68.ランク戦(5)
「二人ですか…さて誰が行きましょう「俺」「僕」《私》
今回は相手チームが二人組みであるから、ニャルマー達も二人と制限される。
相手をよく見ると、それは予選で最後にニャルマーとバレイラを相手にしていた男女の剣士二人組みだった。
「…僕らは一度お相手してますから、ロイ君とシン君がいきますか?それともシン君ではなくバレイラにしましょうか」
微妙に遠慮した様子のニャルマーにシンとロイは視線を合わせてからニャルマーに言う。
「じゃあ再戦で決着つけたらいいさ」
「負けちゃ駄目だよ」
「ですが、確実に勝つ為にロイ君に出ていきたいのです」
《ニャルマーさん、大丈夫。勝てる。行こう》
押し切られる形でバレイラとニャルマーが舞台に上がることになった。
***
「マリシュテンの瞳、1stを追う者、始め」
ギルド職員の合図で戦いが始まった。
出だし、ニャルマーが相手の男に向けて布を巻いた剣で切り掛かる。
男はそれを避けるとニャルマーの胴に向け長剣を振るが、今度はニャルマーがきっちりと避ける。
「お前ら、やっぱつえぇや」
「あなたもお強いですよ」
二人はつばぜり合いをした。
バレイラは相手の大柄の女と対戦している。
バレイラは体格差含め諸々の差をスピードで埋めることにした。
得物は使わず、女の行動を阻止するツボ狙いで手を繰り出す。
女の顎先にバレイラの蹴りが擦ると、女は一瞬ふらついた。
バレイラはその隙を逃さなかった。
すかさず呼吸投げを決めると女は背中から落ち、さらに受け身に失敗、気絶した。
「ジュリア!」
「よそ見はさせません」
ニャルマーと男との戦いはヒートアップしている。
つばぜり合いから打ち合い、互いに体術も駆使し、蹴りが飛んだりもする。
男がニャルマーに向け、長剣を振り下ろした時、ニャルマーは剣で受けるのではなく、剣を落とし、相手の攻撃のバランスを崩した上で剣を振った腕を取ると、小手返しを決めた。
男はすんなりと投げ飛ばされたことに驚く。さらに右手の手首、肘、肩への違和感に足から落ちた衝撃による打撲により試合の続行不能を知ると、ギルド職員へと合図を出した。
職員が終了宣言をすると、ニャルマーは男の傍に寄る。
「まさか投げられるとは思わなかった…」
「立てますか?」
男が首を横に振るとニャルマーはロイを呼んだ。
「治療しますか?」
「お願いします」
ニャルマー達の行動に男は感謝した。
女の方はギルドの方で治療している。
「俺はザイロだ。またどこかで会ったら、よろしくな」
「私はニャルマーと言います。よろしくお願いします」
ニャルマーの丁寧な物言いに男、ザイロは苦笑するのだった。
***
「ねぇ、もう行くの?」
「君みたいな美人にはいつまでもお相手して欲しいけど、そろそろ帰る時間なんだ」
女は村を救った覆面の英雄に縋ったが、覆面の男は女の髪を梳くと、顎に指を這わせ、ねっとりとした口付けをする。
女は心地よいそれを享受し、更に寄り添った。
「居なくなるのに、こんなことされたら、忘れられなくなるじゃない」
濡れた唇を舌で舐め取られ、はぁと、脱力した女は未練を全面に出して男を非難する。
「君との一夜は楽しかったよ」
男は女をあっさり離すと扉から出ていっしまう。
女は悔しそうに枕を扉に投げつけた。
***
「明日から決勝の総当たり戦です。一回でも負けたら優勝はありませんからね」
ニャルマーが見渡すと、シンもロイもバレイラも良い具合に意気込んでいる。
ミグが手を叩き、四人の視線を自分に向けさせた。
「他チームだが、《嵐の前》は三人組、《リユカの炎》は五人組。嵐の前は前衛だけで成り立っているが、一人、数字持ち並のランクAが居る。リユカの炎はバランスチームだな。こっちと同じタイプだが重量級が居るのに注意と言ったところだ。きっと魔術士にこの重量級は確実に入ってくるな」
夕飯の席でしばし意見を出しあい、五人は翌日の試合の為に作成を練るのだった。
竜真さん…何してるやら
作中の技は合気道技です。受け身とれないとえらいことになります…
さて、活動報告にも同じことが書いてありますが、もうすぐ1stのリウマがお気に入り千人様と言う、万歳万歳で小太り…もとい小踊りしたい真咲です。
お礼と言ってはですが、番外編を用意したいのです。
そこで内容相談です。
1.竜真の女装で任務(単独時代のお話)
2.ミグとリーシャの初夜(月光行き、がっつり18禁)
3.竜真とミグの出会い編(なぜミグが変態と言われたのか)
4.竜真とヨルの旅の一部風景(師弟漫才)
5.ニャルマー×竜真の下剋上BL(絶対本編ではありえない設定な上、がっつり月光行き笑)
以上5つの中から2つ選んで拍手より、こそっと教えて欲しいのです。
一番人気を書きたいと思います。
2と5は申し訳ないですが、18以下お断りとさせていただきます。
また拍手が表示されない方はこのリウマ68の更新予約とお願いの活動報告にコメントとして書いて下さいませ。
基本的に拍手にはお返事しません。
拍手は私の心の栄養とさせていただきます。