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与える男  作者: geinguns
与える男
6/120

有史以来、、、

ええと、門をはいって左手の詰所を入ったところに

タイムカードがあるって言ってたなあ、、、、




今日も朝から暑い。




駅からテーマパークの通用門への

5分ほどの道のりで

彼はすでに背中にジトっと汗をかいていた。



ええと、俺のタイムカードは、、、



詰所にあるタイムカードは

従業員全員の分があったので

探すのも一苦労だった。



彼がタイムカードを押すのに手こずっていると

後ろに人の気配があった。



彼は「ああ、すいませんお先にどうぞ!」

とその人にタイムカードの順番を譲った。











彼女だった。












彼女はピンクのTシャツにジーパンのそっけない姿だったが

着飾ってなくても充分目立ってた。



むしろ着飾ってない方が余計

彼女の美しさを強調しているようだった。








しばらく呆けてた彼ははっと我に帰った。


これはチャンスなんじゃないか

お話をする、、、




昨日吉田君が言ってた!

「有史以来、コミュニケーションをとらずに

始まった恋はない!」と




勇気を振り絞るのは今しかない!




彼は腹をくくって言った。

「きょ、今日も暑いねえ、、」




しかし、彼女は気がつかなかったのか

無視したのか、そのまますたすたと

更衣室の方へ行ってしまった。




「はあ、、、、」





彼はため息をついた。

コミュニケーション失敗、、



しかし彼には小さな収穫があった。



彼女がタイムカードを押す時

名前をしっかりとチェックしていたのだ。




山本 梓




やまもと、、、名前は何て読むんだ???

ああ〜




「あほかお前は、あずさだよ!」




また突然吉田君が現れた。

吉田君はまったく神出鬼没だ。




「あずさかあ、、ええ名前やねえ、、

しかしお前おもろいなあ

彼女が来たらカチカチに固まってたぞ!

でも必死にコミュニケーションを取ろうとしてたのは

共感が持てるぞ!失敗してたけど、ははは、、、」





吉田君に笑われて彼はカチンときたが




小さい声で「、、、うるさい」

と言い返すのが精いっぱいだった。



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