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仙龍創乱2  作者: 劉・小狼
第2章
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 第2章 7

 劉・小狼と堯閣が村の井戸の中で迷っている頃。


 朱雀が護る地を攻めようと向かっていた関遼と郭瑜は

魔女のいる水霞曉と朱雀が護る地の境で魔女の兵に

 「ここから先は魔女【水蓮】様の許可がなければ、

お通すことは出来ません…… お引取りを!」

 と言われ、足止めをされていた。

 「どうするのだ? このままじゃ、我らは先には

進めぬぞ?……」

 朱雀の護る地の目前で足止めをくらっていた関遼は

そばにいる郭瑜に今後のことを訊いた。


 その時、郭瑜には断片的に劉・小狼の顔と姿が

浮かんでいた。


 関遼は様子がおかしい郭瑜に

 「ど、どうした? 大丈夫か?……」

 と話しかけた。

 ハッと我に返った郭瑜はいつものように冷静で

きりっとした顔に戻ると

 「このまま、ここを突破しましょう!」

 と関遼を見ながら、そう言った。

 関遼は驚いた顔をしながら

 「どうしたのだ!郭瑜。…… いつもの郭瑜らしくないぞ!」

 と郭瑜に言うと郭瑜は冷静な顔のまま、

 「私はどうしても納得がいかないのです!

あの趙燕と孫嘉が簡単に敵に寝返るとは……

朱雀の護る地で何かがあったのに違いないのです!……

私はそれが知りたいのです……」

 篤【あつ】く、関遼に言った。

 魔女【水蓮】の呪縛で朱雀の護る地へ行くのを

関遼が躊躇っているのを見て、郭瑜は

 『しょうがない。 私だけでも行くか!』

 と思い、一人、馬を走らせ、朱雀が護る地との境を護る

魔女の兵士らを押し退け、朱雀の護る地へと突入したが

朱雀の護る地へと入った途端、郭瑜に魔女の呪縛が

襲い掛かってきた。

 動けなくなった郭瑜は走っている馬から落馬をした。

 そのまま、郭瑜は転がるように下に流れている

河へと落ちた。

 そのまま、郭瑜は死体のように流れる河を彷徨い、

流れていった。

 劉・小狼と堯閣の帰りを待ちながら、

趙燕と孫嘉の看病をしていた舜炎はたまたま、

水汲みに近くの河にやってきた時に死んだように

河を流れる郭瑜のことを発見した。

 舜炎は自分が水汲みにやって来た河を死んだように

流れてくる者が魔女の手下の郭瑜だと言うことは

すぐにわかった。


 『良いザマだ!……』


 舜炎は自分らの敵である郭瑜をそのままに

しておこうとしたが突然、劉・小狼の顔が頭の中に過ぎった。

 「しょうがないなぁ……」

 舜炎は自分の目の前を寂しげに流れる郭瑜のことを

つい、助けてしまった。

 舜炎はまだ微かに息のある郭瑜を陸にあげると

 「さて。助けてものの…… どうしようか?

このまま、ほっといて行く訳にもいかないし……」

 困った顔で郭瑜のことを見詰めた。


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