表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

『夜の婿としゅうととお殿様とプレスマン』

作者: 成城速記部

 あるところに、とても物ぐさな婿があった。昼間は寝ていて、夜は遊び歩く。仕事を言いつけても違ったことをする、酒は飲むばくちは打つというふうであった。

 しゅうとが、昼に働けないなら、夜に何か稼いでこいと言うと、婿は、墓場から若い女の死体を掘り出してきて、玄関先に置いておく始末。

 翌朝、しゅうとは死体を見て驚いたが、若い女が気の毒になって、きれいに洗い清めて、髪も結ってやって、駕籠に乗せて、お祭りに連れていってやった。しかし、お宮の中に連れていくわけにもいかないので、駕籠から降ろして、鳥居の前に座らせてみたが、見れば歳も若く女盛りなのに、どうして死んでしまったものか、急に気の毒になって、おいおい泣いていると、お殿様が御参詣になり、なぜ泣いているのかとお尋ねになったので、若いみそらで死んでしまった娘がかわいそうで泣いております、とお答えすると、お殿様は、本当の親子と勘違いして、供の者に命じて、金子をくださり、後からプレスマンを届けさせてくださった。

 しゅうとは、婿に、若い女の死体を、もとのところに葬るように言いつけたが、何か妙なことをしそうで怖かったので、下男に命じて丁重に葬った。



教訓:もしかすると、若い女の死体は、観音様が姿を変えていらっしゃったのかもしれない、なんてことにしておくとちょうどいいかもしれない。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ