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百七十三話 「タイコを叩くとおどっちゃうからなぁ」

 失敗した相手を大声で怒鳴ったところで、事態は好転しない。

 特に人間一人一人がどうこうという話ではなく、組織が動いていて失敗していた時。

 組織の外にいる人間が、失敗した組織の人間を前にした場合などは、なおさらだ。

 大体、自分は怒鳴り声をあげるようなキャラではない。

 そもそもにして、人を非難できるような立派な人格者ではないし、誇れるような人生も歩んでいない。

 御大層に大上段から人様にご意見させて頂けるような立場にあるような、そんな「ご立派」な人間ではないのだ。

 そんな考えから、普段は決して声を荒らげるようなことのないのが、藤田という男である。

 しかし。

 今聞かされた話に、藤田は全く柄にもなく、怒りの声を上げた。


「ふざけてんじゃねぇぞオイ!! 言ったよな! 警護しろって! 絶対に不味いことになるからって! こっちは管轄も立場もメンツも全部うっちゃって教えてやったよな!?」


 言い返すこともできないのだろう。

 藤田に怒鳴られている相手は、ただひたすら耐えるように頭を下げている。

 それがかえって、藤田をイラつかせた。


 何を殊勝ぶってるんだコイツは。

 申し訳ない、言い訳のしようもないみたいな面をしているんだ。

 精一杯のことをやったけど力が及びませんでした、みたいな雰囲気出してんじゃねぇよ。

 お前らは単に相手を舐めてかかって、足を掬われるどころか、「普通に負けた」じゃねぇか。


 藤田は握りこぶしを作ると、自分のこめかみを数回殴った。

 深呼吸をして何とか自分を落ち着かせると、冷静になろうとネクタイを整える。


「それで。連れ出されたとき、彼女はどこにいたんですか」


「警察署内にある、要人保護室です」


 聞いたことがあった。

 ごく限られた場合にしか使用されない、要人保護専用の部屋があるらしい。

 そこに人が入った場合、警察が抱えている「特殊人材」が警護に当たることになっている。

 つまり、今回は。

 警察が機密である施設を使い、「特殊人材」を投入してまで守っていた「要人」が、攫われた。

 そういう案件なのだ。

 しかも、その「要人」というのは。


姫川ひめかわ・あや。妖怪であるやまびこの血を引き継ぎ、それだけでなく、“実に特殊な能力”も持ち合わせている人物です。なるほど、貴方がた警察が持っていると聞く施設を使うのに十分な対象でしょう。それが何で、どうして攫われたんですか」


 警察署という、おおよそ「安全」と思われる場所。

 そのさらに厳重な警備を施した場所から、人一人が攫われた。

 藤田の口から出た問いは、持って当然の疑問だろう。

 目の前にいる相手は、いかにも苦し気に顔をしかめている。

 まあ、苦い顔もしたくなるだろう。

 妖怪の血を引いているなんて言う人物を、吸血鬼が狙っているからなんて理由で、公共の施設を使って守ろうというのだ。

 さぞかし面倒もあっただろうし、凄まじい骨折りをしているに違いない。

 何日ぐらい寝ていないかわからなくなるほど、忙しく大変な苦労をしているはずである。

 だからどうしたというのか。

 それでことをなせなかったのなら、そんなものは全く意味がいない。

 努力した失敗を褒め称えられることもあるだろう。

 だが、それはスポーツやらなにやらの平和的な、人が死なないような事情の時に限るのではないだろうか。

 今回のような場合でいえば、「努力した失敗」なんぞ何の意味もない。

 むしろ害悪そのものだ。

 手を抜いて、完全に油断しきっていた方がまだましだ。

 それなら、「力を尽くしてもらえば、まだ使い物になる」かもしれない。

 しかし。

 本当に全力で「努力した失敗」であれば、もはや彼らは「使えない」ということになる。

 今後一切、少なくとも今回のことが済むまでは、「何の役にも立たない」ということになってしまう。


「内部に裏切者がいました。警察官の中に、吸血鬼信奉者が。その連中が、吸血鬼を引き込みました」


 予測していた答えではあった。

 考えうる限り最悪の事態である。

 これでもう、警察という組織は一つも信用できない。

 信用できなくなってしまった。

 少なくとも今回の件が終わるまでは、何一つとして手を貸すことも、手を借りることもできなくなってしまった。

 当然だろう。

 誰が好き好んで、血吸い野郎に尻尾を振ってるやつらが内部にいる、公権力を持った暴力組織を頼ったり頼られたりしたいと思うのか。

 少なくとも今回の件が落ち着いて、彼らが彼ら自身を「掃除」し終えるまで。

 し終えたと考えていいと判断できるまで、誰一人としてもはや彼らを頼ろう、頼られようなどとは思わないはずだ。


「ほかの、宮内庁やらには?」


「人をやって、手分けをして伝えている最中です」


「今後の事ですが。少なくともそちらの“掃除”が終わるまでは、関わっていただくわけにはいきません。あとで改めて、うちの上の方からご連絡差し上げると思いますが」


「わかっています。“無駄な逮捕”などしない様に、各部署に連絡をしています。必ず、徹底させます」


 当然ではあるが、連絡役であるこの人物は、よく心得ているらしい。

 こちらの言いたいこともわかってくれているようだ。

 藤田は大きく息を吸い、ゆっくりと吐いた。

 そして、頭を下げる。


「大変失礼な口を利きました。申し訳ありません」


「いえ。当然です」


 さらにいくつかすり合わせをして、藤田は警察の連絡係と別れた。




 部屋のすぐ外で待機していた新垣と合流し、藤田は近くのコインパーキングにとめてある車へと急いだ。

 小学生トリオを、車の中で待たせてあった。


「お待たせ。って、何食ってんの!?」


「あ、おじさん。おかえり。なにって、ピザだよ、ピザ」


「そこにピザ屋があったんですよ」


「美味いっすよ?」


 とりあえず、いろいろ突っ込みたいところはあったが、藤田はありがたくご相伴に預かることにした。

 藤田の千里眼は非常に強力無比ではあるが、一つだけ致命的な弱点がある。

 消費カロリーが尋常でなく多いのだ。

 検査してくれた“機関”の話によれば、一日に必要なカロリーが、一般的な成人男性の二倍以上。

 かなり高カロリーなものをしっかりと摂取しなければ、どんどん痩せていってしまう。

 人に言えば羨まれる体質だが、自分の身になるとそうとばかりも言っていられない。

 何しろ必要カロリーは多くとも、胃や消化器系は一般人並み。

 どんなに仕事が忙しくとも、無理にでも高カロリーのものを食べないと、どんどんやせ細ってしまう。

 ちなみに、新垣も同じような体質であった。

 サイコキネシスを使うにも、カロリーが必要らしい。

 車の中でピザを食べつつ、小学生トリオに情報を伝える。

 バンタイプの大型車なので、全員がゆとりをもって食事が出来た。


「警察に吸血鬼信奉者って。マジなんすかぁ? なんでそんなもんに」


「あのなぁ、恭吾。吸血鬼ってのは制約は多いが、不老不死みたいなもんなんだぞ? 老いた人間も、病気の人間も、若くて健康な姿を手に入れられる。自分に。あるいは家族を“そういう風に”と思うやつが、どれだけいると思うんだよ」


 眼九朗の説明に、恭吾は苛立たしそうに顔をしかめた。

 まあ、この恭吾という少年は常にこんな顔である。

 機嫌よさそうにしている所を、藤田は見たことがない。

 恭吾は心底不機嫌そうに、舌打ちをする。


「冗談じゃねぇぞ。警察官なんてどこにでもいるじゃねぇか。そんなの搔い潜って四国行けってのかよ」


 小学生トリオの目的は、アミュレットという名の少女を助け出すことだ。

 アミュレットは“始祖の一滴”を「元に戻す」術のために連れてこられたのだが。

 その術が行使されるのは、四国のどこか、らしい。

 となると、とりあえず四国に行かなければならないだろう。


「そうなんだよなぁ。公共交通機関は使えないわなぁ。ったく、最悪なところに入り込みやがってチクショウ」


 この国で「警察に入り込む」というのは、つまりそういうことだ。

 ただ、その点に関しては、こちらは問題ないといえる。


「蓮君に船出してもらうしかないか。まあ、根回しは俺がするとして」


 商売柄、藤田はそれなりの権限を持たされている。

 方々に“特殊な権限を持っている”顔見知りも多い。

 そのあたりを少々たどれば、少々のクルーザー程度なら誤魔化すことなど容易い。


「こうなると、動けるのは“妖狩り”と“寺社仏閣”の方面と、後どこだ」


「あとは個人勢じゃないですかね」


 新垣の口からサラリと出た言葉に、藤田は唸る。

 個人勢、というのは、そのままの意味合いだ。

 小学生トリオのように、組織に所属していない連中である。


「民間人の暴力を頼るって、法治国家としてどうなのよ」


「そんな贅沢も言ってられないと思いますけど。警察にもいたんですよ? ほかにもいないって言いきれます? そうなったら、それこそ“普通の省庁”は頼れませんよ?」


 藤田達が所属している「厚生労働省特殊人材就職支援課」というのは、特殊な組織である。

 便宜上「厚生労働省」に所属しているということになっているが、命令系統も金が出ている場所も全く別。

 それだけではなく、所属している人間は全員特殊能力者。

 実力の方も相当高く、今更「吸血鬼程度」に転ぶ人間は皆無であった。

 だが、これは本当に特殊な事例である。

 ほかの省庁では、「能力者を保有する部署」も、がっつり命令系統に組み込まれているのが普通だ。

 つまり、中にも上にも下にも、普通の人間が。

「吸血鬼信奉者候補」がいるということになる。


「あーあー。組織がでかいことが完全に裏目ってるんだよなぁ」


 小さな島国、と言われる日本ではあるが、その人口は一億二千万人強。

 世界で見ても、その人数の多さは上から十番目前後である。

 それを支えている省庁の規模も、当然それに応じて大きくなり、当たり前のことだが関わる人数も多くなる。

 藤田がピザに齧りつくのと同時に、スマホの呼び出し音が鳴った。

 慌てて口の中のものを飲み込み、片手でスマホに出る。


「はい、藤田です」


「あ、藤田さん! 僕です、ヤマネです」


「ああ、ヤマネ君? どうしたの」


 御岩神社の神使である、ヤマネだった。

 その声は妙に慌てている。


「ええっと、今僕も会議の途中で抜けて来てるので、まずは要点を。オオアシノトコヨミ様が一門衆に総動員をかけました。目的は“始祖の一滴”討伐です」


 その言葉に、藤田は失神しそうになった。

 オオアシノトコヨミは、大変に広大な土地を治める神である。

 だが、あまりに広すぎるゆえに、ほかの神に土地を預け、治めさせていた。

 また、大変に力が強く影響力が大きい神であることから、その力を頼って傘下に加わる神も多くいた。

 そういった神々を、まとめて「一門衆」と呼んでいるのだ。

 少し前まで、その「一門衆」の中には赤鞘も含まれていた。

 その勢力は、決して小さなものではない。

 盛大に文句を言いたい衝動に駆られる藤田だが、ぐっとこらえる。

 ヤマネは、会議の途中で抜けてきている、といった。

 十中八九、「一門衆」総動員にかかわることだろう。

 ならば、ストレス解消なんぞに付き合わせている時間はない。


「四国で“始祖の一滴”が再生の儀式をしようとしていることは、タヌキ様からの情報やほかの伝手でもつかんでいます。そこに、うちの巫女を派遣することになりました。こちらの“神域”を展開させて、何匹か送り込む予定です」


 神域を展開する。

 それを聞いて、まだオオアシノトコヨミが我を忘れるほど怒ってはいないだろうことがわかり、藤田はとりあえずホッとした。

 巫女を派遣しての神域展開というのは、その効果範囲を一時的に「幽世」のような場所にすることを意味している。

 一般人とそれ以外を「この世から切り離す」ことで、世界に影響を与えないようにするのだ。

 そうすることで、例えそこで吸血鬼と妖怪と神使と特殊能力者による戦争を始めても、「この世」に何ら影響を与えない、ということが可能になるのである。

 吸血鬼がどんなに暴れようが、世はすべて事もなし。

 といった具合にできるわけだ。

 それだけならもろ手を挙げて喜びたいが、そうもいかない。

 オオアシノトコヨミがそこまでのことをするように指示した、ということは、つまりそれだけ「大事」をしようということなのだ。


「それはつまり、君も含めて神使が攻め入る、と?」


「いえ。僕なんて話になりません。今回の戦で軍を取り仕切るのは、アカゲ様です」


「アカゲ様!? オオアシノトコヨミの神使様御自ら!?」


 大神であるオオアシノトコヨミの名代。

 最も信頼されている腹心中の腹心である、狼の姿をした神使である。

 当然、実力や恐ろしさは、それに足るものであった。


「一体何したのよ、あいつら」


「一門衆の神社を襲ったんですよ。知ってたか知らないかは、いや、ぶっちゃけ知らなかったんでしょうけど。お焚火様のお社が襲われて、鏡が奪われたんです。“始祖の一滴”の体を戻すための術に必要だからって」


 藤田はそのまま卒倒したい気持ちになったが、何とか踏みとどまった。

 お焚火様というのは、「一門衆」の神様の一柱だ。

 強力な神様ではないが、古参の神様だったはずである。


「オオアシノトコヨミ様がキレてないってことは、お焚火様はご無事だったわけだ」


「お知り合いの神様のところに遊びにいらしていたそうです。その留守と襲撃がたまさか重なったそうなんですが、むしろそれが災いしました。お焚火様がいらしたら、そんな連中近づけなかったでしょうし」


 お焚火様とは、焚火が神格化した神様であった。

 火そのものであるから、吸血鬼なんぞ文字通り、煮るなり焼くなり、あっという間だ。


「もし連中が丸焼きになってれば笑い話で済んだんですが。幸い、氏子にも吸血鬼の被害は出てませんし。でも、もう駄目です。オオアシノトコヨミ様が、ウェブ会議で一門衆に号令をかけましたから」


「お焚火様、頭抱えてるでしょ」


「下手こいた、偉いことになった。って、ずっとぼやいていらっしゃいます」


「そうだわな。このこと、“妖狩り”やら警察、自衛隊やらには?」


「会議が終わり次第、それぞれと近しい方々から連絡がいく予定です」


「神域は、いつ展開予定なの?」


「明後日です。ご存じでしょうけど、連中が術を行使するのがその時だとかで」


 確かに、そういう情報を掴んでいる。

 あの凶悪なタヌキの協力の下に。

 となれば、当然「そういう情報」は丸々オオアシノトコヨミ様の一門衆に行っていると考えるのが自然、当然だろう。

 何しろあのおタヌキ様は、そもそも「一門衆」だったのだ。

 今は仕えるべき「神様」が異世界に居るとはいえ、本質的には全く「あちら側」なのである。


「っとっと、そろそろ行かないと。すみません、これで」


 ヤマネはそういうと、一方的に通話を切った。

 それだけ切羽詰まった状況なのに、わざわざ知らせてくれたのだろう。


「ったく、最悪。でもない、か。いいこともあるんだよなぁ、実際」


 これで、個人勢の特殊能力者を遠慮なくドバドバ投入できる。

 日本という国は法治民主主義国家であり、いくら特殊能力者とはいえ一般人が暴力行為に及ぶことなど認められていない。

 なにせ警察官が市民を守るために拳銃を発砲したとしても、つるし上げを食らう国である。

 だが、誰にも見られないのであれば話は別だ。

 証拠も証人もいないのであれば、何をやっても良いのが法治国家の特徴だ、と、藤田は思っている。


「何があったんです?」


 新垣が、ピザを齧りながら尋ねてくる。

 お行儀が悪い、と言いたいところだが、それも後回し。

 ヤマネからの電話の内容を、ざっくりと説明する。

 新垣も、ついでにどういうわけか小学生トリオも、“その道”の事情については詳しい。

 すぐに四人とも、それぞれに表情を変えた。


「何やってんだあの血吸い野郎等よぉ。シャレになってねぇぞ」


「吸血鬼って頭いいイメージなんですけどね」


「自殺願望なんじゃないかな? うーん、生きるのに疲れた吸血鬼の美女、か。そういうタイプもいい!」


 小学生トリオはわちゃわちゃと楽しそうだ。

 流石に新垣は、もう少し深刻そうな顔をしている。


「顔見知りに協力でも頼みますか?」


「何考えてるの、一般人巻き込めないでしょ。と、普段なら言ってるところだけど。今回はそうも言ってられないかもねぇ。修羅場でも喜んで飛び込んでいきそうなのに声かけようか」


「日頃から運動不足だ、ってぼやいてる人たちにです?」


「やる気満々のやべぇやつら相手にドンパチやるのは、運動とは言わないんだよなぁ」


 日本では、案外暴れられる機会というのは少ない。

 皆無ではない、というのが恐ろしい所だろう。

 一般的には知られていない事情、というヤツである。

 そんな藤田と新垣のやり取りを見ていた小学生トリオの一人、蓮は、眼九朗に不思議そうな顔を向けた。


「そういえば眼九朗さん、新垣さんには言い寄りませんね。いつも見境無しなのに」


「人をなんだと思ってんだよ。恋する女性は美しいけどね、声をかけないのが俺の美学なの。恋は成就してこそ。だろ?」


「はぁ?」


「もう少し大人になれば、わかるようになるさ。ああ、そういえばあのタヌキのお姉さんもきれいだったなぁ! アレも少々種類は違いそうだけど、恋する女性の美しさだよ」


 どこまでも楽しそうな眼九朗に、蓮は只管首をかしげていた。




~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~




“見直された土地”にある、アグニー達の村、コッコ村。

 そこでは今、大変な問題が起こっていた。

 広場に主だった面々が集まり、輪になっている。

 その中心にあるのは、最近作った太鼓であった。


「なんと言う事じゃ。恐ろしいものを作ってしまった」


 戦慄する長老の顔は、どことなく劇画風だった。

 長老だけが劇画風だと浮いてしまうのだが、アグニー全員の顔が劇画調だったので、別に平気である。

 なぜ、こんなことになっているのか。

 原因は、アグニー達の輪の中央に鎮座する、太鼓にあった。


「恐ろしいタイコじゃぁ」


「いったい、なにがどうなってるんだ」


「さいみんじゅつだとか、ちょうスピードだとか、そんなチャチなもんじゃぁ、だんじてないねぇ」


 なんだか、太鼓の周りに「ゴゴゴ」みたいな文字が見えるようだった。

 実際、「ごごご」と書かれた札を持ったマッドアイ達が、ちょこまかと走り回っている。

 泥団子に手足を付けたようなビジュアルなマッドアイ達だが、割と芸達者なのだ。


「うまくできたタイコだったんだけどなぁ」


「うまくできすぎたんだよ」


「まさか、あんなことになるなんて」


 ロドリゲスとゴンザレスという、漁師のコンビがいる。

 二人はいつも一緒に仕事をしているため、大変に息があっている。

 ちなみに、ロドリゲスはプラチナブロンドの髪におっとりとした垂れ目。

 ゴンザレスの方は、クリクリくせっ毛の金髪で、ちょっと釣り目気味。

 どちらも平均的なアグニー族的外見であり、中性的で非常にかわいらしい。

 そんな二人が、お祭りで使う太鼓を作ることになった。

 アグニー族が作る太鼓は、簡素な作りをしている。

 枠に革を張った、いわゆる「団扇太鼓」のような形だ。

 とはいっても、作るのにはなかなかコツが必要であった。

 何より、力作業である。

 普段から一緒に働いていて息の合った、腕力にも自信がある二人には、まさにうってつけの仕事だ。

 ロドリゲスとゴンザレスは、アレコレと試行錯誤の末、ようやく納得のいく太鼓を作り上げた。

 さっそく、それを試してみたところ。

 事件が起きたのである。


 ロドリゲスとゴンザレスは、出来上がった太鼓を試すため、ポコポコと太鼓を叩いた。

 なかなかいい音である。

 そうなってくると、叩くのが楽しくなってくる。

 ポコポコ、ポコポコと叩きながら、ロドリゲスとゴンザレスは踊り出してしまった。

 そんな楽しそうな音と雰囲気に、アグニーが反応しないわけがない。

 なんだなんだ、どうしたどうした、と、次々にアグニー達が集まってきたのである。

 そうなったアグニー達が、踊らないわけがない。

 なんだかんだとしばらく踊り続け、ようやくみんなが落ち着いたのが、今さっきなのである。


「あまりにも音が良かったから、聞いてた皆、踊っちゃったんだよなぁ」


「ポコポコってかんじでね」


「あれは思わずおどってしまうのぉ」


 なんかいい感じの太鼓の音がしたら、踊っちゃう。

 アグニー族の習性であった。


「ねぇ。これ、もう一回たたいたらダメかなぁ」


「ダメに決まっているじゃろう。また踊ってしまうぞ」


「でも、またたたきたいなぁ」


 なんかいい感じの音がする太鼓があったら、叩きたくなっちゃう。

 アグニーの習性であった。

 ならば叩けばよいのでは?

 そんな風に思う人もいるだろう。

 だが、それではいろいろ困るのである。


「タイコを叩くとおどっちゃうからなぁ」


「そうすると、仕事が出来なくなるんじゃよなぁ」


「みんな、おどっちゃうからね」


 太鼓は叩きたいが、叩くと踊ってしまう。

 もちろん、太鼓を叩いている本人だけではない。

 太鼓の音が聞こえたアグニー達全員が、集まってきて踊り出してしまうのだ。

 今はいつもの仕事に加え、お祭りの準備も始まっている。

 皆、それぞれに忙しい。

 踊っている暇などないのだ。

 まあ、それなら皆で太鼓を囲んでいるのもどうかという話になるのだが。

 その辺はもう、アグニーだから仕方がないのだ。


「ふぅむ。困ったのぉ」


「ねぇ、長老。このタイコってさ、どのぐらいのところまで聞こえるのかな」


「どうじゃろう。結構遠くまで聞こえたがのぉ。どうなんじゃ、ロドリゲス、ゴンザレス」


「え? わかんない。どのぐらいだろう。ゴンザレス、わかる?」


「どうだろう。畑ぐらいまでじゃないかな?」


 出来立ての太鼓なので、音がどのぐらい届くかは作った本人達にもわからないのだ。


「もう一回たたいてみる?」


「えぇー? またおどっちゃわない?」


「そうなんじゃよなぁ」


「でも、たしかめておきたくはあるよね」


「それも、そうなんじゃよなぁ」


「一回だけ叩いてみる?」


「うむ。それが良いじゃろう」


 さっそく、長老が代表して叩いてみることになった。

 今日の長老のお洋服は、チアリーダー的なやつである。

 スカートは非常に動きやすく、力仕事をするアグニー達に受けが良かった。

 ちなみにズボンの方は、主婦層などに受けがいい。

 寒さ対策にもなるし、ちょっとしたけがなども防いでくれるからだ。

 それなら力仕事をするアグニーもズボンの方が良いのでは?

 と思うかもしれないが、力仕事をするアグニー達はゴブリン顔に変身するものがほとんどだ。

 なので、かえってズボンとかは邪魔になりがちなのである。

 まあ、それはともかく。


「よし、叩くぞー」


 早速、太鼓を叩いてみることにした。

 ぽこ。

 アグニー達の間から「おお」という感嘆の声が漏れた。

 もう一回、叩いてみる。

 ぽこぽこ。

 こうなると、もう楽しくなってしまう。

 当初の目的も忘れ、太鼓を叩きまくる。

 すると、ほかの場所で仕事をしていたアグニー達が、なんだなんだ、どうしたどうした、と集まり出す。

 こうなったら、もはや手遅れだ。

 コッコ村のアグニー達は、また我に返るまで踊り続ける。

 しばらくして何とか踊るのをやめるのだが、問題は解決していない。

 太鼓の音がどのぐらいまで届くのか確かめるため、もう一回叩いてみる。

 当然楽しくなってしまい、また踊ってしまう。

 そう、無限ループである。

 抜け出せない沼にハマってしまったアグニー達を助け出したのは、カーイチ達カラスであった。

 アグニー達から太鼓を奪い、箱に封印したのである。

 無限ループからアグニー達を救い出したカラス達だったが、なんだか切なげな顔でアグニー達に見つめられることとなった。

 いまいち釈然としない気持ちになるが、これもアグニー達のため。

 結構貧乏くじを引くことが多い、カラス達であった。




“見直された土地”にある湖。

 その上空には、きらびやかな力の塊、いわゆる魔石で出来た島が浮いている。

 赤鞘の指導の下に作られた、上位精霊達の住処だ。

 樹木の精霊達の世話をしているこの上位精霊達は、とかく貧乏くじを引きがちである。

 この時も、なかなか酷い目にあっていた。


「お祭り三銃士を連れて来たよ」


 いかにもうれしそうな顔でそういったのは、火の精霊樹である。

 お祭りの準備を進めていた上位精霊達を集め、その「お祭り三銃士」とやらを紹介しよう、というのだ。


「なんかピカピカするモノの専門家、アンちゃん。こと、アンバレンスさん」


「太陽神だからね」


 ビシッとピースを作るアンバレンスを見て、上位精霊達は只管困惑していた。

 なんでこの神様しょっちゅうこの土地に来てるんだろう。

 暇なんだろうか。

 もちろんそんなわけがない。

 休みとかの大半を“見直された土地”で過ごしているのではあるまいか。

 一応ほかの世界の最高神様方と遊んだりしているようだが、それは単なる「遊び」ではなく、ほとんど「外交」である。


「歌とかがめっちゃうまい専門家、カリエネス様」


「めっちゃ歌うよ!」


 そりゃ上手いだろう。

 何しろ歌声の神様なのだから。


「ビジュアルが麒麟のマスコット系ガーディアン、みゅーみゅーさん」


「みゅーだみゅー」


 グルファガムのガーディアンだった。

 確かにビジュアル的には霊獣の麒麟である。

 唖然とする上位精霊達だったが、惚けてばかりもいられない。

 意を決した一柱が、火の精霊樹に質問をする。


「あの。一体どうして?」


 ほんとはもっといろいろ言葉を並べたかったが、口からは出さなかった。

 なんか失礼なこと言っちゃいそうだったから、ぐっと我慢したのだ。


「ほら、いくらなんでも全部任せるのは悪いかなぁーって。アドバイザーがいた方が良いかなぁーって思って」


「アドバイザー、ですか。ですが、その、いくら何でも神様方やガーディアン殿を頼るというのは、恐れ多い、というか」


 上位精霊達は、一斉に頷いた。

 出来れば速やかにおかえり願いたい。

 だが、そうはならないんだろうなぁ、という予感があった。


「大丈夫大丈夫。アドバイザーやったら、ゲームの負け分チャラにしてもらうって約束したから」


「そうそう。つよいのよ、火のっち」


 何言ってんだこの兄妹神。

 そう思った上位精霊達だが、口に出すのはギリギリで堪えた。


「最近、賭けゲームやったら白熱しちゃってさぁーん。にーやんも私も火のっちにぼろ負けして借金こさえちゃったのよねぇー」


「そうそう。最近強いんだよね、火の精霊樹くん」


「赤鞘様相手に特訓してるからね!」


「あー。それでかぁ。赤鞘さん、妙にゲーム上手いんだよなぁ」


 最高神様や歌声の神様相手になんてことしてるんだ、この精霊樹。

 かなりの数の上位精霊達が気が遠くなるような感覚に襲われたが、何とか堪えた。

 何柱か思考停止して固まっていたが、まぁ、周りに隠れていたので誤魔化せている。

 困惑しきりといった様子の上位精霊達を見て、カリエネスは苦笑しながら手を振った。


「ダイジョブよ。どうせ皆、そんなに派手にやるつもりないでそ? そこそこに盛り上がる感じの、身内ノリ的なやつにしよーと思ってるから」


「そうそう。穏当なやつね。文化祭の出し物程度でいいのよ」


 カリエネスの言葉に、アンバレンスも大きくうなずいている。

 一体どうしたのだろう。

 上位精霊達は訝った。

 直接会ったことはないが、うわさは常々聞いている。

 この兄妹は、もっとヤベェ感じのはずだ。

 とんでもないどんちゃん騒ぎをやろう、と言い出すだろうと思っていたというのに。

 そんな上位精霊達の気持ちを知ってか知らずか、アンバレンスはため息をつきながら肩をすくめた。


「お祭りって、グルファガムのお披露目会の後にやるでしょ? 赤鞘さん絶対に胃がやられてると思うのよ。そこに追い打ちをかけないようにしないとじゃない? 苦労かけてるわけだし。そのぐらいはさぁ」


 上位精霊達は、なるほどと納得。

 そして、さすがはアンバレンス様だ、と感心した。

 隣で聞いていたカリエネスは、


「じゃあ、お祭りしなきゃいいんじゃね? その方が赤鞘ちゃんの心労へるくね? 精霊ちゃん達も苦労しなくね?」


 と思ったが、言わなかった。

 カリエネスも、お祭り騒ぎは好きなのだ。

 少々地味になるのは残念だが、是非やってもらいたい。

 しかし、と、カリエネスはしみじみとアンバレンスを見た。

 結局やることは変わらないのに、アンバレンスはちゃっかり湖の上位精霊達から感謝されている。

 この最高神には、こういうところがあった。

 近所のあんちゃん気質というか、お山の大将気質というか。

 自分についてくる下の者達に、すこぶる慕われる。

 少々目上の者からも、頼られるし、頼らせてもらえた。

 だが、ソリが合わないものとは、とことん合わない。

 それでも何とかこの「海原と中原」が持っているのは、水底乃大神をはじめとした力のある神々がアンバレンスを支持しているからだ。

 絶大なカリスマ、とかはないのだが、妙な魅力がある。

 それが、アンバレンスなのだ。


「なんか、エルトヴァエルちゃんから聞いたんだけど。ちっちゃい島を飛ばして、それをお神輿に見立てるってはなしなんでしょ?」


 何故知っているのか、と思った上位精霊達だったが、エルトヴァエルからの情報という事なら仕方ない。

 基本的にエルトヴァエルに隠し事をしよう、という方が愚かなのだ。

 そんなことをすると探求心を刺激してしまい、余計に悲惨なことになるのである。


「なんか、見直された土地の外に光が漏れないようにしつつ、いい感じにライトアップするようにしてさ。音楽入れて、歌もちょこっと入れて。で、行進するの」


「行進、ですか?」


「そう。行進。それにかんしてはみゅーみゅーくんが専門だから」


 ちなみに、みゅーみゅーというのは、当然だが本名ではない。

 ガーディアンとしての名前が別にあるのだが、神様的な理由であまり本名を呼ぶのはよろしくない、ということで、アンバレンスがあだ名をつけたのだ。

 赤鞘もアレだが、アンバレンスも大概ネーミングセンスがなかった。


「みゅーみゅーくんは結構長くガーディアンやってるから、式典とかそういうのに出ることもあったのよ。獣の体での優雅な歩き方とか、獣型仲間と連携しての行進とか、そういうのに詳しいわけよ」


 アンバレンスが片手をあげて合図をすると、みゅーみゅーは心得たというようにうなずく。

 そして、ステップを踏むように歩きだした。

 特殊な歩法なのだろう。

 軽やかでありながら、優雅で美しい。

 上位精霊達から、「おお」という感嘆の声が漏れる。

 みゅーみゅーは足を止めると、アンバレンスの隣に戻ってきた。


「みゅーは馬に近い体格だけど、ほかの動物の歩法も知ってるみゅー。それを教えることぐらいならできるみゅー。ついでに、ちょっと見栄えがするように並んで歩くのも、教えられると思うみゅー」


「ねっ! そんな感じで、まあ、大げさにやらなくてもさ。ゆるーく、できる範囲でね。お祭りの演出をしたいな、と思っているわけなのよ」


 そんな感じで、アンバレンスは早速どんな演出をするか、という話し合いを始めた。

 上位精霊達もある程度安心したのか、和やかな表情で参加している。

 火の精霊樹は、そんな様子を見て満足そうにうなずいた。


「あ、これ絶対ろくなことにならないパターンの奴だな」


 などと思ってはいたが、口には出さなかった。

 放っておくほうが楽しそうだ、と思ったからである。

 だんだん個性が出てきた樹木の精霊達の中にあって、火の精霊樹は最近「なんかやらかす枠」を確保しつつあった。

 どうせ後で怒られるだろうけど、後のことは後で考える。

 火の精霊は、目の前の楽しい事の方を優先するタイプなのであった。




「ぶぇっくしっ! あー。今日冷えるんですかねぇ?」


 自分でそういってから、赤鞘は首を傾げた。

 多少寒かろうが、赤鞘の本体は鞘である。

 くしゃみが出るなんてことはないはずなのだが。

 もしかして、何か噂でもされているか、ヤバそげなことに巻き込まれる予兆か何かだろうか。


「まあ、私そういう第六感みたいなのぜんっぜんないんですけどねぇ」


 神様としてそれでいいのか、と言われそうなものだが。

 まあ、赤鞘なので仕方ないだろう。

 そんな赤鞘を見て、グルファガムが不思議そうな顔をする。


「どうか、しましたか?」


「いえ、ちょっとくしゃみが出ただけですよ。それより、やっぱり上手になってきてますねぇ。この調子なら問題ないですよ」


「えーっと、ありがとうございます」


 少し照れたような顔で、グルファガムは頭を下げる。

 グルファガムの力の流れを制御する技術は、当初予定していたところまでは、たどり着いていた。

 残念ながら「予定以上」にはなっていなかったのだが、まずは御の字である。


「とりあえずこれで、お披露目会は無事に終われそうですねぇ。あれって、いつやるんでしたっけ?」


「明後日です。ここから結構離れた、海中でやることになりました」


「あー! そうでしたそうでした! それから、お客さんがこっちに来るんでしたよね!」


 結構何度も言ったことだったが、グルファガムもそれなりに赤鞘と付き合ってきている。

 その忘却性能の高さは、承知済みだった。


 本神の言葉通り、グルファガムのお披露目会は明後日。

「見直された土地」から離れた、海中で行われることとなった。

 それが決まるまでに、喧々諤々、色々と面倒があったのだが、アンバレンスが結構頑張ったようである。

 お披露目会に赤鞘が参加するか否かも、かなり直前まで揉めていた。

 結局、今回は不参加、ということになっている。

 今回のお披露目会を見学しに来る神々には、赤鞘のことを敵視している神が少なくない。

 いくら何でも、公の場で襲うやつはいない、と、思いたいところだが。

 なにしろ、母神が「海原と中原」に残していった神である。

 何柱かは問答無用で襲い掛かるだろうな、というのが、アンバレンスとエルトヴァエルの見解であった。


 ただし。

 お披露目会が終わった後、そのうち何柱かを、「見直された土地」に連れてくることとした。

 突然殴りかかるような無茶をせず、ある程度力の流れを制御することの意味を理解できる神を見繕って、である。

 当初の予定では、「見直された土地」でお披露目会をやる予定であり、そっちの方が面倒もなかったのだが。

 腕力に訴えかねない奴らがいる以上、仕方ないだろう。

 予定は未定であって決定ではない。

 というやつだ。


 書類の整理をしながらこの会話を聞いていたエルトヴァエルは、ふと頭の中で予定表をチェックした。

 グルファガムのお披露目会の後、「見直された土地」を何柱かの神々が見学に。

 その後、コッコ村と湖の上位精霊達のお祭りが。

 タヌキが来るのは、このお祭りの最中になるだろう、と、エルトヴァエルは考えていた。

 ちょっとしたイベント渋滞である。

 赤鞘のことだから一杯一杯になるだろうが、何とか耐えてもらうしかない。

 そろそろ、コッコ村と湖の浮島から、お祭りのことを知らせる使者がたつ時間のはず。

 ちょうどそのころになったら、お茶を出して休憩をしてもらおう。

 アグニー族からもらってきたお茶が、まだ残っていたはずだ。


「初めの頃は、本当に何にもない土地だったんですけど」


 何しろ、赤鞘とエルトヴァエルしかいなかったのだ。

 それがずいぶん、にぎやかになったものである。

 赤鞘が空から降ってきて、ずいぶん慌てたのを、エルトヴァエルは今も覚えている。

 まあ、それほど前の事ではないのだが。

 とりあえず、手元の仕事をかたづけてしまわなければならない。

 エルトヴァエルは気合を入れなおすと、書類に目を戻すのだった。

結構予定があっちゃこっちゃいってる「お披露目会」

まあ、予定なんてものはどんどん変動するものでございます


次回、赤鞘は、アグニー達と精霊達からお祭りの告知を受けます

そして、そのまま方々で「祭り」がおっぱじまります

現代日本でおこるであろう「祭り」が一番物騒ですね




さて、私事で恐縮なのですが

神越の第一話を投稿したのが、2012年9月12日

つまり、大体十周年となりました

かなり行き当たりばったりなように見える神越ですが、実は当初の予定通り進んでおります

タヌキさんが日本で暴れるのも、合流するのも、きちんと予定してたんですよね・・・

よくもまぁ、こんだけ続けてきたもんですよ・・・

一応予定している話はまだありまして、神越はまだ続く予定でございます

今後もぼちぼち続けていこうと思いますので、よろしければお付き合いくださいませー

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― 新着の感想 ―
[良い点] 大体10周年おめでとうございます! だいぶ初めから追っているので、年を感じました......
[一言] 10周年おめでとうございます! のんびりしてるけどなんだかんだバタバタしてる(主に赤鞘が)この作品の雰囲気、、とても楽しく読ませてもらってます! 今後も楽しみにしています。
[一言] 仮に御披露目に赤鞘が参加した場合、襲いかかった神はそのままずんばらりんされそう
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