35.一方そのころ、オーレンは③ ~慌てる王政~
渾身の処女作です!
本気で書いているので、ぜひご一読ください!
完結確実
王政は慌ただしかった。
アブソルティア学園の学長アブスから、魔王の復活が知らされたためである。
「なぜじゃ、魔王の封印書はおぬしが守っていたはず!」
「はっ、陛下。
これは私の責任でございます。
おそらく、魔王側に協力する人間がおります。
そやつにうまく出し抜かれ・・・。」
「ええい、言い訳はよい!
貴様は魔術の才しか取り柄が無いというに・・・。
この役立たずが!!!」
「申し訳ありませぬ・・・。」
アブスは自身の失態を国王アブソルティアに責められていた。
なお、アブスは国王アブソルティアの実弟である。
アブスはあまりの魔術の才ゆえに兄の嫉妬を買い、兄の策略によって国政から追い出されたのである。
それでもなお、その魔術の才から、アブソルティア学園の学長の座まで上り詰めた男だ。
「オーレン、オーレンはおらぬか!」
「はいよ、王様。」
オーレンだ。この時、ジェラルドの寮から戻ってきた直後である。
「おぬしの武の才を見込んでな、魔王城へ調査へ行ってほしいのじゃ。
本当に魔王が復活したのか、見てきてほしい。」
オーレンはすでに独断で魔王城へ行き、魔王に返り討ちに遭っている。
だから、魔王がすでに復活していることをオーレンはすでに知っている。
「あ、ああ。
わかったよ王様。
魔王城の調査、任せてくれ!」
オーレンは適当に答えて、魔王城に行ったふりでもしておこうと考えた。
「さすがはオーレン、心強いわい。
この役立たずのアブスとはわけが違うの。
アブス、おぬしはもう下がっとれ。
おぬしの顔なぞ、見とうないわい。」
「はっ」
アブスはとおとぼと去っていった。
「それで、王様。
魔王が復活したとなっちゃ、軍備の拡張が必須だ。
財源はどうするんだい?」
オーレンはジェラルドの作戦通り、財源に関する話題を振った。
「ああ、そうじゃったの。
財政の話に移ろう。
では、議員貴族の連中を連れてこい。」
王は兵士にそう言うと、兵士が貴族たちを連れてきた。
議員貴族とは、国政に対し発言権を持つほどの権力をもつ上級貴族たちである。
「これはこれは王様、どうなさいまして?」
「ああ、魔王が復活した。
この件は国民には隠すようにせよ。」
「なんと! 魔王が復活とな!
これは一大事!」
議員貴族たちがざわつく中、王が話を進める。
「それに伴い、軍備を拡張することとする。
異論はないな?」
「ええ、それは良いでしょう。
財源はいかがなさいますか?」
「ああ、財源は・・・税負担を増やすしかあるまいな。」
「ええ、そうですね。
どうせなら国民から余分に巻き上げてしまいましょう。
それを我々のふところに・・・っくっくっく。」
「まあ、それは好きにせい。
国民には増税の理由を何と言おうかの?」
「エルテクスに対する防衛費とでもいっておきましょうか。」
「まあそうじゃな、それでよかろう。
では、表向きはエルテクスに対する防衛費のため、増税をするということになった。
異論はないな?」
議員貴族たちは頷く。
「よし、決まりじゃ。
では、皆の衆、下がってよいぞ。」
すると、王の前にいた人々はみな各々の持ち場に戻った。
オーレンは内心驚く。
本当にジェラルドの言う通りにことが動いているからだ。
「さすがは魔王の右腕、頭の切れるやつだ。
あとは、俺が国民の味方として反対運動を主導するのみだ。」
そして、国民人気がオーレンに傾いたところで、ジェラルドが王をたたく、という予定だ。
今のところ順調に事が運んでいる。
そして、国王は国民に対して増税のお布令を出した。
「なに!? 税負担が増えるだと!? なぜだ!」
国民たちは当然怒った。
エルテクスとの関係が悪化しているわけでもないのに防衛費を増やすという理屈が通るわけがなかった。
アブソルティア帝国内では、増税への反対の気運が高まっていた。
そんな中で、この男の登場である。
「漢オーレンは国民の味方であるぞ!
税負担、反対!はんたーい!はんたーい!」
オーレンは街頭演説で反対運動を行った。
国民たちはオーレンのこの運動に共鳴し、この声は瞬く間に大きくなっていった。
当然、この活動の声が大きくなるにつれ、これは王の知るところとなる。
「なぜじゃ! なぜオーレンが増税に反対しておるのだ!
裏切者めが!!!」
上級貴族が口を開く。
「オーレンめ、国民の人気取りに走ったか。
しかし、何が目的だ?」
「うーむ・・・。
まさか、わしの首を狙っとることは無かろうな。
わしを殺し、やつが王にでもなろうとしとるのかの?」
「可能性は低いですな。
仮にですぞ、王を暗殺したとしても、我々上級貴族があやつを王にするなぞありえませんからな。」
「しかし、わしを殺そうとしとる可能性はゼロではなかろう?
わしの護衛を増やせ。
わしの命がかかっとるのじゃ」
「しかし、相手はあのオーレンです。
あなどってはなりません。
ただの護衛ではなく、強い用心棒を雇いましょうぞ。
例えばそう、剣聖ガルガッソです!」
「たしかにそうじゃな。
備えあればうれいなしじゃ。」
「それでは、剣聖を呼んでまいります。」
そうして、剣聖ガルガッソが国王のもとに招集された。
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「待っておったぞ、剣聖ガルガッソよ。」
「はっ、国王様の命によりはせ参じました。
どういったご用件で?」
「ああ、わしの配下オーレンが増税の反対運動を主導しておることは知っておろう?」
「はい。
オーレン氏はどういったおつもりなのでしょうな・・・。」
「わしにもわからん。
しかしな、あやつがいつわしに牙をむくやもしれんのじゃ。
そこでじゃ、わしの用心棒としておぬしの名前が挙がったのじゃよ。」
「なるほど、そうでございましたか。」
「ああ。オーレンに対抗できる人間なぞ、剣聖しかおるまいて。
わしの護衛、頼まれてくれるな?」
「はっ! この身に変えても、御身をお守りいたします!」
「よくぞ言ってくれた!
よろしく頼むぞ。」
こうして、剣聖ガルガッソが国王の護衛につくこととなった。
国王を暗殺するということは、剣聖を相手にするということである。
このことをジェラルドは知る由もないのであった・・・。
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