第1章6:研修旅行~忍び寄る影~
ベースキャンプにつくと、木の下にベッドができていた。
「すげぇ!どうやってこれ作ったの?」
「・・・私のgiftはプラント・マスターなので、植物を操作しました。」
確かによく見ると、柔らかそうな葉っぱが重なりふかふかのベッドを形成していた。ついでに言うと、葉っぱで編みこまれた屋根や壁付きで、ある程度の雨や風なら凌げそうだ。
「そのはすごいな~!」
「いえ、それほどでもないです。」
と少し照れているようだった。そのとしゃべっていると、
「いや~。罠は完璧だよ。なぁみずき!」
「おう!敵が近づいたらすぐわかるようにしたぜ!」
にししとはにかんだ。
「あとでどこに罠しかけたのか教えてくれよ。俺らが引っかかっちゃダメだろ。」
「あぁ。新はどうだった?」
「ん~、まぁまぁかな。ウサギが3匹に魚が7匹とれたよ。」
「すげーな!でも、どうやってウサギさばこうか・・・」
と瞬がうなっていると、
「・・・私さばけると思います。」
とそのが言った。意外すぎる。
「え!?そのできるの!?」
とみずきが驚いたように言う。
「・・はい。家族がサバイバル好きで、たまに連れて行かれていたので。」
「じゃぁ料理は任せるとして、ナイフはある?」
「はい、自前のが。」
といい、少し大きめなサバイバルナイフを取り出した。
・・・ちょっと怖いよそのさん。
「じゃ、じゃぁとりあえず、火の用意と水の用意だけしておくか。」
と瞬は言った。
「私が火の用意できるよ。」
「おっけー。じゃぁ俺が水くんでくるよ。新は火の用意手伝ってくれるか?」
「了解。」
と言うと瞬は空のペットボトルの容器を数本もっていなくなった。
「さて、どうやって火をつけようか?」
「ふっふっふ。私のgiftを忘れたわけではあるまいな?(笑)」
「???」
首をかしげていると、もどかしそうに
「私のgiftはプラズマだから火なんてすぐつけることできるよ~!」
と言った。
「あぁ、なるほど!俺は何をすればいい?」
「とりあえず、燃やすための薪を集めよう!」
「了解!」
森に入って薪を拾い歩く。
ある程度の数を拾ったので、ベースキャンプへ戻る。
水を汲みに行った瞬はもう戻っていて、近くにあった大きめな岩に腰を掛けている。
「お帰り。近くに湧水あったからそこで水いれてきたよ。」
と、水の入ったペットボトルをほおってくる。その水に口をつけ一口飲んだ。
しばらくすると、みずきも戻ってきたので、薪をくべて火をつけてもらう。
みずきは手を薪の方へかざし、精神を集中させているようだ。次の瞬間手のひらがぽぉっと明るく光り輝き、その光が手を離れ薪の方へと近づいて行く。薪にあたった瞬間に薪に火が付いた。
パチパチ。
「「おぉ~!すげー!」」
と男二人は興奮していた。
そのはと言うと・・・
少し笑みを浮かべたままウサギをさばいていた。
・・・・
・・・・
そのは怒らさない方がいいのかな?
俺と瞬は同時にそお思った。
そのの料理の準備も終わり、食事の準備をする。枝に魚を刺して、たき火の周りの地面に指していく。ウサギも下準備をし長めの枝に刺すと、Y字型になっている枝を両端の地面にさすと、そこに立てかけ、あぶっていく。
「なんかキャンプみたいだな。」
瞬が楽しそうにつぶやいた。
このまま、何もなく終われば楽しい?キャンプで終わるんだけどな。などと考えていると
「・・・もう魚食べられるんじゃない?」
と焼き加減を見ながら言ってきた。
焼きあがって食べれそうな魚を取ると、みんなに渡した。
「「「いただきまーす!」」」
「・・めしあがれ。」
一口目にかぶりついた。
もぐもぐ。
もぐもぐもぐもぐ。
!?塩味がする!
「塩なんてもってきてたの?」
「・・いえ。塩生植物というのがあるんですけど、それから取りました。」
「さすが、プラント・マスター!食べれる植物とかもわかるの?」
「はい、それはすぐわかります。」
「じゃぁ今度は野菜とかもとってきたいね。」
楽しく談笑しながら食事をしていると、
チリンチリン。
彼らに忍び寄る影があった。
ん~。どうでしょうか?
なにかコメントをいただけるとよろこびます。