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ライトニング・インフィニティ  作者: 蒼乃 鳥兎
廃退した都市と英傑の物語
5/12

英傑と盗賊

え~。というわけで、今回は五話目という位置づけなのですが。どうでしょう?

というのも、僕がだらだらと作っている物語を読んで下さっている方達はどのような気持ちでいるのだろうと思っているのですが、大した作品でもないので感想を書いて下さる方が一人もいないのです。

確かに、ど素人が構想も立てずに作った物語にいちいち感想なんて、読んでる方にとってはただの苦痛でしょう。さらにいえば、物語を読むのも苦痛かもしれません。笑

しかし、少しでもその苦痛を堪えてもらって、一言「頑張れ」なんて書かれてたら一日に三話くらい簡単に作れそうです。嘘です。無理です。

ただ、正直物語なんて一人で作れば独りよがりなものにしかなりませんし、やっぱりこういう場だからこそ色んな人の意見を取り入れつつ物語を盛り上げたいとも最近思うのです。

まぁ、こんなことを言ってる時点で独りよがりな人間なのかもしれませんが。笑

そんなわけで、少し媚びを売る前書きとなりましたが、?、前書きというより中書きですかね?とりあえず、この話以降から展開も移行していくので、だらだらした物語ですが読んで頂けたら幸いです。


P.S

この作品を初投稿したその日に、お気に入り登録してくれたのが一名いましたが、それ以降は登録はされていません。

なので、その一名の方に言いたい。

お気に入り登録してくれてありがとうございます。

あなたが読み始めてくれたから僕は今でもこの作品に向き合えています。

なかなか更新は捗りませんが、少しでもあなたが楽しんでくれる物語を作っていきます。

これからもどうぞよろしく。

廃退した都市から少し離れた森の中で、僕はキャンプファイヤーをしていた。

別に道に迷ったとか、森深い夜の茂みからお化けがでてきそうで怖いとか、そんな軟弱なことではなく単にそうするべきだと判断したまでだ。なので、かの有名な『英傑』が無一文で森の中をさ迷った挙げ句に半泣き状態で地べたに生えたおかしげなキノコを食べて半ケツでキャンプファイヤーをしながら踊っていたなどというわけでは決してないのだ。


「%#&?☆◎□※★☆%@○~!!はい!!」


というわけで、僕は半ケツで森の中を縦横無尽に踊り続けていたわけなのだが、そんな僕以外は静まりかえった深夜のこと、僕は森深い夜の茂みから歩みでてきたお化けよりも、さらにグレードアップした世にも恐ろしいものを目撃することになった。

いや、というか類は友を呼んだのか半ケツで踊る僕という変態に寄ってきた変態と遭遇したのだ。


「僕はぁいいケツ半ケツダンスィング~!乙女の心もいちころさぁ。エブリブリバリーバリュー」


「そうさオイラもブリーフダンスィング~!彼女のハートも燃え盛るぅ。エイエイエイブリーフル」


半ケツをだして踊り狂っていた僕の横でそいつはいた。


「ヘイヘイへへ~イ!男も女も見境なしに我が尻みせて踊るぜ今夜も」


「セイセイセセーイ!子供も大人も関係なしに挑み続けるブリーフナイト!」


今思えば、僕は人としてのモラルが完全に崩壊していたのは間違いないが、その時だけは何故だか隣で愉快な声を張り上げる変態に、僕は真の友と呼べる人物に出会ったのだと確信した。

そいつは猿ぐつわを口にはめ、誇り高き白いブリーフ以外なにも身に付けてはいない、それはおおよそ変態と呼ばれることに特化した姿で乳輪が鮮やかな桃色をした男。

そんな名も無き変態と僕は温かい涙を流しながら夜通し踊り続けたのだ……


「……んなわけないだろ、このブリーフマンがぁ~!!」


正当防衛とはこのことである。

だって猿ぐつわを口にした男が横にいたら普通に殴るのは当然でしょ?確かに僕も変態的な格好はしていたが、仮にも『英傑』だよ?世の中に野放しにされた変態を見逃すなんて僕にはできない。

というわけで、僕は右拳を隣で踊る変態に標準を定め、今にもブリーフを微かに汚した奴の顔面にその右拳を繰り出そうとしていた。

が、その矢先、体重を左足にかけながら上体を捻りはじめた僕の乳首をいとも容易く撫で回す白く透き通った手が視界にはいった。


「はっ……ぅうん!」


ちなみに僕の乳首は人並み外れた敏感さが備わっているのだが、そうでなくとも、あの決め細やかな柔肌の感触と細い指から伸びる爪の先で乳首やら胸板などを触られたらそれだけで昇天する。

さらにちなみに、この時の僕はすでに昇天し地面に倒れ快楽の園へと誘われていて、気がつけば半ケツだけだったはずの格好は真っ裸へとシフトチェンジしていた。


「ふん。たかが低級術式で腰砕けになるとは、存外男という生き物は家畜以下の存在だな」


その声は明らかに先程の変態ではないと気づいたが、いやに威圧的で高圧的な女性の声で罵声を浴びせられたことのほうが僕には重大であり、こんなにも罵声が似合う声に出会ったことがなかったので、僕はだらしなく開けた口から流れる涎を手の甲で拭きながら、顔だけを声の主の方へと向けた。


「ぼ、ボンテージっっ……!?」


愕然とした。呆然とした。そして僕は鼻血を噴いた。

近くで燃え盛るキャンプファイヤーが背になっていて顔までは窺えないが、足元まで届いた黒髪と炎によって浮かびあがる色白な肌。そして何より一番特徴的だったのが、口と胸と下腹部だけに装着された黒光りした拘束具だ。

しかし、拘束具といってもその機能は果たしてはなく、三ヶ所ともだらりと片方が傾きどちらかといえばアクセサリー的な感覚で身に付けているのだろう。

そして、先ほど触れたあの柔肌な身体を必要最低限隠した卑猥なシルエットだけに僕の鼻血は止まることを知らない。


「なんだ?その目は?貴様のような下衆な生き物が私の身体を舐めるような視線を向けるなよ?」


地面に倒れた僕を物理的にも精神的にも見下しながら、目の前に立っている女。いや女王様は罵声を浴びせてくる。

僕が大好きなぞくぞくする展開だ。そう思うと胸が高鳴り僕はさらに女王様を崇めるように見つめ返す。

しかし、この夢のようなひとときはまさに夢のようにあっさりと覚めてしまう。


「エリーナ様。そのような者に罵声を浴びせるのはこのサラマンダーが許しません」


僕がさらに罵声を浴びせてもらおうと祈願する寸前に女王様の後ろからあの変態が姿を現した。


「なんだ?私の奴隷のくせして随分偉そうな口ぶりだな?猿ぐつわに縄の片方を巻いて、もう片方を滝の上にある木なんかに巻いたあと、滝壺に落としてやろうか?」


なんてことだ。この一瞬で人形番版鯉のぼりを提案するなんて、どこまで責め上手なんだこの女王様は。


「は、はい。わたくしサラマンダー。主人に対して軽率な言動をしたため、その罰をお受けさせていただきます」


なんてことだ。この一瞬で自分に全ての罰という名のご褒美がもらえるようにするなんて、どこまで受け上手なんだこの変態は。


「……ちっ。サラマンダー」


「は、はい。何でしょう?」


「お前のその悦のはいった顔を見たら興が覚めた。とりあえずそこで転がっている奴の所持品を全部盗っとけ。あ、けどパンツだけは残しとけよ。その方が面白い」


「御意に」


どこまでも抜け目のない責め具合に僕のほうが悦にはいってしまっていたが、主人であるエリーナと呼ばれる女王様の命令に従い、猿ぐつわにブリーフが取り柄のサラマンダーが僕に近づいてきた。


「……すまない。名も知らぬ者から奪うのは何とも忍びないが許して頂きたい」


「あんた、案外いい奴?」


「いや、この世界にいい人間などおりません」


意外と低く通る声をした変態は僕の着ていた防具などを一通り一ヶ所に集めると、おもむろに指笛を吹いた。

すると、いたるところから変態と同じ格好をした変態達が現れ、一陣の風のように僕の所持品を各々が手にしたあと去っていった。


「な……なんだ今の???」


「彼等達は皆、エリーナ様の下に集いし者。そして恐れ多くもわたくし、サラマンダーがエリーナ様の右腕であり、彼等達のリーダーを務めております」


「随分としっかりとした盗賊だなぁ」


「はっはっはっ。まだまだしっかりとはいきませんよ。なんせ、先程あなたと踊られた者は最近奴隷と化した者故、あのような軽率な行動をとったのですから」


「え!?さっきの変態とあんたは違うのか!?」


「ええ。皆同じ格好をしてるせいか、よくエリーナ様にも間違われる時もあります」


「あんた達も大変なんだな」


「いえ、大変ではなく変態ですから」


少し口の端を上げてからそう言うと、礼儀正しい変態は風のようにその場から姿を消した。

最後の言葉は正直微妙だったが……。

とりあえず僕はパンツ一枚になった。







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