第1章4:研修旅行~班分け~
一瞬空気が凍った。
「・・・え?」
「だから~、サバイバルだ。サ・バ・イ・バ・ル!」
「ちょ、まじふざけんなって!」
どこに寝るんだよ、食べ物は、などの不平不満が怒号のように辺りをつつむ。
「うるせーんだよ、お前ら!」
と先生がドスの聞いた声で叫んだ。辺りが静寂に包まれる。
「いいか、てめーら。自分の能力あるんだから、それを使って1日も生き延びれないやつなんか、うちのクラスにいらねーんだよ。」
静まり返った中で先生は続ける。
「こっちで班分けはしといた。各自確認するように。」
添付メールが受信される。
件名 1-Cドキドキサバイバル研修
なんだこの件名は。まぁいいか。
えっと、俺の班はと・・・
1番 阿久津 瞬
14番 神宮 新
20番 橘 瑞樹
37番 矢久保 園花
お、瞬と一緒だ。よかった~。知ってるやついて。如月さんとは一緒じゃないか。
「おっと、言い忘れたが、このサバイバルでは周りのチームはすべて敵だからな。各班名簿の早い奴が大将となって、そいつが降参した時点でそのチームは点数が低くなる。」
点数?点数ってなんだ?
「この研修でも点数をつけさせてもらうから、成績に関わるぞ。まぁチームメイトとは一蓮托生となっているわけだな。」
周囲を確認すると、目がギラギラしているやつが大体だな。ふぅ。
「それでは、30分後にサバイバルを開始する。各自、それまで解散。」
周りのやつらは一斉に走り出した。
俺はというと、
「さて、瞬どうするよ?」
「ん~。まさかの展開キタ(笑)」
「とりあえず、チームメイトで集まるか。」
周りを見渡すと、少し残っている人たちもちらほら見受けられた。
「瞬。誰が橘さんと矢久保さんか分かるか?」
「んー。橘はあの髪がショートでスパッツはいてる子だよ。矢久保は知らないな~。外部生じゃない?」
「じゃ、橘さんよろしく。俺は矢久保さん探してみる。」
と言うと、瞬と別れ、矢久保さんを探す。
「・・・って言ってもなにも手がかりないからな。」
矢久保さんいますか。と声を上げて呼んでみる。
「・・・はい。私です。」
「あ、矢久保さん。俺は神宮新だよ。矢久保園花さんであってる?」
「はい。」
「じゃぁチーム一緒だからこっちきて。」
瞬と橘さんはもう集まっていた。
「矢久保さんつれてきたよ。」
「おう。じゃぁどうするか決めようぜ。時間もないし。」
瞬は時計を見やるといった。
「ん~。俺はとりあえず、ベースキャンプを作った方がいいと思うのね。仮にも2泊3日だから、どこかを拠点に活動した方がいいと思うんだ。」
「そうだね~!私もそれに賛成だよ!」
と元気に答えたのは橘さんだった。
「新と矢久保も異論はないか?」
「あぁ。」
「はい。」
と短く答えた。
「そういえばみんななんて呼べばいい?」
「そうだね~。呼び方決めといた方が呼びやすいよね。俺は阿久津瞬っていうから瞬って呼んでくれ~。ついでにgiftはアナザー・モーメントっていう時間を操るgiftだよ。」
「私は橘瑞樹。みずきって呼んでね!giftはプラズマよ。」
「私は矢久保園花です。そのって呼んでください。giftはプラント・マスターです。」
「俺は神宮新。新って呼んでくれ。Giftはグラビティだ。」
自己紹介も済み、後10分でサバイバル開始という所で、
「さて、早くベースキャンプを作ろうか。」
森の中へと歩を進める。
この時、新は念のため、自身のGPSを用いウィンドウにマップを表示し行動起点をトレースしていく。
進みが遅いですかね?
いろいろアドバイス等お待ちしてます。