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面ーオモテー:深海の勇者  作者: タナバタネコ
ハタグルマの里
34/58

こんにゃく鍛冶屋➀

※流血表現、四肢切断表現があります。

オモテ達の目に飛び込んできたのは、倒壊した西区の姿だった。いたるところに住民と兵の死体があり、建物が崩れていた。こんにゃく鍛冶屋は西区の鍛冶街の中でもさらに外れの方に位置していた。


「(無事でいてください・・・!!!)」


オモテ達がクロモチを倒しつつ、こんにゃく鍛冶屋についた。やはり鍛冶屋は倒壊している。

オモテは鍛冶屋の戸を乱暴に開き2人を探した。


「オトヒメ!!イサリビ!!!」


部屋の中は血の臭いが充満していた。ドクンッとオモテの心臓が高鳴る。

大切な人が傷ついてしまうのはこれで何度目だ?


どこかでうめく声がした。


「オモテ!炉だ!」


――――――・・・

オモテ達が来る少し前。

こんにゃく鍛冶屋の炉。そこにはヌタと、クロモチに捕食されつつあるぼろぼろに皮膚が溶かされたオトヒメと、クロモチに捕まったぼろぼろのイサリビの姿があった。


「じっさま!!!!!じっさま!!!!やめて!!!!やめて!!!」


オトヒメが涙を流してクロモチから逃げようともがき、イサリビを助けようとする。


「あははぁ。こんなところにこんな上質な光があったと思ったら、オマエがいるなんて!!武具王イサリビィィ。なんでいるのぉ???」


クロモチの群れががイサリビの首を絞め挙げ、体を宙づりにしながらヌタの前まで運ぶ。

ヌタは瞳孔をかっぴらき、興奮した顔でイサリビの顔を覗きこんでいた。


「ぐっ・・・あ・・・ヌ・・・タ・・・」

「オマエはその名を呼ぶんじゃないねぇぇえ!!!!」


ヌタが発狂し頭を掻きむしる。


「アアア゛ッ!!!!・・・オマエが・・・オマエが武器を作らなければ・・・オマエがいなければぁぁぁあ!!!!!!!!!わっちの両親はお前に殺されたもんだ!!!!!イサリビ印の剣!!試し切りにされた解体屋のヌタ屋ャアア!!!!」


イサリビの顔が悲しそうに歪んだ。


「そうか・・・お前は・・・あのときの・・・」


イサリビの声が聞こえないのか、ヌタが慟哭を続ける。


「お前が作った第1皇子、テングノタチの剣ンン゛。両親がと畜場で仕事をしていたとき!オマエと共に現れたテングノタチがわっちの両親を切ったなぁぁああ!!何の罪もなく!!!!家畜殺しを手伝ってやったと笑ったなぁあアア゛!!!!!!」


ヌタが般若のように顔をゆがめ、背をのけぞらせ、天井を見上げて泣き叫ぶ。

だが、ヌタがぴたりと叫ぶのをやめた。

がくんと元の猫背に戻し、ゆっくりと顔をあげ、イサリビに向かってにったりと笑いかけた。


「ああ。だがわっちは幸運だねぇ。ここにオマエがいるなんて。忌々しいアカマンボウの血筋共々、里もオマエも殺してやるよぉ。・・・まずはオマエの大切な孫からだ。」


イサリビが左腕で首元のクロモチをつかみ、緩んだところで力一杯叫んだ。


「やめてくれ!!!儂だけでいい!!!!!殺すなら儂だけにしてくれ!!!」


ヌタがアハハ、アハハと小刻みに笑いながら、背中から大きな肉切り包丁を出し、イサリビの左腕をぎこぎこと切り落とし始めた。左腕から血と光が噴き出す。


「――――――ッッッ!!!!!!!!!ギャァアアアアアアアアアア!!!!!!!!!」

「イヤァアアアアッッ!!!!じっさまぁああ!!!!!!!!!やめて!!!!やめて!!!!!!」


オトヒメも自分の体がゆっくりと溶かされていることに気がついていた。すでに左足の感覚がない。涙でぐちょぐちょで前が見えない。


「じっさまを殺さないで!!!!私を殺して!!!!」

「あらら、かあいそう。ごめんねぇ。でもぉ、こいつが悪いのよ?」


ヌタはイサリビの左腕を切り落とした後、今度は右足に手をかけた。


「ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛!!!!!!!!!!!!!」


骨を削る嫌な音が炉に響く。イサリビの体がビクビクはねる。血と光が漏れ出る。


「あはははははっははは!!!!!」

「いやぁあああああああああ!!!!!!じっさまぁぁあああ!!!!!」


ばぁんっと炉の扉が乱暴に開かれる。そこには鬼の形相をしたオモテがいた。

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