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6月13日の現実

「ゆー兄ぃ朝!あれ?もう起きてる」


「あのさ、春さん。俺一人で起きられるよ?わざわざ起こしに来なくていいから」


心臓に悪い。主に寝起きのアレ的な意味で。

うん、俺も男だし。寝起きはアレが……。


「……ほっとくと学校行かないじゃない」


「そりゃ、学校なんてクソつまんないからな。図書館で知識を蓄えるか、ジムに行って殴られてた方が楽しい」


というか、今日は夢を見た日だ。行きたくねぇ。


「殴られて楽しいとか……頭大丈夫?」


「グッ、その言い方はヤメテ。それと、もう着替えるから下行っててよ春」


あぁ、夢の中でエリスに「あたまだいじょーぶー?」と言われ、現実では春に「頭大丈夫?」と言われる。やっぱり、あの夢見た後の一日は最悪だな!それでもエリスには会いたい!

ん?おかしいな?


「ねぇ、春なんでまだ家にいるの?今日、日直じゃないの?」


昨日体験した今日(・・・・・・・・)、春は日直で早く行くはずじゃね?


「は?ゆー兄ぃ、熱でもあんの?」


「えっと、何でそうなる?」


「ゆー兄ぃが私の予定間違えるとかありえない……」


え?その発言の方がありえなくない?

妹の予定間違える兄とかこの世にいるの?

ありえなくない?


やっぱおかしいな。今回は地下に行ってないし、なんかおかしい。


「ん~?まぁ着替えるから下行っててよ」


「ゆー兄ぃが変だ。私の予定間違えるとかありえない……」


ブツブツ言いながらも春が退室していく。

制服に着替える。

お?なんか右眼がおかしいな。

何というか、凄く調子がいいぞ?良く見える。

すっげ、なんだこれ?え?俺の右眼凄い!

何で家の外にある看板の小さい字が見えんの?

これ視力いくつだよ?

なんかおかしいなマジで。


いや、早く下に行かねば。


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


「おにいちゃん、おはよ」


「おはよ瀬里。今日も超可愛いね」


あぁ、寝ぼけパジャマ瀬里マジ可愛い。

俺はこれを見る為に早起きをしているといっても過言ではない。マジで。

でも、毎回階段の途中に居るのはどうしてだい?

瀬里の寝室は一階だろ?

ハッ!?まさか、俺に会う為に!?


「ん~」


あぁ!寝ぼけた瀬里!可愛い!え?そんなに俺に会いたかったの?

お兄ちゃんはここだよ?今まで気が付かななくてゴメンね?

まだ眠いならベッドに連れてくよ?お姫様抱っこで。

はぁはぁ。瀬里たん。瀬里たんはぁはぁ。


「優人、妹をそういう目で見るのは止めろ。それと、お前に手紙だ」


親父ィ!俺と瀬里の貴重な触れ合いタイムを……。

あぁ、絶対におかしいぞこれ。|なんで親父がここにいる《・・・・・・・・・・》、。

あんた今、京都に主張中だろ。


「手紙?」


「あぁ、じいさんからだ……」


じいさんって誰だよ。

とりあえず、受け取って封筒の中身を見る。

そこには「お前が探している少女を知っている。迎えを送ったすぐに来い」とあった。

は?なにこの手紙?意味わからん。わかりたくない。

家のチャイムが鳴る。


「はぁーい。今出まーす」


あぁ、やめてくれ母さん。凄い嫌な予感がする。

開けないでくれ。

こんな朝早くに人が来るはずないだろ?


「朝早くに失礼します。優人様をお迎えに上がりました」


あの夢に出るメイドの声だ。

どこにいても「迎えに参りました」と言って、夢の中で俺を地下室に引きずって行く。

俺にとって夢の終わりを告げる。恐怖の対象。

あの、メイドの、声だ。


いやいや、似た声ぐらいいくらでもあるさ。

階段を下りる。玄関を見る。

そこには――。


「お早うございます優人様。本日は(・・・)大変良い夢をご覧になったようですね?迎えに参りました」


その笑顔を見た途端、俺は気を失った。


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


――またこの夢か。


俺は、無駄に豪華なベッドの上で目覚めながら考える。

どうすれば、この夢は先に進むのだろうか――と。


体を起こして気が付く。

()の恰好だ。

今の俺(・・・)18歳になった俺の。


「お目覚めですか?まさかここまで自分が嫌われていたとは、悲しいですね。気絶されるほどとは……」


メイドの声だ。


「おはようございます。ここは、夢の中ですか?」






















































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