31.一方そのころ、オーレンは① ~魔王城へ発つ
渾身の処女作です!
本気で書いているので、ぜひご一読ください!
完結確実
俺は巨大スライムの足取りを追い、スライムたちを一掃していった。
その中で人語を解するスライムととある約束をした。
いつかアブソルティアに仕掛けてこい、それまでは生かしてやる、とな。
その後、俺はアブソルティア帝国に戻り、またいつも通りのつまらない雑務だ。
軍の訓練の指揮、他国との外交、資源の管理。
つまらんつまらんつまらん。
俺は戦いに生きる男だ。
俺が一時期裏社会で有名だったころからの付き合いの者にたまに仕事をあっせんしてもらう。
暗殺だ。
俺は帝国の将軍でありながら、裏では暗殺業を生業としている。
当然、バレたらクビだろう、ふつうはな。
でも、俺の暗殺業は王にさえ黙認されている。
なぜかって? 俺ほどの腕利きの暗殺者は国にとってメリットがあるからだ。
権力者を暗殺することで権力を操作できたり、他国の要人を殺すことで自国にメリットを生む。
俺にとってのメリットは金じゃあないさ。
経験値だ。
この世の中、スライムしかいねえ。
スライムをいくら狩ったところで経験値の足しにならん。
しかし、人間はそうでもねえ。
ある程度強けりゃ、スライム1万匹に匹敵する経験値をもらえる。
これは、強い人間を殺したやつにしか知りえねえ情報だ。
スライム狩りなんぞより人間狩りのほうがよっぽどレベル上げになるってわけだ。
そういう意味で俺は暗殺、戦争が大好きだ。
戦争、起きねえかなあ。
俺は暇を持て余していた。
やることはあるさ、将軍だからな。
でも、俺はそんな退屈なこと、すべて部下に丸投げだ。
ついに俺は出掛けることにした。
どこへってか?
魔王城だ。
ちょうど先日、アブソルティア学園の学長から国に対して、魔王が復活したという報告が入ったのだ。
魔王をけしかけて、戦争でも起こせば、いい暇つぶしになるってもんだ。
そう思い、俺は例のごとく女を買いあさり、魔王城へ出発した。
「オーレン様? どこへ向かわれるのですか?」
「魔王城だ。さすがに危険だからな、付近の町でお前らは下ろす。
パンパンパンっ!」
「魔王城ですか?
あそこは立ち入り禁止では?」
ああそうだ。立ち入り禁止だ。
これはバレたらクビかもな。
さすがの王も黙認はできまい。
「俺様はいいんだ、将軍の特権ってやつだ。
女は黙って俺に犯されていればいいんだよ!
余計な心配をするな!
がっはっはっはっ!!!」
そうして、女たちを町で下ろし、俺は魔王城へ向かった。
「なんとも古臭い城だな。
魔王め、そうとう陰気臭いやつに違いねえ。」
俺は、魔王に会うため、魔王城へ足を踏み入れた。
すると、どうだ。
魔物どもがうようよいるじゃあねえか。
見たことねえ魔物ばかりだ。
魔物はスライムだけじゃねえのか?
しかもこいつら、そろいもそろって交尾してやがる。
ここは魔物の巣窟だ。
魔王は本当に復活していやがったんだ。
俺にとっちゃ朗報だ。
というか、魔王をけしかけなくとも、こいつら全員殺せば、俺のレベルアップは間違いないな。
「うおりゃあああああ!!!!」
俺は交尾中の魔物どもを蹴散らしていく。
やはり、こいつらの経験値はスライムの比じゃないな。
レベルアップを感じるぜ。
「どおりゃあああああ!!!!」
俺は、俺の能力、四つの剛腕を使い、あっという間に魔物たちを切り伏せる。
この能力は、俺の腕は生まれつき4本腕、それだけだ。
しかし、左右の肩の上部から生える2本の腕は普段は鎧の中に隠しており、いざというときに腕を出して戦うのだ。
初見殺しの戦法でもあるが、暗殺においてはこれで事足りるのだ。
しばらくして、魔物の半分ほどを殺しつくしてしまった。
すると、何やら禍々しいオーラを感じた。
最強であるこの俺が、不覚にも悪寒を感じたほどだ。
「貴様、ここが魔王ヴェルナ・ヴォイドウィッチの城と知っての狼藉か?
不愉快極まりないのお。」
「き、貴様が魔王か?」
「ああ、そうじゃ。
わしのかわいい子らを殺したのは、貴様で間違いないな?」
これはやばいかもしれない。
最強であるはずのこの俺様が震えている。
「あ、ああ。
だったらなんだ?
俺とやりあおうってか?」
「ほう、良い度胸じゃ。
ではゆくぞ!
サモン・アビス!!!」
っけ。いきなり魔王にしか使えない闇の攻撃魔法かよ!
「ぐはああ!!!」
サモン・アビスにより、空間に黒いブラックホールのようなものが現れ、オーレンの腕を1本空間ごと消し飛ばした。
オーレンは痛みに耐えつつ、攻撃を繰り出す。
「武術・超加速、武術・筋力増強、武術・五感強化!!!」
オーレンはすべてのステータス上昇スキルを使用した。
「武術・千手乱舞!!!」
オーレンは4つの腕で高速で切りかかる。
あまりの速さに、まるで千手観音を思わせる斬撃の連続だ。
「武術・冥界の盾」
ベルはオーレンの斬撃を冥界の盾で防ぐ。
「なんじゃ、その程度か?
サモン・アビス!!!」
「ぐはあああ!!!」
またも、オーレンの腕が1本、空間ごと消し飛ばされる。
「お前は強い。
ただし、人間の中ではな。
魔王のわしの物差しからしたら、人間などどれも同じよ。」
ベルはあくびをしながらオーレンを見下した。
「さあ、あとはやってしまえ。
ヴォルフガングよ。」
ベルはそう言うと、ワーウルフの将軍・ヴォルフガングを呼び寄せた。
「はっ、魔王様!」
ちなみに、ヴォルフガングはワーウルフのルナとジェラルドの子供である。
「っち・・・。
こんな犬っころ、腕4本あれば朝飯前だが。
腕を2本失った今、ちと厳しいな・・・。」
「武術・月影連刃!!!
武術・狼爪の嵐!!!」
ヴォルフガングは連続の斬撃をオーレンに与える。
城の柱をつたっての何往復もの斬撃。
オーレンはただただ耐えることしかできない。
「ぐっ、ぐふう・・・。」
ベルが負わせた傷跡からの流血が止まらない。
いまにも意識が飛びそうである。
「ま、まいっ・・・た。
逃がしてくれ・・・。」
オーレンにプライドなどない。
負けそうになったら命乞いをする、何の恥もなく。
ある意味最も人間らしい、生きるという欲に忠実な男である。
「ほう、命乞いとな?
なにかわしらにメリットでもあろうか?」
「俺にできることなら・・・。」
「まず、そもそも貴様は何者だ?」
ベルはヴォルフガングの頭を撫でながらオーレンに問う。
「アブソルティアが最強の矛、将軍オーレンだ。」
「では、権力もあり色々と融通が利くな、便利そうなやつじゃ。」
「ははっ、高評価いただきありがてえ・・・。」
「ではそうじゃなあ。
貴様、他国に戦争を仕掛けることは可能か?」
ベルは人間同士で戦争を起こさせたかった。
勇者クリフォードとの契約上、魔族を使って人間を襲うことはできない。
そこで、オーレンに白羽の矢が立ったのだ。
「そいつは無理だな、俺一人でどうこうできる規模の話じゃねえ。」
「いや、やらねばここで殺す。
わしの子らを殺した罰じゃ。」
「な、なにい!?
わ、わかった、やるよ・・・。
戦争を起こせばいいんだろう?」
「では、これを飲め。
契約の印じゃ。」
そう言うと、ベルは虫のような魔物を生成し、オーレンに渡した。
「当然、飲まねえと殺すんだよな?」
「無論、そうじゃ?」
オーレンはいやいやだが、その虫を飲んだ。
「その虫は寄生魔虫といってな、1年後、貴様の体を蝕み始めるようにしてある。
貴様の命はあと1年じゃ。
ただし! 戦争を起こすことができればその虫は取り除いてやろう。
良いな?」
「そんなのありかよ!
まあ・・・しかたねえか、敗者に口無しだからな。」
「それとよお、魔王様に消し飛ばされたこの2本の腕、何とかならねえか?
魔王様の治癒魔術でちょちょいっとよお?」
「ふんっ。
無理じゃ、どこまで強欲なやつよ。
それは貴様がわしに戦いを挑んだ罰じゃ。
まあ、止血くらいはしてやる。
サモン・カタクラズム!!!」
ベルは最上位の炎魔法をオーレンの失った両腕の傷口に向けて唱えた。
「どっひゃあああああ!!!
魔王様、俺を殺す気か!!!」
「貴様にはこのくらいの魔術でなければ効かんじゃろう?」
ベルの処置は正しかった。
たしかに、オーレンの傷口は焼け、止血に成功している。
「さあ、もう行くがよい。
貴様の顔は見とおない、不愉快じゃ。」
「はっ。ずいぶんと嫌われたもんだ。
戦争の件、必ず成し遂げて見せらあ。」
そう言うと、オーレンはアブソルティアへ帰っていった。
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