66 勝負
次の日、ダークドラゴン・シャニルのお手並み拝見という事で、ダンジョン・カトリーヌに向かった。
ダンジョンに着くと、風助、ウラウサ、ゼンファーファ、シャニルを魔法ケージから出した。
「なにおぅ!?
最強はフェンリル様に決まっておろう!」
「ふん!
フェンリルなど取るに足りねぇ!
オレサマがNo. 1だ!」
魔法ケージから出すと、ゼンファーファとシャニルが喧嘩していた…
「ここで、白黒つけようではないか!」
「おっほー!
オレサマに敵うものか!」
「うるさいぞ!
ドラゴンめ!
焼きドラゴンにして食っちまうぞ!」
「フェンリルこそ、黙れ!
焼きフェンリルにして食っちまうぞ!」
シャニルとゼンファーファは睨み合う。
こりゃまいったなぁ…
「おいおい、2人とも!
俺たちは仲間なんだからな!
敵対する意味なんて…」
「黙っておれ、衛輔!」
「黙ってろ、衛輔!」
そこから2人のバトル勝負が始まった。
とりあえず気合いの入った2人は出てくるペガサスを一網打尽にしていった。
「見よ、我のファイアボルトを!」
「なにおぅ!
オレサマのダークボルトだろ!」
2人の力はそれはもうすごくて、俺たちは半ば呆れながら後ろからついていくだけだった。
そんな勢いでダンジョン・カトリーヌを制覇した。
「2人とも、すごいよ!
でも、喧嘩はやめてくれ!
牛肉あげないぞ!?」
俺は言う。
「牛、牛、牛肉は…」
「うーん、まぁ、お互い強かった…な…」
ゼンファーファとシャニルはおとなしくなった。
そして、屋敷に戻り、2人には特大の牛肉を与えて労をねぎらい、俺たちは配信などをして夕飯までの時間を過ごした。
ガンツ「シャニル、すげぇぇぇ!」
玉「流石ドラゴンだなぁ!」
バルーン「ど迫力の戦い!」
水の中「あたいはゼンファーファ推し!」
配信中「俺はやっぱドラゴンだなぁ!」
などなど、ゼンファーファとシャニルの戦いには大きな反響がきた。
そうこうしていると、夕飯の時間になった。
今日のメニューは、あんかけ焼きそば、かき玉汁、ナスとピーマンの味噌炒め、だった。
あんかけ焼きそばはあんがとろーりと甘くて、しょっぱさもある焼きそばとベストマッチ!
かき玉汁は卵がふわふわで美味しくて、ナスとピーマンの味噌炒めは良い感じの苦味とみずみずしさが味噌とあっていた。
「いやぁ、今日のゼンファ・シャニル戦は凄かったなぁ。」
「私たちもうかうかしていられませんねぇ。
もっとレベルを上げなくてはね。」
鬼監督のゾードが張り切って言う。
「「「…………」」」
シーンとする俺たち。
そんなこんなでその日も夜は更けていく。
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