37 地獄の特訓
次の日、初のFランクのダンジョン・モナリザに向かった。
ここも、ボスは倒されていて、地下7階までのダンジョンとなっており、地図も販売されていた。
ただし、中には変化型ダンジョンというダンジョンもあり、これは中身の地形が1時間または2時間おきに変化するダンジョンを指す。
変化型ダンジョンはFランクのエリザとマドンナがそうだが、まだ、俺たちが挑むには早いダンジョンでもあった。
まぁ、ゾードは楽勝だろうけどね。
とにかく、ダンジョン・モナリザに到着した。
ここは、ロック鳥の巣窟だ。
低空ロック鳥や、嘴ロック鳥、スズメバチロック鳥などが現れる。
「さて…」
ゾードが静かに口を開いた。
「今回、この地下3階までを衛輔さんお一人で突破してください。」
「はぁぁぁあ!?」
俺はつい大声を上げる。
「それくらいしなくては、訓練になりませんからね。
ミアさん、ジョーカーさん、風助、ゼンファーファは手出し無用です。
さぁ、低空ロック鳥がやってきましたよ。
衛輔さん、やってください。」
「そんな無茶なぁぁぁ!」
俺はみんなが一歩下がるので、雪月花の剣を振り乱して戦った。
ロック鳥は雪のように溶け、無事勝ったが…
これを、地下3階まで!?
鬼過ぎる…
「や、や、やってやらぁぁぁあ!」
俺は雪月花の剣を振りまくった。
HPもMPも回復薬を5、6本飲んで、地下3階に何とかたどり着いた。
「ゼェゼェゼェ…」
「よくやりました。
これで、レベル7は上がったはずです。
それに、無駄な動きも少なくなりましたね。
明日はミアさんの番です。」
「は、はい!」
ミアは緊張した面持ちで答えた。
そうして、半分死にかけた俺をジョーカーが支えて、何とか屋敷に戻った。
それから、ゾードの鬼のしごきは続いていき、みんなはかなりレベルアップしたし、モナリザのダンジョンも制覇してしまった。
その日は久しぶりの休みの日だった。
ゾードはロマネコンティを飲みながらクラシックを聞いているし、ジョーカーはiPadでお笑いを見て笑い転げている。
ミアは音楽を流しながらクッキーを焼いているようだ。
俺は相変わらず動画配信をしていた。
牛「みんな強くなってるなぁ!」
60「ゾードのしごき半端ねぇ!w」
O Oo「ゾード様だけ動かないのね。w」
ノーマル「ツキノの動きがすごくなったよな!」
ダルク「ゼンファちゃん、強し!」
みー「ゾード様ぁっ!」
などなど。
反響が来て居て、チャンネル登録者も5万人を突破した。
若手ダンジョンダイバーなんかも、勉強のために俺のチャンネルを見ているくらいだった。
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