同じ香り
「お風呂使う?」
深く考えずに聞いた俺は後々公開した。
「あ、うん、、、けど、、」
歯切れの悪い返答に俺は「どしたの?」と聞いた。
「着替えとか、、、、ないから」
俺はその返答に急にしまったと思い、咄嗟に言った。
「俺ので良ければ、着替え貸すよ。スエットでいい?」
「それと、、、、色々買いたいものあるからコンビニいきたいんだけど」
申し訳なさそうに彼女がいうと、すぐ近くのコンビニはここから3分もかからないが深夜1時過ぎているため心配なので一緒にコンビニに向かった。
コンビニでついでに色々お菓子を買おうとして、彼女にも一緒に買うよ、言うと「自分で買うから」と頑なに譲らなかった。
メイク落としなら俺も仕事で使うし、化粧水なども一応ある。
歯ブラシだって使ってないのが何本もあるし。と伝えて、そんなに買うものあるの?と言うと彼女はちょいちょいと手招きをして耳を貸してと言って少し屈んで耳を傾けた。
「下着買いたいから」
彼女はそういうと気まずいのか、ぴゅーっとコンビニ内のどこかに行ってしまった。
俺はしまった。と頭を抱えた。
こんなこと彼女に言わせるなんて、察しろよ、俺…。
そこから気まずさなのか帰りは会話することもなく、家に戻った。
家に戻るとちょうどお風呂が沸いた知らせが部屋に響いた。
「先に入っていいよ」
「でも、、」
「レディファースト。それにお客さんなんだし。あ、スエット渡すね」
スエットを脱衣所の棚から取り出して渡すと、そのまま脱衣所出てドアを閉めながら彼女に声をかけた。
「ゆっくりでいいからね」
彼女は、ありがとうございます。と返事が返ってきた。
俺はリビングに戻し、水を飲み、ほんとに夢じゃないよね、と考えながら耳を澄ますと俺じゃない人がこの家にいる音がすることに違和感と恥ずかしさと嬉しさと色々な感情が込み上げてきた。
「よく考えたら母さん以外の女の人あげたの初めてなのに、お風呂まで使わせるって、俺ヤバイ?」
かといって、こんな話誰にも言えないのだが。
俺は目を閉じてソファに身を投げると、緊張が解けたのか、睡魔に負けてしまった。
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パタン、と音がするとスエットを着た彼女が髪を濡らしたまま出てきた。
すっぴんは初めて見たけど、ぜんぜん変わらなかった。が、それよりもお風呂上りの雰囲気に俺は寝起きに見ちゃいけないな、と思ってしまった。
「ごめんなさい、起こしちゃいました?」
しゅん、とした彼女に俺は大丈夫、と声をかけると「ドライヤーは?」と聞くと場所分からず勝手に開けたらダメだと思ったらしい。
そーゆーところも彼女らしいな、と思い、持ってくるね、と伝えるとドライヤーを取りに行った。
ドライヤーを片手にリビングに戻るとコンセントにさして、俺はソファに座り足元にクッションを置くとそれをポンポンとたたきながら彼女に声をかけた。
「ほら、ここに座って」
「え?」
「ドライヤーかけるから」
「自分でできるよ!」
「俺がやりたいの。ほら風邪ひいちゃうよ」
半ば無理やり座らせると、温風を濡れている髪の毛に当て始めた。
俺と同じシャンプーの香りが鼻をくすぐるたびに下心が頭をよぎり、絹のような艶やかなロングの髪に指を通すたびにずっと撫でていたくなる。
そして、隠れていた項に見てはいけないものを感じてしまい、耳にふいに手が当たるとぴくっと反応する彼女に優越感と支配欲が芽生えていく。
極めつけは、体制を直そうと少し前かがみになると、俺のぶかぶかのスエットのせいか首元が緩いのか、胸元から谷間が丸見えで思わず反応してはいけない何かが反応した。
俺は急いで乾かし終わると「風呂行ってくるから寝てていいから」と伝え、ソファをベッド仕様にし、背もたれを倒し、急いで風呂場に行った。
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俺は風呂場に入って早15分悩んでいた。
そこにはお湯が張った暖かな湯船。
「彼女も入ったんだよな、、、」
同じお風呂に入っていいのか俺は悩んでいた。
さむっ、、、とりあえず頭洗って身体洗って考えよ。
頭も身体も洗ったことでさらに濡れて寒くなったので覚悟を決めた。
「ごめんっ」
誰もいない風呂場で誰も聞いていない謝罪をつぶやき、俺は湯船につかった。
「はぁー、、、、」
溜息なのかほっとしたのか分からない息を吐き、のんびりした。
1時間後、さすがにのんびりしすぎたな、と俺は風呂場から出た。
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髪も乾かし、リビングに戻ると、彼女はソファで寝っ転がってすやすやと寝息があがっていた。
ラジオ局の時もだったが、本当に無防備でさっきの言葉分かってんのかな、と思いつつ、俺にはない彼女の純粋無垢な姿や天真爛漫さに俺は惹かれたんだと改めて気付いた。
そして彼女の顔を見ているとこっちも眠くなり、彼女を腕の中に抱き留め、俺は眠りに落ちた。




