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与える男  作者: geinguns
与える男
36/120

結婚ごっこ

みんな本気にしていないと梓は言っていた。




半信半疑なのだと、、




半信半疑なのは実は僕もそうだ。





僕と梓が付き合う、いいや

並んで歩き、話をしているのも

奇跡なんじゃないかと思うのに





ましてや

結婚なんて、、、、、





結婚しようと言ったあの時




頭の片隅では

馬鹿にされ、笑われる準備は出来ていた。



なのに、あんな答えが返ってきて

一番びっくりしたのは僕だ。



どこからどう見ても完璧な彼女と

平凡でイケてない僕。



いわばお姫様に告白した

一般市民って感じなのに



そのお姫様の答えが





「いいわ」





だったら、平民は喜びと同時に

うろたえてしまうだろう。



もしかしたら

一番本気にしていないのは僕なんじゃないだろうか?





悩める与える男



お姫様の心の中を計りかねているようだ。











今日は何やら梓が

預金通帳を作ると言い出し



街へと連れ出されている。












梓は今、多くの女性が魅かれるであろう「結婚」

という言葉の「熱病」にかかってるようなもので



熱が引いてしまえば

それまでになってしまうんじゃないだろうか、、、、、、




それでもいい。




与える男は思った。




熱が冷めるその日まで

梓の「婚約者」でいられるならば



それも構わない。










「でーきた!できたよ!!



さあ!いっぱいためるからねー」




梓がうれしそうに見せる通帳を見て

与える男は驚いた。





名義人の名前が

与える男の苗字の後に、、、

梓と続いている。






「だって、結婚すれば、あなたの苗字になるじゃない?

今のうちに練習しておこうと思って!!



窓口であなたの名字で呼ばれたらはいって

すぐ言えるようにね!」







今まで散々女性関係でままならなかったことが多く

何回も振られてきた与える男が



すんなり梓と、親密になっていく展開が

自分でも信じられないのは

無理もないことだった。




「何か落とし穴が待っている!!

こんな簡単にうまくいくはずがない!」





そう考える与える男。





これは彼女の「結婚ごっこ」なのだろうか

それとも、本当に僕を好きで、、、、、、







ありえない、、が、そう信じたい!





与える男は

梓を信じることで、わずかな望みを託すのだった。

クリスマスは皆さんどう過ごしますか?

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