約束の日②
※人が殺されるシーンがあります。
こんにゃく鍛冶屋を出て、オモテ達は急いで門に向かっていた。
「オモテ!光付与はできたんだろうな!?」
「ああ!ばっちりだ!!!」
「おお!!さすがだなオモテ!!!!」
ビワがパッと顔を明るくしオモテを賞賛した。
「そうだ、オモテ。走りながらワシの能力を確認させてもらえんか!」
「!ああ、掴まれ。」
ビワがオモテのはめている指輪に光をこめる。オモテも自分の光をこめた。二人の視界の端に2つの画面が浮かび上がる。
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▼オモテ
種族:面鮹族
光量:49
能力:面相
光操術Ⅰ
称号:面を操る者
光を操る者
光の導き
夜の幕開け
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▼ビワ・アンコ・チョウチン
種族:鮟鱇族
光量:23
能力:閃光
称号:灯火
カリスマ
夜の幕開け
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「・・・むぅ、何もワシは変わらんか。オモテは光操術が増えたようだな。」
「ああ!ビワも何か準備したのか?」
「まぁの。楽しみにしておけ。」
オモテは自分の能力を確認していると、ふと光量が減っていることに気がついた。
「(前は59だったはず・・・)」
人を避けながら門へ向かい、ついにたどり着いた。
ちょうど門が開くときだった。
高らかな巻き貝のラッパが会場に響き渡る。
門は上が見えないくらい大きい。
ラッパが鳴り終わったとき、門の横にいる大きな2匹のダイオウイカがゆっくりゆっくりと門を開けるた。
「みんな!つかまれー!!!」
誰かが大きな声で何かにつかまるように促す。門が開くと、門に向かって吸い込まれるような強い海流の流れができた。
里のみんなが楽しそうに流されないように近くの人やモノに捕まっている。
小さい子は流されないように海流の影響が少ない神殿から見るのが習わしだった。
門の外は巨大な崖があり、深海の冷たい水が崖を上に登っていくように流れる場所だった。
開いた隙間から精霊が門を通り、深海から海の表層に向かって流れる海流、湧昇流に乗って勢いよく天海へと上がっていく。その様子を見ながら、人々は歓声を上げるのだった。
そのときだった。上がっていた精霊が黒いモノで貫かれ動かなくなる個体がいた。ピッ!ピゥ!と音を発しながらはじけて消える精霊。海流をものともせず、どすん!どすんと黒い塊が降ってきた。そのまま門の中になだれ込む。黒い魔物、クロモチの群れがハタグルマの里に侵入した。
「魔物だ~!!!!!!」
里は阿鼻叫喚。しかし、門が閉まっていないのでその場を動いて逃げることができない。
魔物は海流なんて屁でも無いのか、じりじりと人々ににじり寄る。
「門を閉めろー!!早く!!!」
「助けて!!!!!!」
「ア゛ーーーーーーー!!!!!!!!!!!」
門の下側がクロモチで埋まり、つかえて門が閉まらない。
門に近い人からゆっくりとクロモチに取り込まれ、溶かされ殺されていく。助けを呼ぶ声が次第に断末魔へと変わっていった。
クロモチは食べた人の分だけ大きくなった。
「(始まった!!)」
オモテとビワは気を引き締める。
ビワは海流に身を任せクロモチへと距離を詰め、拳を振るった。
「るぁあああああッ!!!!!!」
ズドムッとビワの拳がクロモチに突き刺さる。
「爆ッッ!!!!!」
ビワがそう言うと、ビワの拳から爆発が上がった。
バゴォォォォォムッッッ!!!!!!!!!
クロモチがはじけ飛ぶ。中にいた人は溶け始めていたが無事なようだった。意識を失っている。
ビワは腰に装着していた銛に手をかける。高所に向けて移動できる銛型ロープランチャーを近くの高台へ向けて発射し、怪我人を海流の影響が及ばないところへ避難させること、クロモチに襲われている人を助けることを繰り返す。
リュウグウが差し向けたのか、城の衛兵もクロモチと戦っているのが見えた。
「(まずは門を閉じなければ・・・!!)」
白い魚はオモテの服の中にいる。オモテは海流に身を任せ、一気に門へと近づいた。




