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仙龍創乱2  作者: 劉・小狼
第3章
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 第3章 8

 杜闑が押し黙ったのを見て、郭瑜は劉・小狼らがいる

部屋の中に

 「話は大体、聞かせてもらいました……

確か、雨雁山には空中に舞い上がれるという

飛空石ひくうせきという石があるはすですが……」

 杜闑のかわりに劉・小狼にそう言った。

 孔游は劉・小狼のことを見ながら

 「そ、それはまずいぞ!小狼…… 魔女らに飛空石が渡ると……」


 と言うと郭瑜は劉・小狼の横まで歩み出ると

 「た、確かに…… 飛空石が魔女軍に渡ると

この砦は陥落するのも時間の問題でしょう…… ここはなんとしても

魔女軍よりも先に飛空石を我らが手に入れないと……」

 劉・小狼に進言した。

 話し合った結果、些迅関を郭瑜らに任せ、

劉・小狼は孔游と杜闑と共に魔女軍の一部が向かった

雨雁山へと向かうことになった。

 杜闑は初めから乗る気じゃなかったが孔游のことを

警戒する意味で渋々、劉・小狼に付き従った。

 劉・小狼らが雨雁山に向かって、行動を起こし始めたその時……


 劉閣と蒙虎が率いる魔女軍の一部は雨雁山のふもと

辿り着いていた。

 この雨雁山は青龍が護る地にあるがもうほぼ、北方を護る

玄武げんぶの地に近かった。

 この雨雁山は飛空石があるだけあって、他の山々とは

おもむきが違い、霊山に近かった。

 「お前ら、行くぞ!……」

 蒙虎はそう言うと勇ましく、自分らの部下を引き連れて、

雨雁山の桟道を歩き始めた。

 劉閣らが雨雁山に入り、暫くして劉・小狼らも

雨雁山の桟道の入り口までやって来た。

 劉・小狼は目の前に広がる雨雁山を見上げながら、

 「さあ。行くかぁ……」

 雨雁山へと足を踏み入れようとした。

 「ま、待ってください!」

 杜闑は先に雨雁山へと足を踏み入れようとしている

劉・小狼の腕を掴んだ。

 「ど、どうしたのだ?…… 先に進もうじゃないか……」

 孔游はそう言うと孔游も雨雁山の中に

足を踏み入れようとした。

 「ま、待つんだ!死にたいのか?」

 杜闑は孔游のことを睨み付けた。

 「ど、どう言う事だ?……」

 劉・小狼が怖い顔で杜闑に聞くと

 「この雨雁山は霊山とも言われる山です。

このまま、進むのは大変、危険です…… あの者達と

同じようになるでしょう!」

 杜闑はそう言い、不可思議な呪文を唱えると

雨雁山の桟道の入り口に転がる魔女軍の兵の死体が現われた。

 その転がっている魔女軍の兵の死体を見た

 孔游は少し怯えながら

 「こ、これはどういうことだ?……」

 杜闑に訊くと杜闑は一瞬、鋭い顔で孔游のことを見ながら

 「おそらく、彼らは何も知らずに迂闊にこの雨雁山に

足を踏み入れ、何かしらの罠などにかかり、

命を落としたのでしょう?……」

 冷静に答えた。


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