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神より授かりし能力  作者: TommyCat
プロローグ
5/12

プロローグ5:入学試験

 受験まで後約5か月。来る日も来る日も俺は勉強をした。最初は統一模試でC判定だったけど、試験1か月前にはA判定まで上げる事ができた。


 

 試験日当日。



 「はぁ。結局俺にgiftは発現しなかったな。試験を受ける意味あるのかな。」

 「ん~・・・まぁ、もしかしたらってあるじゃん。おにいちゃんがんばって!」

 「まぁ、受けるだけ受けてみるよ。」


 7時50分に家を出て電車に揺られ、学園祭以来の神天賦学園につく。壮大な門をくぐり、試験会場へ歩を進める。周りを見渡すと自信に満ちたもの、不安そうなもの、様々な表情を浮かべ、無言で歩いている。


 「はぁ~。こいつらみんなgiftあるのかなぁ。」

 

 と独り言をつぶやいていると、試験会場へつく。


 「えっと。207だよな。場所は・・」

 

 受験票を確認し、席に着く。しばらくすると、ベルがなり、試験管の先生が入ってきた。


 「諸君、おはよう。それでは試験について説明する。」


 先生の説明が終わると、試験問題が配られ、開始した。

 正直、試験問題は簡単だった。思っていたより、出来たと思う。


 試験が終わり3時を指していた。この後は、個人面接だ。


 「試験は絶対に合格点はいってるとおもうんだよな。ただ、giftについて聞かれるよな。」


 控室で自分の番号が呼ばれるのを待つ間、どうやってgiftのことを切り抜けようか考えていた。


 「受験番号1109番の方、準備をお願いします。」

 「あ、はい。」


 そういうと、荷物をまとめ、声をかけてくれた試験管についていく。


 「それじゃぁ、あなたはここで待っていてくれる?」

 「はい。」


 そういうと、試験管の人は控室へと戻っていった。まぁ人数も膨大だし、いくつか面接会場があるんだろうな。


 「次の方どうぞ。」


 ついに来た。俺の番だ。





 コンコン。


 「失礼します。」


 部屋に入り扉を閉めると、面接官の人の方へ振り返り、


 「受験番号1109番、普天中学校3年神宮新です。」

 「はい、かけてください。」


 面接官の人は優しそうな笑みを浮かべ、椅子へと促してくれた。


 「失礼します。」

 「さて、今日はどうですか?うまく試験はできましたか?」

 「はい。テストは問題なくできたと思います。」

 「そうだな。もう採点終わっているんだけど、新君の成績はかなりトップみたいだな。」

 「ありがとうございます。」

 「で、きみはどんなgiftを持っているのだ?」

 

 そこで、新は少し止まる。giftなんかもってねーよ。どうしよう。止まっていると、


 「どうした?」

 

 と、優しく声をかけてくれる。正直に言おう。


 「あの、すみませんが、私はgiftを持っていません。」

 「ふふふ、やっぱりそうか。」


 少し考えるように面接官は口を開く。


「では、なぜここを選んだんだ?中学校の成績を見ると、ここを受験するために相当頑張ってくれたんじゃないかな?」

 「はい。中学までの自分は、ただ生きているだけでした。何にも希望はなく、何にもやる気がなく、ただ、ただ生きているだけでした。しかし、そんな自分を変えたいと思いました。新聞を広げると、ここの学園の話題でもちきり、TVをつければ、ここの生徒が出ている。私の最初のきっかけは不純でしたが、そんな新聞やTVを見ることで、本気でこの学園に入り、自分の人生を変えたい、そお思えたんです。」

 「ふむ、わかった。」


 面接官はしばらく考えこんでいるようでしばしの沈黙が流れる。


 「では、こうしよう。今ある研究施設で開発されている、新薬がある。名を全知全能(ゼウス)と言います。この薬は脳にある様々な部位に働きかけて、きみの未知なる能力―giftを呼び起こす。」

 「副作用とかはないんですか。」

 「そうだな。この薬で死んだという例は今の所ない。ただ、3日3晩高熱にうなされる。その後、能力が開花するか、開花しないかはきみ次第だ。」

 「なるほど・・・。」

 「もし、この薬できみのgiftが開花したのなら、入学を認めましょう。」

 「分かりました。やらせてください。」


 面接官の人は俺に薬を渡してくれた。


 「では、面接はここまでにしよう。このことは口外しないでもらいたい。」

 「はい。分かりました。」


 立ち上がり、扉の方へ向かい、


 「失礼しました。」


 と言い、部屋を後にする。


 少しは可能性が広がったな。家路へ着く。その夜から3日3晩高熱にうなされるのであった。





 一方、そのころ、面接官はある一室に集まり、話し合いをしていた。


 一般入学による学生の話だ。


 「で、今回は何人にゼウスを渡しましたか?あと、giftを持った子たちは何人目星を付けましたか?」


 新を面接した女の人は声を上げた。


 「学園長、giftを持った子たちは194名とゼウスを渡した子たちは、23名になります。」


 ふふふと笑い、


 「今年は何名の新しいgiftを持つ子が生まれるのだろうな。」


 学園長は、裏に何かを隠していそうな優しい笑顔を浮かべていた。


アドバイス等よろしくです。

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