33.都合よく
32での竜真のバッグは今も使っている赤いカバンですが、中に入っている食料品が女子っぽい(笑)です。
筆記用具、ルーズリーフ等も入っています。
15股…しかも女性陣が全員同意の上…なんとコメントしたらいいのか分からない(by九十九)
「黒が魔物の色ねぇ〜。」
頭をがしがしと掻いて、胡坐で地べたに座る竜真に、ようやく警戒を解いた男が近場に座る。
「リウマは本当に美少女顔だなぁ。それで黒髪黒い瞳なんて言ったら、確実に殺される。」
ニヤニヤしている男は青年と言っても、30代ぐらいの男臭いイケメンで名をヨルと言った。
焼けた肌に短くした小麦色の髪がよく似合っている。
無精髭が似合う男で、日本なら海辺でサーフィンしていそうだった
「可愛い顔でも立派な男だから襲わないで下さいね。中には可愛い顔なら男でも厭わない変態がいるので」
「そうかそうか、幼いのに苦労してるな。」
「さっきも20年って言いましたよ?ってことは俺は20歳なんだよ。幼くはないですよね。」
若干人の話を聞かないところがあるヨルに、竜真は―この人めんどくさい。とかなんとか考えながらも、1人でいるには危険極まりない世界だ確信した。
「えっと、ヨルさんは旅人ですか?」
自分の使い道はよく知っていて、なるべく可愛らしく聞いてみる。
「こう見えても3rdよ。」
―サードを守っているわけじゃなさそうだから、何かのランクかな?
竜真は自慢げに言うヨルを気分よくさせながら、少しでも情報収集しようと会話を続けた。
「凄いねえ。」
「数字持ちはかなり少ないからな。」
―数字持ちねぇ。
「3rdかぁ。じゃあヨルさんは強いんだね。」
「そうだな。2ndにゃあ勝てんが、ランクAが10人程度なら軽く勝てるだろうよ。まぁ魔術士が混ざっていたら苦戦するかもな。」
―やはり何かのランクらしい。
ラノベの冒険者ギルドのようなものかもしれない。
「3rdの実力って、平均的にそのぐらい?」
「いんや、俺は3rdになりたてだから、まだまだだ。2ndに近い奴は更に強い。」
―3rdの下にランクAで上に2ndがいるみたいだ。最高位は1stなのか?
質問をしていると竜真は小腹が空いてきたのでついでに聞いてみることにした。
「ところで今はお昼ですか?」
「あぁ。なんだ、わからないのか?」
「そう。気が付いたらここから少し離れた場所に居たのですが。」
「なんか面倒に巻き込まれたんだな?」
「多分。何せいろんなコトが分からない上に、ここがどこかも分からない。分からないコトだらけで困ってるんです。」
曖昧に嘘は言わないが、決定的な真実も告げない。
いいように言葉を積み重ねるヨルに便乗する形で本題を切り出した。
「ここを抜け出して暫く、僕を度の道連れにしてもらえませんか?」
ヨルの容姿の描写がやっと出ましたね。
さて、瞳は何色でしょう?
竜真さんのヨルの利用計画発動です。