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入隊式でやらかしてしまった…

―俺は軍人になるために新しくできた育成学校に入学した。

 

 先代皇帝の遺言によってでき、数年しか経っていないためまだ、新しい校舎だ。

 

 誰しもが必ず入れるわけではない。  

 試験を受けるのは自由であり、優秀な人材を育てるため学費や受験料は国が全額負担するようになっている。


 金持ちだからではなく、平民にも将来立派になる可能性を秘めている者もいるかもしれないからだ。


 普通科と特別育成科の2つがある。

 普通科の試験を合格すればそのままそこに入るが、特別育成科を合格すれば選択権がある。


 特別育成科を受験し落ちたとしても普通科より成績が上であれば普通科に入ることができる。


 4年制になっていて主に武術や戦術訓練を行い、月に一度テストがある。


 俺は、特別育成科を受けた。


 試験内容は武術などで体力を多く消耗するので基礎体力テストとチェスのようなボードゲーム、心理テストなどが行われた。



 試験を受けた翌日、合格通知が届いた。


 郵便ポストから取り、俺はすぐに中を見た。

 合格と書いてありそのとき俺は、久々に嬉しいと感じた。


 点数はどれも100点満点中、80、95、92と悪くない数字だった。基礎体力は少し残念だったが、これから頑張れば何とかなると思った。

 



 


 それからの四年間は地獄だった。

 入学して3日でやめる者もいた。


 生徒は寮で暮らすのだが、朝は4時から5時半までランニング、6時に朝食し、7時から20時まで学校だった。


 課題が無いため、そのぶんみっちり学校で訓練するとのことだった。




 そんな生活を4年間耐え、何とか300名弱が卒業できた。

 

 あんなに鬼のような形相をしていた教官が、感動して泣いたのはとても印象に残っている。



 それからすぐに精鋭部隊に入隊した。

 

 成績が3位以内の者は皆推薦されたからだった。


 

 自分は昔から剣術とチェスをよくやっていたので、学校でも武術は剣術の単位を取った。


 自慢じゃないが剣術だけだったら学年で1番だった。



 成績は2位とか3位を行ったり来たりしていた。


 そして俺は精鋭部隊に入隊した…。



 

 ________________________________________________

ここからスタート




 今、この国は戦争をしている。

 この国の姫を賭けて。


 戦況はあまり良くは無いが、こちらが押しているとのことだった。

 かつてあれほど無敵と呼ばれた国がここまで堕ちぶれるとなると目も当てられないほどだ。


 

 入隊式は、自分達と同じ学年の普通科、特別育成科の合同で行われた。


 上官が一人一人の名前を呼んでいく、恒例のイベントで俺は盛大にやらかしてしまった。


 自分は鼻炎持ちでたまにくしゃみや鼻水が止まらなくなる日がある。ここ数年は大丈夫だったため、薬などは常備していなかった。

 

 だが入隊式当日に、発作が起きた。


 最初はティッシュで鼻をかんでいたのだが、ティッシュが無くなり鼻がとてもムズムズしているときに自分の順番が回ってきたのだ。

 自分の前の前の人が名前を呼ばれたときあたりから、くしゃみがしたくなった。


 そして…


 「ナーザ・ハイネ!」

 

 自分の名が呼ばれた。俺はすぐに応答しようとした。

 それと同時にくしゃみがでた。


 「でっ…クシュン!!   はい!」


 出てしまった。よりにもよってこのタイミングで。

 周りの反応は様々で、ほとんどが笑いを堪えてプルプルと震えていた。


 この場が入隊式などの大事な行事でなければ、笑って済む話なのだろう。だが、今はその大事な式の一つ、入隊式の最中である。

 俺は、恥ずかしがらず堂々とすることにした。


 上官の表情は怖くて見れなかった。ここで上官が笑ったりすればここの空気も明るくなったかもしれない。

 でもそれがないということはきっと、鬼の様な形相をしていることだろう。


 数秒の間クスクスと音が辺り一面を覆っていたが、上官の咳払いで静まった。


 ―その後、式は無事終了し…


 いや俺は無事じゃねえけどな。


 精鋭部隊のメンバーとの顔合わせをするはずなのだが、今は戦争中で、出兵している人も少なくはないそうで、延期となった。



 基地に寮があるのだが、顔見知りと近くで住むのは好きじゃないので、基地から数百メートルほど離れているが貸家に住むことにした。

 寮は希望制で、遠くから来た人などがよく使う。


 式でやらかしてしまったが、これからはそんな事でクヨクヨしていられない。

 自分に喝を入れるため、頬を強く叩いて布団に入った。



 あ、飯食ってねーわ…… 寝よ




 ―翌日の早朝


 まだ勤務時間ではないが連絡が入った。

 急いで本部に来いと。


 精鋭部隊の本部はこの国の軍の本部でもある。当たり前だがな。


 身支度を整えている間にトーストを作り、家をでる直前にバターを塗って走りながらバタートーストをかじった。



 本部に到着して集合場所のドアの前で深呼吸をしてからドアを開けた。


 「―失礼します」

 

 ノックをし応答を確認した後、挨拶をして入った。



 そこには出兵していない精鋭部隊の全員が集められていた。

 

 

 「突然で悪いがお前達、新入りを含め、 最前線への援軍要請が来た」



 


  

 

 

 





 

 



 これからキャラの個性をより強くしていくつもりです。

 よろしくお願いします

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