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与える男  作者: geinguns
与える男
102/120

コードで骨折

なんでこんなにハマってしまったのだろう?

重たいギターを今日も弾き、雑音を奏でている。



それにしてもコードってやつは許せない!



CやEはまだ許せる。まだ人間の手の構造

に沿った、人にやさしい押さえ方だ。



しかしあのFってコードは何だ?





危うく指を骨折する所だった、、、





しかも音楽ってやつは

そのコードを次々と連ねて構成されている。



つまり、やっとの思いで押さえたコードを

もう崩して次のコードを押さえなければならない。



今、僕が次のコードに移る時間は3分ほどかかる。

よって、僕が3分半の曲を弾くと30分かかってしまう計算になる。




それはもはや音楽として聞き取れない、、、、、、




改めてプロのギタリストを僕は尊敬した。

彼らはきっと神の手を持っている。







「ねえ?吉田君がきたわよ!」



玄関で母さんの叫ぶ声がする。



何故だかわからないが、僕が親父のギターをもらって練習してると言ったら

興味をもったらしい。



ギターを見せてほしいと言ってきたのだ。



「まいど!練習やっとるかあ?


おお!すごいやん!このギター!かっこええなあ、、、

なんぼぐらいするの?」


「親父は10万ぐらいするって言ってたけど、ほんとの所わからないや、、、

ほんとに10万もするのかなあ、、、



所でさあ、吉田!聞いてくれよ!

この前梓と、カラオケに行ったんだけど、、、



梓、、、歌へただった、、、

お経かと思ったよ!



さんざん僕のギターを馬鹿にされた後だったから

こっちも言ってやったよ!


へたくそって!」



「そんでどうなった?」



「椅子ごとぶっ倒された、、、」









その時である。




話に気を取られて、ギターを適当に触ってた与える男の手が

6弦(一番下の細い弦)に引っ掛かり、、、




ぶびよよーーん!!




変な音を出して切れる6弦。



固まる2人。




「ええ!どうしよう!壊しちゃった!

どうしたらいいんだろう!」



うろたえる与える男。



「どうしたらって、、、弦を張り替えたらええんとちゃうかなあ?」




「、、、弦の張り方、、、わからん、、、

どうやるんだ?想像もつかないよ、、、」




少し考える吉田君。




「そうや!餅は餅屋、、、ギターは楽器屋に持ってけや!

今から楽器屋に行って張ってもらおう!」



「そうだね。それしかないよね、、、」





バンドを始めるという壮大な夢に向かって

走り出した与える男だったが、



未だコードを押さえられず

弦の張り方も知らないレベル。




まだまだバンド結成は先の話になりそうだ。







ギター初心者の方!

お便りお待ちしてます!



吉田(仮名)よ!



お前に読ませるためにこれ書いてるかも知んないな、、、

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