78 サニーの実力
その日は仕事デイで、新しい仲間であるサニーの実力を測る為に、ダンジョン・マキアに向かった。
ここ、ダンジョン・マキアはスケルトン系のモンスターが多く出る事で有名だった。
もう既にボスも討伐してあるが、中々スケルトンは手強いらしい。
俺たちの目の前に鎧のスケルトンが現れた!
「サニー、イケるか!?」
「OKだにゃん!」
サニーが身構えもせずに鎧のスケルトンに直進する。
いくら何でも無茶だろう!?
そう思った時、サニーの右ストレートが炸裂した。
鎧ごと粉々になって吹っ飛ぶ鎧のスケルトン…
「にゃんにゃん♪」
楽勝だと言うようにピースするサニー。
こ、こ、これは…
強い…!!!
俺たちはサニーを先頭にダンジョン地下4階まで降りて行った。
サニーはほぼパンチのみで、スケルトンを粉々に撃破していった。
しかし…
「異様な気配だにゃん…」
「ほぉ…?
あなたも感じますか?
サニー?」
サニーとゾードが左右に分かれて警戒するように前を見る。
すると、前方から鎧から触手がはみ出したノーネーム覚醒体が現れた!
「衛輔さん達は下がっていてください!
サニー、右からお願いします!」
「にゃん!」
サニーは伸びる触手をあえて腕に巻き付け、引きちぎった。
そして、鎧のひび割れに目掛けて強烈なローキックを放った。
覚醒体はゾードの方に飛んでいく。
「マギ・氷花燦々!」
ゾードの背後に氷の花々が咲き誇ると、ゾードは横に剣を一閃した。
真っ二つに割れるノーネーム覚醒体…
「お見事です、サニーさん。」
「ゾードもにゃん!」
その時…
『殺シテ…ヤル…!』
半分になった覚醒体の上半身が確かにそう言った。
「ヒィィィィィ!
しゃ、しゃ、喋った!?」
俺は後退りしてジョーカーの背後に隠れる。
「やれやれ…
しかし、いよいよですか…」
ゾードが意味深な言葉を吐いて、覚醒体の上半身に剣を突き刺した。
「い、いよいよって…!?
何なんだよ、ゾード!!!」
「今は言えません。
これから…
衛輔さん達はレベル1000に到達するまで、ひたすら覚醒体狩りをやっていただきます。」
ゾードはそう言ってマドンナソードを鞘に仕舞った。
「だからぁ!
お前は何を秘密にしてるんだよ!」
「いずれ、分かる事ですが、覚醒体は形態を変えようとしているんですよ。
さらに、凶悪で凶暴に、ね。
基地COCOで覚醒体の依頼を受けましょう。
衛輔さん、いつまでビビってるんですか?
行きますよ。」
そして、俺たちはそれから覚醒体の討伐をメインにこなして行った。
もちろん、レベル1000は超えたが…
言葉に言い表せないほど、大変だったさ…
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