優等生 薫ちゃん
いいよなあ、、梓は
薫は考える。
なんか彼といい感じで
楽しそう、、、
薫は考える、、、、、
それに引き替え、、、
薫は自分の家の居間で
せんべいを食べながらテレビを見ている。
ぼりぼり、、
ああ、どっかにいい男いないかなあ、、、
ぼりぼり、、
それにしても梓、、、
あんな、まじめだけが取り柄の男のどこがいいんだろう?
もっと探せばいい人が見つかるかもしれないのに、、
私は絶対妥協しないから!!
でも、、
梓みたいな思い切りの良さがないから
私、いけないのかなあ、、
でも、私!優等生キャラだから
変な男と付き合うとイメージ崩れるからなあ、、、
それにしても、優等生キャラは損だわ、、、
梓みたいにフニャッとしてて
隙だらけの方が
男の子は声をかけやすいのかも、、
居間の時計が7時を指す。
あ!危ない!私の楽しみにしているテレビ
が始まっちゃう!!
あわててテレビをつける薫。
あーあ
実は私が18にもなってドラえもんを
毎週欠かさず見ているなんて
人に知れたら、驚くだろうなあ、、、
梓だったらぴったりなんだけど
携帯の着信音が流れる
梓からだ。
「もしもしー薫ちゃん!
ドラえもんおもしろいよねえ!」
やっぱ見てる、、、、
「もーあなた18なんだから
いい加減ドラえもんから卒業しなさい!」
一応そう言っておく。
自分も見ているのだが、、、、
「そうそう、さっき兄貴から運転習ったんだ!
車のいすがね!びよよーんって飛び出すんだって!!」
、、、ああまた梓は兄貴に変なことを
吹き込まれている、、
突っ込むべきか、、、
「それからね、Pはピーマンだって!
ピーマン!!」
、、、もはやこの子の言っていることが理解できない、、、
「うんうんわかった、、
今度私がちゃんと運転教えてあげるからね
、、、、今日兄貴が言ってたことは忘れなさい、、、」
「え?なんで?びよよーんだよ、、
もしかして、、、、
また兄貴、うそばっかり、、、、
薫ちゃん!!今から兄貴シバキに行くから電話切るね!
あのやろう!コロす!!!!!」
電話は一方的に切れた。
本当に人生楽しそう、、
あの子、、
なんで梓と私はこんなに違うんだろう、、
でも、もしかしたら
本質的なところ、根っこの部分では
同じなのかもしれない。
それを梓は隠さず出し
私は、何とか包み隠して、優等生になろうと
しているだけかもしれない。
だって好きなテレビ番組は一緒だから。
ぼりぼり
薫はせんべいを食べながら
テレビを見続けていた。
エヴァ4早く打ちたいなあ