第4話
華陀と南蛮国を出て行く案が決まった。
俺が頭の病気でここにある薬では対応できない。
なので華陀の実家があるギョウに病を治す薬がありその薬を飲みしばらく安静すると治ると言う案だ。
頭の病気て……言いたいことはあるが、まあ名医で有名な華陀か言うのだから信用されるだろう。
ただこの南蛮王である俺がいなくなっても大丈夫なのか?と聞くと大丈夫だと華陀は言う。
どうやら俺はまだ正式に南蛮王ではないらしい。
次期南蛮王が俺らしい。
父親の孟駿が現在の南蛮王だ。
孟駿は現在50歳半ばでここ数年病気がちのため名医である華陀を南蛮に呼び寄せ診察したのだが華陀言わく癌とのこだ。
持ってあと半年から1年らしい。
なのでここ最近は孟獲である俺が国政をしていたらしい。
その時の記憶は俺にはないが、華陀がここ数カ月孟獲が統治したこの国は暴政で最悪だったみたいだ。
勇敢で美男である孟獲は民に好かれていた。
だが政治的にはダメダメだったみたいだ。
いろいろ政策をしたみたいだがほとんどがほとんどが行き当たりばったりで失敗ばかりだったらしい。
そして華陀から衝撃的な事を聞いた。
なんとこの南蛮国には武官しかいなく文官はいないと。
つまり脳筋の集まりしかいないのだ。
そのことを聞いた俺は、そりゃ政策は暴政にしかならないだろうとうなずいてしまった。
2、3年前まで文官ができる唯一の人間が1人いた。
名を孟節と言う。
孟獲の兄である。
兄孟節が文官として頑張ってくれていたのだが、父親孟駿と弟2人との無理な政策や横暴さに嫌気をさし妻子とともに城から出て行った。
華佗の話を聞き孟獲に兄がいるのは初めて知った。
兄孟節は平和主義で争いを好まなく、善政で民を収める考えを持つ人物らしい。
ちなみに俺の人格前の孟獲は支配欲が強く暴政の人物だったようだ。
「兄の孟節に会いに行こうと思う」
「会ってどうするんだ?」
「俺の代わりにこの国を任せようと思う」
華佗の話を聞いている限りかなり好感のもてるし善政で民の事を考える人なら間違いないと思う。
兄孟節がこの国を収めれば国も豊かになり平和な国になるんと思う。
今の俺が国政をするより全然いいはずだ。
俺の考えを華陀に伝えると
「わかった。明日にでも会いに行こう」
俺と華陀は明日兄である孟節に会いにいくことになった。
父親である孟駿はオリジナルキャラです。
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