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階段のあの子が、スマホで小説を書いている。俺はそれを、いつも後ろから眺めている。

非常階段の一段目に腰掛けているクラスメイトの彼女は、いつも昼休みにスマホで小説を書いている。

その後ろ姿を、非常階段の二階から手すり越しに眺めていた。

ある日、彼女がそんな自分に気づき、たわいない会話をするようになる。

昼休みの会話が交わされる、二人の距離はちょうど建物一階分。

ーーーこれは彼が、小説を書く彼女の背もたれになるまでの物語。
 
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