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与える男  作者: geinguns
与える男
83/120

完全無視

12月初頭。




そろそろ出番と吹き始めた木枯らしが

街を歩く与える男の体に響く。




今日もパチンコで負け金も底をついた。

あったかい缶コーヒーすら飲めない。



そういえば、あれから梓とも会っていない。

愛想を尽かされたのだろう。




仕方がないが。





彼が寒風吹きすさぶ中

久しぶりに訪れたのは



あのテーマパークだった。




金も底をついて困った与える男に

テーマパークから、またバイトの誘いがあったのだ。




12月と言えばクリスマス。




テーマパークも稼ぎ時で

人出がほしかったのだろう。






ブオーーーーン




与える男の後ろで爆音が響く。




「よお、与える男、、、じゃなかったさびしい男!元気やったか?」




吉田君だ。




彼は念願かなって免許を取り

大型バイクを購入したのだ。




はた迷惑なほど、うるさいマフラーの音。




そのバイクの後ろには薫が乗っている。




「あら久しぶりねえ、与える男、、、じゃなかった大バカな男!

死んでなかったのねえ」



バイクを降りた二人は

仲良く腕をを組んで歩いて行く。




「あー私たちは幸せだわー、、吉田!

あなたがバカじゃなくてよかった!」



「なにゆうとんねん!!あんな奴と

いっしょにすんなや!」



見つめあう吉田君と薫



「吉田、、これから梓が来ると思うんだけど、、

あいつには関係ないわね!」



「ないない!!

馬鹿な男とは関係ないわ!」




はははは!!




2人は高笑いをしながら

テーマパークの中に入っていく。




「うるさい、、、ほっとけ、、」




ちょっと切ない気持になる与える男。





すると

遠くから歩いてくる影。









梓だ。








薄いピンクのコートを着て

歩く彼女。






よく見ると、濃いめの口紅をつけ

髪も少し巻いてある。




雰囲気が変わったと

与える男は思った。






前を通り過ぎる。





「おは、、、」

挨拶をしようとする与える男だったが






梓は一瞥もせず通り過ぎる。








いわば

「完全無視」

だった。







そのまま後姿を見送る与える男。

複雑な表情。






梓に路傍の石のような扱いを受けた与える男。

いや、、大バカな男。





彼もまたテーマパークの中に消えていった。





















初心者のバイク二人乗りは

交通違反でした!!!



書いた後に気がついたのですが

どうしてもバイクで登場させたかったので

そのままにしておきます!!!


ご了承ください!!

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