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1stのリウマ  作者: 真咲静
神様達との接点が出来ました。
35/113

35.今後の予定

再びパパ登場

「竜真、ミグ君。お待たせ。」


三島獅子王としての姿でヤシャルが現れたのは、翌日の昼過ぎであった。

ミグは初めて見るデザインの衣装だが、一般的に壮年の男性が着るようなポロシャツとスラックスなのだが、意味なく溢れる知性と色気は竜真の親だと思わせる。


「どうも」


ミグが簡単に挨拶すると、獅子王は頷いて返した。

竜真は軽く手を振って挨拶に変えると、用意しておいたティーセットを使い、お茶を用意した。

全員が席に着いたところで、竜真が口を開く。


「父さんに話しておきたいことが3つあるんだ。」


「なんだい?」


「1つ目は本来の目的、ここに来ることになったきっかけで、ビシャヌラ、マリシュテン、アルシュラに渡したんだけど、これ、通信玉を渡しに来たんだ。ビシャヌラからの依頼。報酬は過去の知識ってところかな?神殿巡りをするわけだから。思わぬ収穫が多々合ったけど。」


竜真は父に通信玉を渡した。獅子王は渡されたそれを興味深そうに見た。


「こんなものも開発されたのか。うん。じゃあ、受け取っとくよ。それから?」


「2つ目、今、3人の子どもと言っても売られてしまった子ども達を育ててるんだ。」


「てことは、その子らの預け先が決まる、ないし、その子らが大人になるまでは帰ってこないってことかな?」


「さすが、父さん。だから、僕はしばらく帰れない。」


「こっちのことは任せてくれてかまわないよ。で、もう1つは?」


会話のテンポは早くミグは見ているだけだ。

親子にしてはフランク過ぎないだろうか。と、庶民層から王族を知るミグとしては違和感を感じてしまうが、現在ヤシャルは別世界にいるし、竜真はその別世界の人間であることから、親子間のやりとりも、向こうの世界では一般的なのかもしれないと推測する。


「こちらに日本人の女性が来てる。向井奈美恵さん27歳。現在は何故か若返ってしまって10代の少女として暮らしてる。」


そう言って携帯を取出し、写しておいた顔を獅子王に見せた。

ミグは何か小物を出した竜真が以前見たナーミエの詳細で鮮明な絵姿に驚く。


「それは困ったね。向こうの1年はこちらの100年に充たってしまうから」


「詳しい資料はこれね。彼女はリユカ帝国のフェブカ領主の所にいるから、1度見てやってほしい。念の為ね。」


竜真はルーズリーフにまとめた資料を獅子王に預ける。

やりとりをじっと見ていたミグだが、ふと気付いて自分の鞄から通信玉を取り出した。


「竜真、そのためにはお前がこれを持っていた方がいいのではないか?」


「かもしれないね。」


と、本来、ミグが持ち続けるはずだった通信玉を竜真が受け取ることになった。


「次は僕の番だね。言った通り、向こうの1年はこちらの100年にあたる。で、だ。こちらでそれなりに年月が経ってしまうと、向こうで1年経つ間にかなり老けることになる。だから、竜真君に僕の力が半分は受け継がれていることを考えて、その受け継がれたヤシャルの力を引き出してあげる。向井奈美恵さんだっけ?彼女も早めに手を打ってあげないとかな。」


「ん、わかった。あぁ、ビシャヌラ、マリシュテン、アルシュラにも連絡してあげてね。」


「はいはい。さぁ、両手を出して。」


「ミグ君、少し下がって。」


竜真に両手を差し出させ、獅子王はヤシャルの姿に戻ると、ミグを下がらせ、竜真の手を握る。

一瞬、竜真の身体がこの世を取り巻く全ての元素、光、闇、火、水、土、風に対応した色に輝いていく。


「はい。おしまい。さて、僕は向井奈美恵さんが気になるから、様子を見てくるよ。」


簡単に終わらせ、次にはヤシャルの姿は神殿の外に向かう扉の前にあった。

―早い

ミグはこんなところも竜真は似たのだなと、またも共通点を見つけ1人頷いている。

そんなミグを余所に、竜真とヤシャルの会話は続く。


「父さん、奈美恵さんをよろしくね。でもって、彼女、今は10代になってることから、きっと27歳の元年齢になるまでっていうのがキーワードな気がする。」


「竜真君はそのままだったのに、彼女は違った。確かに何かありそうだね。まぁ、竜真君は僕の血縁だから、こちらに来たのもわかるけど…また何かあったら、通信玉で連絡するよ。」


そのままヤシャルは扉を擦り抜けていった。

それを見送り、竜真はミグを振り替える。


「ミグ、行こうか。そろそろ戻らないと奴らより先に戻れない。」


「確かに心配だ。」


ニャルマー達は無事にクエストをこなしただろうかと2人は思いを馳せた。


むだに色気過多が親子へのミグの評価です。


三島親子としては、ミグが自分達の美貌をスルーする能力に非常に好感を持っていたりします。


…ミグの好きな人、ないし、恋人をも少ししたら出そうか迷い中…


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