精霊祭1
今日は年に一度精霊達に感謝の気持ちを伝えるお祭り精霊祭です、この日は普段は街にほとんど姿を現さない精霊達が街に訪れます。
そんな中、王都の片隅にある精霊姉妹が、やっているハーブとパンの店 エレミットガーデンでも精霊祭に向けて様々な飾り付けをしていました。
ソフィア「精霊祭に合わせてか、店の装飾が華やかで可愛い感じになってる。」
トワ「本当、赤や緑があって鮮やかだわ、でも緑はドリアードかなと思うけど、赤はなにかしら、炎の精霊はエレミットガーデンにはいなかったはずなんだけど。」
シュンカ「それは~クリスマス~カラーに~してるから~らしいわ~。」
ソフィア「あ、シュンカさんおはようございます、それでクリスマスというのは何の事なんですか?」
シュンカ「クリスマスと~いうのは、ふわりさんが~前に~いた~世界の~行事で、みんなでパーティーを~して~お祝い~する~らしいわ~、そのパーティーには~色んな~料理や~ケーキを~食べる~らしいわ。」
ソフィア「他の世界でもこの時期お祝いするんですね
。」
トワ「でもお祝いって何にたいしてなのかしら?」
イザベラ「私はそれよりもケーキが気になるわ、シュンカ様がわざわざ別に言ったと言うことはとても素晴らしい物なんでしょう。」
シュンカ「クリスマス~自体は~よく~分からないけど~ケーキというのは~甘くて~ふわふわで~とても~美味しい~のよ~、今日~その~ケーキを~エレミットガーデンで~販売~するから~とても~楽しみ~早く~食べたいわ。」
???「シュンカ、ケーキは朝から売らないわよ。」
???「それにクリスマスについてもふわりは話していたじゃない。」
ソフィア「可愛いらしい下級精霊達が二人も来てくださったわ、あのお二人のお名前は?」
オウカ「初めまして、サクラの下級精霊のオウカよ、あと改まった言葉遣いじゃなくてもいいわ。」
ナイジェル「私はクリスマスローズの下級精霊の
ナイジェルよ、アウラウネの中級精霊リリカ様が来る予定だったんだけと、来れなくなったから代理できたのよ。」
ソフィア「そうなんですね、こちらこそよろしくお願いします。」
シュンカ「ところで~オウカ~ナイジェル~二人とも~どうしたの?」
オウカ「シュンカが話し込んでたから様子を見にきたのよ、後ケーキは作るのに手間がかかるのと、初めて作るから、そんなに量は作れないって午後それも夕方近くよ。」
シュンカ「そんな~楽しみに~してたのに~。」
オウカ「シュンカも販売する側でしょう。」
イザベラ「ケーキ夕方からなら、お店行くのは夕方からにしようかな。」
ソフィア「私はどうしようかな、ケーキはすごく気になるけど、パンも美味しいし。」
オウカ「夕方はケーキを作るのにほぼ掛かりきりになるから、パンを買うなら午前中の方が良いわ
それに限定のカレーパンの他にクリスマス限定パンもあるわよ。」
ソフィア「そうなんですね、だったら朝から行きますね。」
トワ「私はイザベラと同じで夕方に行こうかしら、それとナイジェルさんが言っていたクリスマスについて知りたいのですけど、教えていただいて良いでしょうか?」
ナイジェル「もちろんよ、と言っても詳しく説明しても別の世界に関する事が多いから簡潔にだけど、クリスマスとは元は神様の一人の誕生日とされていてそれをお祝いする風習だったんだけど、今ではシュンカが言ったようにみんなで集まってお祝いするようになっているの、あと緑色は木に飾り付けしてかざるクリスマスツリーから、赤は神の愛を表していると言われているわ。」
トワ「そうだったんですね、まだ気になることはありますけど、納得しましたわ。」
シュンカ「いらっしゃいませ~。」
ソフィア「シュンカさん、おはようございます、シュンカさんが売り子しているなんて久しぶりですね、いつもの限定カレーパンください、それと後クリスマス限定パンと言うのは何があるんですか。」
シュンカ「スズカ達が~ケーキ~作り~してるから~人手~不足で~売り子~する~よう~言われたの~、カレーパンは~まだ~あるわよ~後~限定パンは~この~コロッケパン~なんて~どうかしら~。」
ソフィア「確かに美味しそうですけど、いつものコロッケパンでは無いんですか?」
オウカ「シュンカ、いつもと違ってグラタンコロッケパンなんだからきちんと説明しなさいよね。」
ソフィア「グラタンと言えばたしかパスタの一つのマカロニと肉や野菜に牛乳ベースのホワイトソースとチーズを加えて焼いたものですよね、そのグラタンをコロッケにしたんでしょうか?」
オウカ「グラタンコロッケは、マカロニとホワイトソースとチーズを混ぜて、後はコロッケパンのコロッケと同じね。」
ソフィア「美味しそうね、ではいつものカレーパンとそのグラタンコロッケパンを一つずつください。」
シュンカ「買って~くれて~ありがとう~。」
ソフィア「そういえばこの、グラタンコロッケパンはクリスマスと何か関係があるんでしょうか?」
オウカ「私も詳しくは分からないけど、この時期の定番パンの一つと言えばグラタンコロッケパン、略してグラコロらしいわ。」
ガンツ「お、これは俺の好きなコロッケパンの精霊祭限定パンか、とりあえず一つ貰おうか。」
シュウカ「ありがとうございます、でもいつも5つ頼んでますけど、今回は一個でいいんですか?」
ガンツ「まあ、とりあえず食べてみようと思ってな、と言うわけで、ここで食べたいんだけど良いよな。」
シュウカ「そうだね、1.2個ならここで食べても問題ないよ、でも確かに初めてのパンは味が想像出来ないこともあるか、ふわりが以前言ってた一口に切ったパンを試しに食べて味を確認してもらう試食を検討した方がいいかもな。」
ガンツ「マカロニとホワイトソース、チーズと衣の食感、美味しいけどやっぱいつものボアカドとマジョラムが無いと少し物足りないねえな。」
シュウカ「だったらこれはどうだい?レタスをしいたグラコロの上にマジョラムとボアカドのミートソースをのっけたミートソースグラコロバーガーだよ。」
ガンツ「お、美味そうだなじゃあそれを4つ頼む。」
シュウカ「はいこちらになります、ありがとうございました。」
ソフィア「これはどうしようかな、やっぱり私も一つください。」
リカルド「すみませんホーリバジルを使った、精霊祭限定パンがあると聞いてきたんですけどありますか?」
キララ「あーそれはガパオチキンバーガーのことね、もちろんあるわよ。」
リカルド「そのどことなく神聖な雰囲気、もしかして光の精霊様でしょうか?」
キララ「ええそうよ、私は光の上級精霊のキララよ、もしかしてあなた、毎回私が育てているホーリバジルを使ったパンを買ってくれているお客さんかしら?」
リカルド「光の上級精霊様に会えるなんて光栄です、それに私が食べていたホーリバジルを、光の上級精霊様が育てていてくださったなんて感激です。」
キララ「そんなに畏まらなくて良いわよ、今日私は店員だしね、ところでご注文はガパオチキンバーガーで良いのよね。」
リカルド「はいそうです、ありがとうございます。」
キララ「はいどうぞ、こちらこそ毎回買ってくれてありがとうね。」
ホリィ「精霊祭限定パン、シュトーレンはどうでしゅか、干しブドウやたくさんのナッツを練り込んで焼いたパンで歯ごたえがよくてとても美味しいでしゅ。」
ルーチェ「あら、可愛らしいドリアードの中級精霊さんかな、メディさんに雰囲気が似てるかも。」
ホリィ「はい私もメディと同じ世界樹の中級精霊でホリィといいましゅ。」
ルーチェ「本当可愛いわ、それにシュトーレン美味しそうだから二つくださいな。」
ホリィ「はいありがとうございましゅ。」
ノエミ「あのチョコレートパンの期間限定パンがあるって本当ですか?」
シュンカ「あるわよ~中から~とろけて~美味しいのよね~。」
ナイジェル「シュンカ間違ってないけど、ちゃんと説明してよね、フォンダンショコラと言って、とろけるチョコレートを入れた蒸しパンね。」
ノエミ「なにそれ、とても美味しそう二つください。」
シュンカ「はい~どうぞ~。」
ナイジェル「中のチョコレートは熱いから、食べるときは気を付けてね。」
ソフィア「精霊祭限定のパンは本当どれも美味しそう、シュトーレンとフォンダンショコラ私にも一つずつください。」
助けを求める冒険者「大変だ精霊祭の飾り付け中に、モニュメントが倒れて人が下敷きになった、シュンカさん助けてください。」
シュンカ「大怪我を~している~人が~いる~みたい~だから~助けに~行って~来るわ。」
シュウカ「スズカ姉緊急事態よ、精霊祭のモニュメントが倒れて下敷きになっている人がいるらしいから、スズカ姉のスキルの力を借りたいの、こっちは少しの間位なら私が手伝えると思うから。」
スズカ「分かったの行って来るの。」
怪我した子供「痛いよー、痛いよー。」
女性冒険者「グレイグがモニュメントの下敷きになってるの、お願い誰か手を貸して。」
男性冒険者「グレイグが?分かった手を貸す、他の人も手伝ってくれ。」
シュンカ「怪我を~している~人が~大勢~いるわ~すぐ~治すわ~ヒールウィンド~。」
怪我していた子供「あれ?痛くないやったー。」
街の女性「シュンカ様が助けに来てくれたわ、これでみんな助かるわ。」
男性冒険者「このモニュメント重くて動かせねえ、もっと人を集めてくれ。」
女性冒険者「早くしないとグレイグが。」
街の男性「もっと力を入れるんだ。」
スズカ「私がサポートするのフォローウィンド。」
男性冒険者「急に力がわいてきたぞ、これならいける気がする。」
街の男性「スズカ様が魔法で強化してくれたんだ。」
女性冒険者「グレイグもう少しの辛抱よ。」
女性冒険者「グレイグしっかりして。」
男性冒険者「モニュメントの下敷きになってたから、足が折れてるみたいだ、それ以外もキスだらけだ。」
シュンカ「今助けるの~ヒールウィンド。」
男性冒険者「おー怪我が治っていく。」
街の男性「でも足の骨折はまだみたいだ。」
シュンカ「どうしたら~良いのかしら。」
キララ「ここからは私がやるわ。」
シュンカ「キララ~来てくれたのね。」
キララ「足が折れているのね、まずは棒と布をください、足を固定するので。」
女性冒険者「これをどうぞ。」
キララ「ありがとう、骨がずれてくっつかないよう固定しないといけないのよ、シュンカはそう言う細かい点の気配りが足りないのよね、さてと固定したらヒーリングライト。」
男性冒険者「傷が治っていく、見た目は完治したのかな。」
グレイグ「う、うーん、あれ俺は、そうか俺はモニュメントの下敷きになってたんだ。」
シュンカ「もう~大丈夫~みたいね~。」
キララ「私達はお店に戻りますね。」