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仙龍創乱2  作者: 劉・小狼
第1章
3/64

 3

 その黒の一団の中にいたのはかつて、劉・小狼と一緒に

深き闇と闘った関遼らだった。

 「な、何であいつ等があそこにいるんだ?」

 劉・小狼が目の前を通り過ぎようとしている

黒の一団の中にいる関遼らに見とれながら、そう言うと

劉・小狼の横に一緒に道端の茂みの中に隠れていた尭閣が

 「な、なんだ? お前ってあいつらの仲間か?」

 と言ってきた。

 「ああぁ…… かつての仲間達だ…… なんであいつ等が

あそこにいるんだ?」

 劉・小狼は尭閣に訊いた。

 「知らないねぇよ! お前もあいつ等、

魔女の仲間じゃないのか?」

 尭閣の横で同じように道端の茂みの中に隠れていた舜炎が

劉・小狼にまるで文句を言うかのようにそう言った。

 暫くすると魔女という女性を含めた黒の一団は劉・小狼らが

隠れている道端の茂みの前から走り去った。

 黒の一団の中に守られるようにいる魔女が道端の茂みに

隠れている劉・小狼の前に過ぎ去ろうとした時に

一瞬、その魔女から

 『た、助けてぇ!……』

 という叫び声に似た声を訊いた気がした。

 『な、なんだ? 今の声は?……』

 劉・小狼が突然、聞こえてきた声に混乱していると

一瞬、黒の一団の中に守られるようにいる仮面を被った

魔女という女性と目が合ったような気がした。


 その瞬間、劉・小狼の頭の中に水蓮の姿が浮かんだ。

 劉・小狼は魔女という女性が率いる黒の一団が

遥か、通り過ぎた後、道端の茂みから出てくると

黒の一団が過ぎ去った方を見詰めながら

 「奴らはこれから何処に行くのだ?……」

 尭閣らに訊いた。

 舜炎は不機嫌そうに劉・小狼から外方を向き、

 「さあなぁ…… 奴らの居城に帰るんじゃないのか……」

 と言った。

 「こら!舜炎。 そんな言い方をするもんじゃない……

奴らがこの道をこのまま、進めば…… 奴らに刃向かっている所に

行くんじゃないのかな?」

 尭閣は舜炎を叱ると直ぐに劉・小狼にそう言った。

 あまりの真剣な劉・小狼の顔に根負けした尭閣は

 「わ、わかった。 連れて行ってやるよ!……」

 と言った。

 だが、直ぐに舜炎が嫌そうな顔をし、

 「あ、兄者。 あそこは?……」

 尭閣に食って掛かったが尭閣の意志は変わらず、尭閣らは

結局、魔女という女性が率いる黒の一団が向かった所へと

向かうことになった。

 しかし、魔女という女性が率いる黒の一団が向かった所へ

向かい始めて、直ぐに劉・小狼は歩きながら、倒れた。

 

 『だ、誰か、助けてぇ!……』

 気を失っている劉・小狼に再び、若い女性の声が

聞こえてきた。

 『だ、誰だ? 君は?……』

 劉・小狼はまるで超能力で会話するかのように

その若い女性の声に語りかけた。

 だが、劉・小狼にはその若い女性の声に

聞き覚えがあった。

 『も、もしかして?…… 水蓮か?』

 何も返事を返さない若い女性の声に劉・小狼は

そう話しかけた。


 若い女性の声が何かを話しかけようとしたその時……


 「おい! だ、大丈夫か?……」

 劉・小狼はそんな舜炎の声に現実世界へと

再び、呼び戻された。

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