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与える男  作者: geinguns
与える男
27/120

罪と罰ゲーム

携帯電話から聞こえてくる声に、固まる与える男。




せっかく下がった熱が、声を聞いた瞬間また上がり始める。




携帯電話から、また声がする。




「もー昨日は、ひどい目にあっちゃったよー

ソフトが下着までしみちゃって、、、、

仕方ないから早退しちゃった!



あのあと謝りに来てくれたんだって?

じゃあ今謝ってくれる?」




彼は声の主が誰であるかは、もうわかっていた。



そして、、下着、、、しみちゃったという言葉を聞いた時

彼の体温は40度をこえてしまっていた。





もうろうとした頭でことばをしゃべる与える男。




「あ!、、、昨日はほんとにごめんなさい、、、




あーそれと基本的なこと聞いていいですか?

なぜ僕の電話番号を、、、、」



「私、ストーカーなの!!

、、というのは冗談で、、、


え?何?あなたは私からの電話が迷惑なわけ?」




「ととと、とんでもない!!

あなたが僕ごときの、携帯番号をどこから入手されても

自由!!自由でございます。」





「当然よね!!ふふん



所でさあ、、薫ちゃんから聞いたんだけど

私にこの借りを返してくれるんだって?


どうやって返してくれるの?

まさかまだ考えてないとか?」




「え?あああ、、、、、まだ考えてないです。」




「やっぱりねえ、、、

じゃあ私が考えてあげる。



そうねえ、、、、



8月からパレードが始まるじゃない?

私とっても見たいのよねえ、、しかも特等席で。



あなた、私のために場所取りしてくれる?

そしてその日一日は、私のいいなりになって!



まあ簡単にいえば、付き人って感じね。




罰ゲーム決定!!一日付き人やってね



私がエビアン飲みたいっていったら

スイスまで汲みに行ってもらうからね!!」




え?、、、




与える男は思った。




こんなおいしい条件でいいのか?




一日付き人ってことは

梓と一日中いっしょに居れるってことじゃないか、、






「なんでもやります!!だって僕は

与える男なんで!!」




「自分で与える男って言うところがあつかましー!!」




「ごめんなさい、、、、」




「あ、、あと一つ言い忘れてた、、、




、、、、、、、、、風邪、、早く治してね」







ガチャン




電話は一方的に切れてしまった。




電話を握りしめたまま、しばらく彼はベッドに座ったまま

動かなかった。




終わったと思ったが、まだチャンスは少しだがある!!



と思うと、風邪もどこかへ行ってしまった。





パレードの日が勝負だ。



彼はその日に、彼女にすべてを与えて

抜け殻になる決意をした。



私のアホ小説読むのもいいですが

本物の「小説」も読んで欲しいです。

宮本 輝 読んで

高校の時死ぬほど感動しました。

お気に入りは 「優駿」です!!


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