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九十三話 「お気楽住民とお気楽神。似たもの同志で丁度いいんじゃね」

 赤鞘は頭を下げられたりするのが、とにかく苦手だ。

 軽く手を合わせられるぐらいならばともかく、最大限の敬意を払うようなお参りをさせると、どうにも居心地が悪かった。

 神としての仕事をきちんとこなしているという自信があれば、そういったものを素直に受け入れる事もできただろう。

 だが、赤鞘は自分が神としての仕事を全てこなせているようには、どうしても思えなかったのだ。

 技術はまぁまぁやっとこさまともになってきた程度だし、神としての力はとても弱く、妖怪に毛が生えた程度でしかない。

 そんな自分に、どれほどの事ができるとも思わないし、どれほどの事ができたとも、赤鞘には思えなかったのだ。

 だから、豊作を祈願される時も、豊作を感謝される時も、赤鞘は毎年毎年どうしようもない居心地の悪さを感じていたのである。

 赤鞘が日本で守護していたのは農村だったので、そういった祈願やお礼参りは毎年行われる年中行事だった。

 百回も二百回もやっていれば慣れそうなものなのだが、どうにも赤鞘はそういうことを受け付けないタイプなようなのだ。

 もういっそ、そのときだけどこかに出かけてしまうか、遠くから見ていようか、などと考えた事もあった。

 しかし、そのたびに開かれる祭の囃子を聴くたびに、赤鞘はなんだか楽しくなってしまい、神社に留まってしまうのである。

 そして結局、沢山の人に拝まれて、居心地の悪さを味わうのだ。

 手を合わされて拝まれるたび、ああ、出かけて置けばよかったと妙な後悔をする。

 沢山の人にお参りされるたびにするそんな後悔は、赤鞘にとってある意味定番のものであった。


 沢山のアグニー達に跪かれ、手を合わされ。

 赤鞘は今まさに、そんな強烈な居心地の悪さを味わっていた。

「へへぇー!」

「ありがたやありがたや!」

「赤鞘様、透けてるなー」

「土彦様とか水彦様と、おんなじような服装だぞ」

「ほんとだ! すっげぇー!」

 手を合わせて拝んでみたり、地べたにひれ伏してみたり。

 あるいは、正座したままボケーっと眺めてみたり。

 アグニー達は思い思いのかっこうで、赤鞘を拝んでいた。

 皆、ようやく会うことが出来た赤鞘を前に、そわそわと落ち着かないようだ。

 それに輪を掛けて落ち着かないのが、赤鞘本人だった。

 引きつった笑顔を浮かべながら頭をかきつつ、赤鞘は隣に立っているエルトヴァエルの耳元に顔を近づける。

「あの。私もう帰ってもいいですかね……」

 小声で囁いてくる赤鞘の言葉に、エルトヴァエルはぎょっとした様子で目を見開いた。

 アグニー達に悟られないように少しだけ身体と顔を動かし、小さな声で赤鞘に声をかける。

「だめです。というか、帰るってどこに帰るんですか」

「え、それはその、お社に……あ、お社が無い……」

 赤鞘は衝撃の事実に今気がついたとでも言うような、愕然とした表情を作る。

 思わずため息を吐きたくなるのを何とか我慢するエルトヴァエルだったが、表情が若干引きつっているのは仕方ないところだろう。

 赤鞘の少し後にいたエルトヴァエルは一歩前に出ると、咳払いをして長老の方へと顔を向ける。

「さぁ、皆さん。赤鞘様に何か用事があるのではないですか?」

 エルトヴァエルに促され、長老は我に返ったようなはっとした顔になった。

 どうやら赤鞘を見学するのに夢中で、当初の目的を見失っていたようだ。

 長老はきりっと表情を引き締めると、後に居並ぶアグニー達に向って手を上げる。

 それを見たアグニー達は、直ぐに口を閉じて静かになっていく。

 全員が静まり返ったのを確認すると、長老は改めて赤鞘に頭を下げた。

 地面に膝をついて、両手と額をつける。

 どうやらお参りのスタイルは、この世界も日本もあまり変わらないらしい。

「本日は、この土地に住まわせていただいたお礼と、無事、作物を収穫できたお礼のため、やってきた次第でございますじゃ!」

「あー、いやー、わざわざスミマセン。まだまだ色々、集落も大変なのに。それに、私のほうも馴れない事ばかりで。皆さんにご不自由おかけしてますしね」

「いえいえ! そのようなことはございませんですじゃ!」

 苦笑しながら言う赤鞘に、長老はぶんぶんと首を振る。

「逃げる場所も無いわし達をこの土地に住まわせていただいているばかりか、畑にまで気をかけていただいて!」

 長老は後を振り向くと、大きく手を振った。

 それを見た数人のアグニーが、作物の詰まったかごを持ち上げる。

 長老の前へとそれを持ってくると、次々と並べていく。

 まだまだ新鮮で青々とした野菜の数々に、赤鞘は感心したように目を見開いた。

 赤鞘にとっては見たことの無い物ばかりだったが、腐っても農村を守護してきた神様だ。

 その野菜の良し悪しは、こもっている力などから、容易に判断する事ができた。

「いやぁー、これは出来のいい野菜ですねぇー! どれも美味そうだ!」

 それを聞いたアグニー達は、嬉しそうに表情を輝かせた。

 特に喜んでいるのは、農業を担当しているスパン達だ。

 お互いの健闘を称えるように、肩を叩き合っている。

「それもこれも、赤鞘様のおかげでございます! これは、奉納の品でございますので、お納めいただければ幸いでございますじゃ!」

「ええ!? こんなにいいんですか!?」

 並べられた野菜の量に、赤鞘は驚きの声を上げる。

 数人が背負って運んできた野菜は、なかなかの量だったのだ。

 心苦しく思う赤鞘だったが、運んでくれた奉納の品を断るというのも、良い事ではないだろう。

 せっかく赤鞘のために用意してくれたのだろうし、何よりも運んでくるだけも大変なのである。

 ここは気持ちよく受け取るほうが、喜んでもらえるだろう。

 だが、持ち前の貧乏性からか、赤鞘は嬉しいような申し訳ないような、微妙な心境になっていた。

「いやぁー、なんかこう、すごく嬉しいんですが、こう、ありがたすぎるというか……」

 赤鞘は嬉しいような困ったような、微妙な表情で頭を掻く。

 そんな赤鞘をよそに、アグニー達は今度は別のものを並べ始める。

 ポンクテと、お酒の入った樽だ。

「これは、ポンクテとそれで作った酒でございますじゃ。おかげさまをもちまして、大豊作でございましたですじゃ!」

「ああ、これがあのお芋なんですか! へー、沢山ムカゴが付いたんですねぇー!」

 アグニー達が今育てているポンクテは、エルトヴァエルが用意したものだった。

 事前に赤鞘も見せてもらっていたので、どんな物か知っている。

 それをアグニー達が育てて収穫したと思うと、赤鞘自身も嬉しかった。

 まして、それで造ったお酒もあるとなれば、喜びもひとしおだ。

「本当に、お米みたいな感じなんですねぇー」

 長年日本で神様をしてきた赤鞘にとって、豊作の基準といえばなんと言っても米だった。

 田んぼ一面を覆う黄金色の稲穂は、喜びの象徴だ。

 アグニー達にとっては米と同じようなものであるポンクテが、豊作だった。

 長年農村で神様をしていた赤鞘にとっては、これ以上無い喜ばしいことである。

「これ、どうやって食べるんですか?」

「茹でたり、蒸したり、油で揚げたり。色々な食べ方が出来ますじゃ」

 赤鞘の質問に、長老が答える。

 後に居並ぶアグニー達は、うんうんと大きく頷く。

「ポンクテはどんな風に食べても美味しいもんなぁ」

「さめてもおいしいぞー」

「しおあじがいいよなぁー」

 どうやらそれぞれに、こだわりがあるらしい。

 アグニー達の言葉を、赤鞘は興味深げに聞いている。

 農業に関わる事で、専門分野だからだろう。

 先ほどまでの困った様子は無くなって、嬉しそうに聞き入っていた。

 後ろからそれを眺めていたエルトヴァエルも、ほっと胸を撫で下ろす。

 ようやく、赤鞘が落ち着いてきたように見えたからだ。

「おお、そうじゃった!」

 そこで、長老が思い出したように声を上げた。

「赤鞘様に、神殿のサンプルを見ていただくのじゃった!」

「あ! そうだった!」

「けっかい!」

「わすれてたなぁー」

 アグニー達は慌てた様子で、後ろに置いていたお社を運び始めた。

 最初は何事かと不思議そうな顔をしていた赤鞘だったが、運ばれてきた見事なお社を見て、感心した様子で声を上げる。

「おおー! すごい! 綺麗なつくりですねぇー!」

 わくわくとした様子の赤鞘の前に、お社が三つ並べられた。

 水、植物、ドラゴン。

 それぞれのお社を、赤鞘は嬉しそうな様子で覗き込む。

「これらは、赤鞘様のために作らせていただく、お社の見本でございますじゃ。お気に入りの物を選んでいただき、この地に大きな物を作らせていただきたいと思っておりますじゃ」

「えええ!?」

 長老の言葉に、赤鞘は目を見開いて驚いた。

 改めて並べられた三つのお社を覗き込み、驚嘆した様子で唸り声を上げる。

「いやいや、これすごいですよ!? コレが見本って、このままお神輿にしても全然いい位なのに! え、いや、これ、私これこのまま住めません?」

 赤鞘のこの言葉に、アグニー達は驚きの声を上げる。

 たしかに実に立派で、装飾も細かく、素晴らしい出来ではある。

 だが、アグニー達にしてみれば、このお社はあくまで見本なのだ。

「こんなのだったら、かみさまにしつれいになります!」

「もっと立派なのを作りますよ!」

「結界!」

「そうでございますじゃ!」

 そんなアグニー達の主張を受けて、赤鞘は困ったように腕を組んだ。

 作ってくれるというのは嬉しいが、アグニー達の集落からここまではそれなりに離れている。

 ここに社を建てるとなれば、かなりの労力になるだろう。

 赤鞘としては、今は自分のことよりも、集落を安定させる事を考えて欲しかったのだ。

 それより何より。

「え、っていうか、これ私がこの中のどれがいいとか決めるんですか?」

 そう。

 それが問題だった。

 誰でも予想できる通り、赤鞘はこういうのを選ぶのがとてつもなく苦手だったのだ。

 選ばれなかった物が無駄になってしまうとか、選ばれなかった人の心情を考えてしまうとか。

 そういうことが頭の中にぐるぐる渦巻いてしまい、決められないタイプなのである。

 表情を険しくし、冷や汗を流す赤鞘を見て、エルトヴァエルは心の中でやっぱり、と呟いた。

 赤鞘には決められないだろうことは、エルトヴァエルには予想済みだったのだ。

「あの、赤鞘様。こういうのはどうでしょう」

「はいはい?」

 首を傾げる赤鞘に、エルトヴァエルは手早く事前に考えていた提案を説明する。

 この三つのお社は、アグニー達にとっては数日で完成させられるものだ。

 だが、完成度はかなり高い。

 どれもこのまま捨ててしまうのは勿体無いし、赤鞘としても心苦しいだろう。

 ならば、三つとも社として使い、また機会を見て新しいのを持ってきてもらうのはどうか、というのだ。

「この大きさであれば劣化も早いでしょうし、修復もかえって手間でしょう。ですから、そうなる前に、また新しいお社をつくり、運んで頂くんです」

「ま、まあ。何年かに一度立て替えているところも有りますし、そういうのもありでしょうね」

 エルトヴァエルの提案に、赤鞘は大きく頷いた。

 選ばなくてもよく、尚且つどの社も無駄にならないという事で、赤鞘はその線で行くことにしたようだ。

 しかし、アグニー達は異議があるようだった。

「こんなちいさいのに、赤鞘様にすんでいただくわけには!」

「けっかい!」

「やっぱり、もっとおおきいほうがいいとおもいます!」

 そう主張するアグニー達に、赤鞘はたじろぐ。

「いやいや! でも、これでもすごく立派ですよ! 私にはもったいないぐらいですし! それにほら!」

 赤鞘はお社の一つに近づくと、取り付けられた小さな扉を開いた。

 そして、腰に刺していた鞘を抜き、中にそれを押し込める。

 悠々なかに収まる事を確認すると、赤鞘は満足そうに頷く。

「ほら! 丁度私の本体も収まりますし! これで十分ですよ!」

 それを見たアグニー達は、感心したように頷き始める。

「そっかー」

「ならだいじょうぶかもなー」

「けっかいー」

「壊れたりするまえに、新しいのをお持ちすればいいかのぉー」

 赤鞘の本体が鞘である事は、アグニー達も事前に聞かされていた。

 その鞘が収まって、赤鞘本神がいいと言っているのだから、それでいいかもしれない。

 説得されると、割と直ぐそれでいいかと思ってしまう。

 アグニーとはそういう素直な種族なのである。

「それがいいと思います! ええ、そうしましょう! ね! ほら!」

 力強くそういいながら、赤鞘はこくこくと激しく首を振りまくっていた。


 社は三つ並べられ、地面に設置される事となった。

 アグニー達が持ってきていた杭で、お社を固定していく。

 その手際のよさに、赤鞘もエルトヴァエルも感心したように見入ってた。

「いやぁー、すごいものですねぇー。アグニーさん達、あんなにサイズは小さいのに」

「確かに見た目は人間の子供ですが、彼等は立派な大人です。魔法も使えますし、力も十分ですよ」

「みたいですねぇー。でも見た目がゴブリンになるの、何とかならないんですかね」

「まあ、それはその、種族的な特徴ですので」

 なかなかインパクトのあるゴブリン顔アグニーを見て、赤鞘は少なからず衝撃を受けたようだった。

 その心情を察する事ができるだけに、エルトヴァエルは苦笑を漏らす。

 赤鞘が軽いファンタジーギャップを感じている間に、お社の設置が完了した。

「おわったー!」

「結界!」

「ふかくうちこんだから、倒れないだろうなぁー」

「がんばったー!」

 一仕事終えたアグニー達は、満足そうにお互いの健闘をたたえあっている。

 長老は社を眺めこくこくと頷くと、手を叩いて注目を集めた。

「どうじゃろう、お社を納めた記念じゃ! うたでもうたおうかのぉ!」

 長老の提案に、アグニー達は歓声を上げる。

「久しぶりだなぁー!」

「けっかいー!」

「うたおう、うたおう!」

 怖がりで、何かがあれば直ぐ逃げ出すくせに、アグニーは騒ぐのが好きな種族だった。

 大きな声で歌ったり、踊ったりするのが好きなのだ。

 見直された土地に来てからは、そういった機会はあまり無かった。

 生活するだけで大変だったし、暇が無かったからである。

「なにがいいかなぁー」

「結界ー」

「うーん、赤鞘様に聞いてもらうんだから、神様に聞いてもらうのがいいとおもう」

「なら、あれがいいな!」

「そうだな、あれだ、あれ!」

 どうやらアグニー達の間では「あれ」だけで通じるらしい。

 直ぐにどのアグニーもどの歌なのか分かったらしく、誰とも無く歌い始める。

「大昔、どこかの旅人が村を訪れた時、教えてくれたというものでございますじゃ! わしらが使っております言葉とは、ちがうものなのでございますがのぉ。なんとなく気に入っておるのでございますじゃ!」」

 赤鞘にそう説明すると、長老も嬉しそうに歌の輪に加わる

 確かに、言葉は聞いたことも無い物で、赤鞘にも内容は分からなかった。

 それでもアグニー達は、とても楽しそうに歌っている。

 独特なリズムと言葉のテンポに、赤鞘も段々と楽しい気分になっていった。

 歌詞は分からないので、流石に歌うことは出来なかったが、赤鞘も手拍子で参加する。

 赤鞘が楽しんでいる様子を見て、アグニー達もとても喜んだ。

 ならば、と張り切って、大きな声で歌う。

 三つ並んだお社の前で歌うアグニー達を、赤鞘はとてもとても嬉しそうに見守っていた。

 そんな赤鞘の頭に、ぼすりと何かが乗っかる。

 楽しげな様子に我慢が出来なくなって飛び出してきた、樹木の精霊達だ。

 アグニー達が驚くかと思いきや、特に気にしたそぶりは無い。

 どうやら、彼らの危険レーダーには反応が無かったようだ。

「僕も歌う!」

「私も!」

「みんなで歌うかぁ!」

 精霊達はアグニー達に混じると、楽しげに歌い始めた。

 どうやらさっきまで聞いていて、歌詞を覚えているようだ。

 空中を漂ったり、アグニー達と肩を組んで歌う精霊達を見て、赤鞘は楽しそうに笑い声を上げる。


 アグニー達と精霊達、そして赤鞘を少し遠巻きに眺めているのは、コウガクとエルトヴァエルだ。

 いつの間にか並んでたっている一人と一位の顔にも、楽しそうな笑顔が浮かんでいる。

「奉納の品の一つ、という意味では、歌は大成功ですね」

「まったくです。赤鞘様も、お喜びのご様子。何よりでございます」

 アグニー達と精霊達の歌声は、何も無い見直された土地に響き渡った。

 湖の上位精霊達も、その不思議な歌に聞き入ってる。

 歌っている当人達には全く意味が分からないというその歌は、しばらくの間響き続けるのであった。




~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~




「あのうたってさぁーあー! 元々は吟遊詩人が神様を称える為に作ったうたなんだよにぇー」

 見直された土地のはるか上空で、カリエネスはいかにも面白いといった様子で呟いた。

 行儀悪くあぐらをかいたような恰好をしてはいるが、実際はふわふわと空中を漂っている。

「でも、アグニーちゃん達って記憶力おぽんちでっそ? 歌詞も音程ももう全然原型ないの! あの言葉とか、かんぜんにもう雰囲気だけだよ! まさにフインキソング!」

「はぁー。そうなってくると、もうなんだかわかんねぇーなぁー」

 嬉しそうに笑いながら説明するカリエネスの言葉に、アンバレンスは苦笑交じりに呟いた。

 だが、その表情はどこか楽しそうで、微笑ましいそうな優しげなものだ。

 カリエネスは手拍子をつけながら、くるくると空中で回転し始める。

「でもねぇー、すんげぇーたのしそーでいいよねぇー! なんかこー、気持ちは伝わってくるし! 歌声は喜怒哀楽を伝えられるものだもん。ぐばー! っと訴えかけてくる楽しそうなかんじ! うん! 最高じゃね?」

 アンバレンスは大きく頷くと、改めて地上へと目を向ける。

 楽しそうに歌うアグニー達と、それを見守る赤鞘を見て、噴出すように笑った。

「形式ばる神は嫌がるかもしれないけどな。お気楽住民とお気楽神。似たもの同士で丁度いいんじゃね」

 肩をすくめるアンバレンスに、カリエネスは嬉しそうに頷いた。

 アンバレンスはちらりとカリエネスに視線を向けると、一緒になって手拍子を始める。

 それを見たカリエネスは、ますます楽しそうに笑い声を上げた。

 歌声の神も賞賛するアグニー達の歌に、アンバレンスはしばらくの間聞き入るのであった。

ようやっと更新が出来ました。

怒らないでください。

心が弱いので直ぐに引きこもるぞ!(脅し)

次はもっと早く書けたらいいな、とおもいます。

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