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第4話
講堂といっても、中は50人ほどが入るぐらいの大きさだった。
一応1学年の定員が40人で、数人が留年するそうなので、これぐらいが妥当なのだろう。
ただ自主退学する人もちらほらといるらしく、卒業時には半分未満になる学年もあるそうだ。
今回、自分の学年がそうならないことを切に願う。
座席は、それぞれの座席の片隅に数字が振ってあって、指定されたところに座るようになっているようだ。
数字は数桁のもので、よくよく見ると、受験番号と同じだった。
自分のところに座ると、ようやく荷物も置けて、周りを見回す余裕もできる。
とはいうものの、今はほとんど誰もいなくて、静かなものだ。