第2章 9
郭瑜は舜炎が作った食事を食べた後、
洞窟の外に出て、星空を眺めながら、
『さて!これからどうするかな?……』
と思っていると舜炎も洞窟の中から出てくると
辺りを見回しながら
「遅いなぁ…… アイツら……」
と言い、私(劉・小狼)らが帰ってくるのを待っていた。
郭瑜は舜炎のことを気にしながら
「どうにかしたのか?…… 誰か、待っているの?……」
舜炎にそう訊いた。
「ああぁ…… 俺らの仲間が近くの村に食料などを
調達に行ったのだが中々、帰って来ないんだ!……」
舜炎は劉・小狼らのことを心配しながら、郭瑜にそう言った。
「よし。わしが明日、見に行ってみよう!
今日はもう晩い。寝よう!……」
郭瑜は舜炎にそう言うと再び、洞窟の中へと戻った。
翌日。 郭瑜は舜炎に約束した通りに劉・小狼と堯閣が向かった
近くの村へと行った。
郭瑜はその村に入ろうとしたがすぐにその村が
様子が違うのを感じ取った。
「罠かぁ?……」
郭瑜はそう呟くと村の前で何か、呪文を唱え、
何事もなかったかのように村の中へと入っていた。
郭瑜が暫く、村の中を歩くと劉・小狼らの時と
同じように真っ黒な人の形をした塊が襲ってきた。
郭瑜に襲い掛かった真っ黒な人の形をした者達は
さっき、郭瑜が唱えた呪文のせいか、郭瑜に触れることなく、
全て消え去った。
「さて。何処かな?……」
郭瑜は劉・小狼を探し、辺りを見回した。
すると、村の中をまるで死人のように徘徊していた
真っ黒な人の形をした者達を消し去った郭瑜を見て、
慌てて、逃げ去ろうとする劉・小狼らを助けた老人を
郭瑜は見つけた。
「奴にでも訊いてみるか?……」
郭瑜はそう言うと、再び不可思議な呪文を唱えると
自分の影をその老人の影に伸ばし、その老人の動きを
奪い去った。
郭瑜は捕まえた老人から劉・小狼と堯閣の居場所を
聞き出した。
郭瑜が捕まえた老人から聞き出した村の北にある
井戸に向かうとそこには確かに井戸があった。
郭瑜は再び、不可思議な呪文を唱えると地面にしゃがみ、
手をつくと
「井戸の中に居る者よ!聞えるか?」
と言い、井戸の中にいる劉・小狼と堯閣に話しかけてきた。
劉・小狼は突然、聞えてきた声にびっくりしながら、
辺りを見回し、
「一体、誰だ?……」
声の主【郭瑜】を探そうとした。
「私は貴方の供の者に頼まれ、貴方達を探しに来たものだ!……
そこから出られるか?」
郭瑜は劉・小狼に更に話しかけてきた。




