流れ星のツイート
空の下で暮らす、世界中の地球人。
私を見た瞬間、リクエストを送信。
願い事を叶えるために心で唱える。
昨日はパン屋になりたい小さな子。
今日は歌手になりたい女子高校生。
クリスマス・イヴの夜空は大合唱。
1年の中でいろんな声が届きます。
私を見ると、目を輝かせる人たち。
喜んでくれて、私もとても嬉しい。
いいことがある、と信じる気持ち。
それで元気になって明日も生きる。
お役に立てたなら、私も幸せです。
ある年の、最後の日、おおみそか。
いつものように星座の間を通った。
その時確かに聴こえてきたのです。
お正月の朝を迎えられますように。
振り返ると、寝巻き姿の細い少年。
あの瞳は今でもよく覚えています。
いろんな願望が私に送られてくる。
叶えるのは私ではないのだけれど。
ただ、あの時は心から思いました。
どうかこの子の未来が続くように。
奇跡の光と信じられている星の私。
その私が生まれて初めて願った日。
忘れることのない青白い顔でした。
あれから月日が過ぎていきました。
今頃、どうしているのでしょうか。
窓の外を眺めている、1人の青年。
間違いない。あの子だ。よかった。
顔色も明るく、背も高く、立派に。
私は何もしていません。本当です。
みなさんが私を見かけただけです。
私は毎日同じことをしているだけ。
あなたの希望が、あなたを生かす。
大丈夫。あなたは笑顔になれます。
もし、よかったら、空を見上げて。
私に会ったら、気軽に声をかけて。
私も一緒に祈ります。君と一緒に。
ハッシュタグ。地球のみなさんへ。
ハッシュタグ。幸せを願う流れ星。