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仙龍創乱2  作者: 劉・小狼
第3章
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 第3章 4

 「そんな事はさておき…… 奴【魔女】らは直に

ここ【些迅関】にやってくるだろう!郭瑜。

お前なら、それがわかるだろう?……」

 杜闑は郭瑜の顔を見ながら、そう言った。

 「……」

 郭瑜は言葉に困り、俯いた。

 「どういうことだ?……」

 劉・小狼がそう尋ねると杜闑は

 「魔女らの力の源は闇。闇がある所は彼らは何処でも行ける!

ここは彼に好都合の所だ…… さあ。郭瑜、どう護る?」

 と言った。

 考えている郭瑜を見て、杜闑は

 「よ、良かろう! 些迅関内に入ってくる魔女の手下は

わしが引き受けよう!……」

 と言うとその姿を何処かへ消し去った。

 「よ、良いのですか?…… あんな者を信じて?……」

 孫嘉は劉・小狼に詰め寄ってきた。

 劉・小狼は困った顔をしながら

 「まあ。しょうがあるまい…… 今は信じるしか……

今は一人でも人手が欲しいのだ!」

 と言った。

 孫嘉を含め、他の者達も納得はしてなかったが

今はこの些迅関を守り抜く為にそれぞれの持ち場に向かった。

 劉・小狼らがそれぞれの持ち場に付くと魔女軍の先鋒隊が

些迅関の前の小さな橋の前にやって来た。

 魔女軍の先鋒隊は蕪怨璽が護っていると

信じている些迅関に向かって、

 「おーい!開門してくれ!……」

 と叫んだ。

 あらかじめて、郭瑜との打ち合わせ通りに趙燕は些迅関の

西側の門を開けた。

 門が開いた事に安心しきった魔女軍の先鋒隊は

些迅関へと歩みを進めた。

 「これでも喰らえ!……」

 趙燕はそんな魔女軍の先鋒隊に目掛けて、矢の雨を浴びせた。

 趙燕の放った矢によって、魔女軍の先鋒隊は数人を残し、

壊滅した。

 趙燕が魔女軍の先鋒隊を壊滅したのに喜ぶ劉・小狼らに

郭瑜は至って、冷静に

 「ま、まだです!本当の戦いはこれからなのですから……

気を抜かないように!」

 と言い放った。

 魔女軍の先鋒隊が敗れたのは魔女【水蓮】がいる魔女軍の本軍にも

すぐに伝えられた。

 その報告を聞いて、至って冷静だった魔女【水蓮】と違って、

同じ本軍にいた蒙虎は

 「な、何だと!…… 先鋒隊が敗れただと?……」

 本軍に報告に来た兵士を怒鳴りつけた。

 「静かにしなさい!蒙虎。 どうやら、些迅関は敵の手に

落ちたようですね…… これからどうしますか?」

 魔女【水蓮】は本陣の陣営の中にいる自分の手下である

劉・小狼の兄である劉閣と蒙虎にそう言った。

 劉・小狼の兄で魔女の手下の劉閣は劉・小狼らがいる

些迅関の方を見詰めながら

 「このまま、些迅関へ兵を進めるのは危険かもしれませんなぁ……

 ここは兵を留め、ゆっくりと些迅関を攻めた方が宜しいでしょう!」

 魔女【水蓮】にそう進言した。

 「そんな悠長な事を言わず、一気に<些迅関を攻めようじゃないか!」

 完全に怒り狂っている蒙虎は鼻息を荒くし、魔女と劉閣に

喰ってかかりながら、そう言った。

 魔女【水蓮】も劉・小狼らがいる些迅関を見詰めながら

 「劉閣。ここは貴方に任せます!…… 私は一旦、水霞曉に戻ります」

 と言うと数名の魔女の兵を連れて、水霞曉へと戻った。


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