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1stのリウマ  作者: 真咲静
神様達との接点が出来ました。
36/113

36.帰ってみれば

ニャルマー達は…

三晩戦いが続き、倒したリドムスは3桁を越える。

一体一体の強さはたかが知れているのだが、量が量だけに全員それなりに疲れていた。


「やっと出た!女王だ!」


シンは疲れていただけではなく、リドムス退治に飽きていた。

まだ50体ほどに阻まれているが、その先に角3本の巨体。女王がいる。


「ニャルマーさん。ようやくです。」


ロイは女王の存在に気が付いていないニャルマーに声をかけた。

1体のリドムスに止めをさしたニャルマーが女王を見ると同時に指示を出す。


「バレイラ、シン君の所へ。ここは私が引き受けます。ロイ君、全体攻撃して撃破してしまいましょう。それからシン君、バレイラへの付与効果よろしく。」


「はい。『暁の炎、日昇る炎、全てを照らし焼き尽くせ!暁灼火あかつきしゃっか』、『漲る炎、纏う熱、与えたまえ!炎火剣』」


ロイが放った魔術でリドムス達は半減した。

ニャルマーは切り込んで更に減らしていく。

シンとバレイラは武器に付与効果の魔術をかけられ、女王と対峙していた。


「バレイラ、右から、俺は左から」


シンとバレイラの様子を見ながら、ニャルマーは時にロイに援護させ、確実にリドムスを減らしていく。


「はい、最後の1匹です。私も女王に向かいます。ロイ君。私にも付与効果をお願いします。そして、状況を見ながらですが、休んでください。」


「やった。」


ロイはひとまず戦線を離脱出来ることに喜んだ。



***




「終わった…大量発生にも程がある。くっそ、べとべとだ。」


絡み付いてくるリドムスの体液に欝陶しそうにしながら、女王の角と、鱗をとる。

こうして最後まできちんと仕事を果たそうとするのがシンの几帳面な性格の表れで、ニャルマーはそれを頬笑ましげに見ていた。

バレイラとロイはすでに近場の木に寄りかかり、完全に休憩中だった。


「奴らの行動が太陽が沈んであけるまでっていう限定なのが救いでした。」


「う〜…眠い…」


ニャルマーが1人納得していると、ロイが目を擦っている。


「ロイ君、今日は帰り支度があるので、昼間は寝ないでください。明朝出発しますよ。」


《昼夜逆転した》


バレイラも眠そうだ。


「来て1日、その日の夜から3日続けて戦闘、帰りに1日ってところか?」


「そんな所です。日が出てきたから村長のところへ行きましょう。」


村長宅では風呂の用意が出来ているだろう。

4人は清々しい顔で疲れた身体を労りながら歩きだしたのだった。



***



ダレト村に着いたニャルマー一行は、竜真とミグを探して、村唯一の食堂に向かった。


「おっかえりぃ」


「怪我はないか?」


竜真の周りには、この小さな村の中でも可愛い、美人と評判の女性達が群がっていた。

ミグは呆れていたが、やはり男であるため、竜真のおこぼれ的でもちやほやされるのは、それなりに楽しい。

2人がちやほやイチャイチャと周りとしていると、シンがやってきた。


「…これはどこをどう突っ込んでいい?」

「リウマ様…はっ!ロイ君、バレイラ、見てはいけません。外に出ていましょう。」


シンががっくりとしている。

ロイとバレイラは興味津々に見ていた。

竜真もミグも若干脱がされかかっていて、真っ昼間から少年少女が見るべき光景ではない。

うっとりと見ていたニャルマーはハッとしてロイとバレイラを外に出した。


「アハハ、世の中、気にしちゃいけないことが、たくさんあるんだよ。」


「シン、よくあることだ。俺は外に出る。」


ミグと竜真は乱れた服を直すと呆然と立ち尽くすシンに声をかける。


「え?ちょっ!ミグさん。」


さっさと外に出るミグを余所に竜真は女性陣にハグしながら別れの挨拶をする。


「シルクちゃん、リマちゃん、ルシアちゃん、ゾルアさん、ミクリアさん、ベルトラさん、またねぇ〜」


「リウマさんのいけずぅ〜」


ルシアが6人を代表して竜真に拗ねた表情で言えば、竜真は苦笑して言った。


「そ、僕はいけずぅ〜なの。さ、シン、行くよ。それともお姉さん達に抜いてもらう? 」


「なっ!」


笑いながら去るリウマの後ろ姿を女性陣に囲まれ抱きつかれたシンは呆然からハッとして慌てて追い掛けるのであった。


シン落ちです。

顔を真っ赤にした少年…可愛いですねぇ(笑)

真っ昼間の食堂で大人組はナニしてんだか…

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