おせっかい梓
「だめだめだめったらだめー!!」
梓は両手を振り回しながら叫ぶ。
「薫ちゃんは自分の気持ちを偽っている!!
まちがいなーい!
薫ちゃんは吉田君に、ゾッコンLOVEなのよ!」
「そんな80s’的言い回しで言われても、、、
ちゃんと薫さんに気持ちを聞いたの?」
ファーストフード店で昼食を取る梓と与える男。
梓のぶんぶん振り回している右手には携帯。
その画面には
昨日松岡さんと付き合うって
決めました。
以上報告でした。 薫
というメールが表示されている。
そのメールを見た瞬間
梓はこのありさまである。
「私にはねえ、薫ちゃんのことは
何でも分かるの!
だって一番の友達だもん!
マブダチだから!!」
梓はポテトを口に詰め込む。
「いくら一番の友達だからって
人の気持ちは決めつけちゃいけないよ
本当に松岡さんのこと好きなのかもしれないし」
コーラを飲みながら
与える男は諭すように梓に言う。
「そんな人ごとみたいに言って!
冷たい人ね!あなたって
私にとって薫ちゃんは大事な人だから
心配してるんじゃない!
薫ちゃんは中学生からずっと友達なの、、、
私は不良で、くさったミカンと言われていた
私を救ってくれたのは薫ちゃんなのよ!!」
「それほんと?」
「、、、、、うそ!
ケーブルテレビで昔の金八先生見てたらハマっちゃって、、、
一度言ってみたかったの、、」
「はあ?」
あきれる与える男。
「顔はやめなよ!ボディーボディー
あ!もう話がそれちゃったじゃない!
大切な友達ってことは本当よ!
薫が好きでもない人と付き合って
不幸になるのは
私どうしても耐えられない!
なんかいい方法ない?
あなた与える男でしょ?
不幸になろうとしている人を
ほっといていいの?」
一気にまくしたてる薫
どうやら心配しているのは
本当のことのようだ。
「うーん、、
そうだなあ、、
まあ、はっきりと二人の気持ちがわからないからなあ
疑うわけじゃないけど、、、
まあ二人を誘って一度話をしようか
そうだ!どこかへ遊びに行こう!
僕の家の近くの川でバーベキューなんてどう?
楽しそうだなあ」
梓はにこっと笑う。
「それ乗った!!それじゃあ今度の日曜行こう!!
薫ちゃん誘っとくね!」
嬉しそうにはしゃぐ梓を見て与える男は思った。
こいつ、、、、
かなりのおせっかいだなあ、、、、、、、、、
金八先生面白いですね
好きです