Episode.52 退職社畜のスキル確認
※申し訳ございません。章題名修正致しました。
この章は、旅館でのライダーとのやりとり、そして、ついにバツに、使い魔が!?
お楽しみ下さい…。
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多過ぎる情報を脳内、整理。
スキル説明も、同時に確認。
♦剣聖譚・月光典
複数の剣技スキルを発動出来るようになる
♦抜刀神技
自己を中心に10メートルの距離を自由に測れるようになる/抜刀時、抜刀速度を二十倍にする/抜刀時、抜刀ダメージを十五倍にする/どのような形状の刀でも、抜刀出来るようになる/任意での自動納刀が可能になる
♦[剣聖の着物]/特性:対物理・対魔法・対属性・対状態異常
…。
「ふぃー……」
「先輩…?」
また…強くなっちまった…ZE。
常識的に考えて、可笑しくないか?
これって公式チートになるのかな…。俺、他のプレイヤーに通報されそう。
だってさ、首への攻撃で、最大、二百倍のダメージよ?頭、可笑しくなるで?
防具に関しては、スキルに比べれば、問題ない。…多分。
特別な、装備スキルは無いのは、いい塩梅だと思う。
物理、魔法、両方に耐性があって、属性、状態異常にも耐性。めっちゃ、高いって訳じゃないけど、ダメージリソース全てにダメージダウンが付いているのは強いと思う。
で、だ。で、極めつけは、手に入れたスキル。
剣聖譚・月光典。これだ。
恐らく、剣聖譚・陽光典はカミヤが使っていたスキル。
あれの反転バージョンみたいなものか。
ちょっと、詳細見てみるか。
「…ふむふむ…なるほど……これは強い…」
「ちょ、ちょっとー!先輩、私にも見せてくださいよー。気になるのですが…」
「わかったわかった。後で見せっから、待ってろ」
「はーい」
このスキルは、十章と呼称される技で、一から十まで、それぞれ当て嵌められた、技が設定されてある。使用条件は、一つ使う毎に、その技にクールタイムが十分つくこと。
十分は、戦闘に対して、長い時間。
一つ、使ったら、その戦闘では使えないと思っていいだろう。
「ほい、これ」
「…えーなになに…え?」
ウィンドウを指で、スナイプさせて見せる。
瞬間、黙るレイラン。まあ、そうなるよな。
「では、私は大人しく、成仏するとしましょう」
「あ、居たんだ、カミヤ」
「「…」」
まったくもって、カミヤいたことを忘れていた。
何とも言えない顔をする二人。
「私は、もう心残りも目的も無いので、ここいらでお暇させて貰います。では」
「ありがとうございました、カミヤさん」
「じゃあなー。カミヤ。また、殺り合おうな~」
白光に包まれたカミヤが、顔を押さえだした。
あ。マズイ。思い出したか。
そして、「顔が…私の顔が…」と言って、天に昇りましたとさ。
俺、しーらないっ。もう死んだ奴のことなんて、覚えてませーん。
「……帰りましょうか…」
「せやな。行こか」
ということで、ルーシェに戻ることにした。
帰還道中、ステータスを振ることにしたんですけど…何に振ろうか。
俊敏力依存の抜刀であることに変わりはないが、速度を上げるか、攻撃を上げるか。いや、待てよ。魔攻力を上げるという手も無きにしも非ず。ついさっき手に入れた、剣聖譚・月光典の技は、魔攻力もダメージ加算に数えられる。
運勢に振るのもいいかも。
何か最近通知オフにしてるけど、履歴見ると分かるんだよ。
クリティカルの回数が減っていることに。
小規模なアップデート時に、クリティカルの発生確率が減少されたらしいのだ。
う~ん…俺のせいじゃ…ないよね?
ともあれ、そういった事情で、運勢力も上げることも視野に入れている。
戦士系なのに、防御低いってどうなんだろ?
防御?そんなものは、とうの昔に捨てた。そう言っとくか。
はあ…まあ…やっぱ攻撃と防御か。
攻撃力に65、俊敏力に50、魔攻力に15。以上。
あんまり遠くないし、ルーシェには程無くして着いた。
新しい着物の着心地に、満足を覚えながら歩いていると、見覚えのあるジャケットを見かける。
「ライダー来たか」
「おおおおおう!」
「どした?動揺して」
「別にしてってなええぞ…!?」
「うん?ああ、そう。じゃ行こっか。良い旅館、見つけてあるんだよ」
ルナレナを傍に付けたライダーと共に、予約しておいた、旅館型施設に向かって歩み始めた。
楽しみだ。
♦名称:[剣聖の着物]/属性:対物理・対魔法・対属性・対状態異常/種類:和装/系統:着物/装備スキル:なし/備考:剣聖の資格を受け継いだ者に引き継がれる着物
♦名称:剣聖譚・月光典/種類:アクティブ/クールタイム:10m/取得条件:クエスト『剣聖継承の儀』特別分岐ルートをクリア/効果:複数の剣技スキルを発動出来るようになる
♦名称:抜刀神技/種類:パッシブ/クールタイム:なし/取得条件:複数の抜刀・剣技、刀技に関するスキルの取得/効果:自己を中心に10メートルの距離を自由に測れるようになる/抜刀時、抜刀速度を二十倍にする/抜刀時、抜刀ダメージを十五倍にする/どのような形状の刀でも、抜刀出来るようになる/任意での自動納刀が可能になる




