開店準備、閑話モヨギ
スズカ「これで村に帰れるの。」
ソウラン「帰る前に寄って欲しいところがあるわ、もう一人助けて欲しい娘がいるから。」
シュンカ「助けが~いるのね~分かったわ~、困ってる~人が~いるなら~助けなきゃ。」
しばらくソウランに付いていくと祠のある峠につきました。
シュウカ「この祠結構古いみたいだけど、誰が奉られているのかな?」
ソウラン「ここにはかつてこの地を荒らした狼神を鎮めるための祠になっているわ。」
トウカ「この祠、かなり、ぼろぼろ、だけど、鎮める、ことは、出来ているの?」
ソウラン「その懸念はもっともね、そうこの祠だけで鎮める事は出来てないわ、だから…。」
モヨギ「うーー、わんわん、わおん。」
祠のある建物の奥から緑髪て狼耳のはえた妊婦が唸り声をあげながら出てきました。
ソウラン「モヨギ私よ、落ち着いて。」
シュウカ「祠に、狼耳の女性もしかして彼女は?」
ソウラン「察しの通り彼女モヨギは狼神を鎮めるための生贄としてここにいるわ、そしておそらく彼女の胎内には狼神がいると思うわ。」
ティム「確かに彼女の胎内には狼神がいるわね今も出ようと暴れてるみたい、そうなると私が彼女のお腹から胎児を取り出すわけにも行かないわね。」
ソウラン「ヨモギは少し前には人の言葉をしゃべってたんだけどね…。」
スズカ「ヨモギはお腹の中の子を守ろうとして警戒しているの。」
ふわり「スズカヨモギの言っている言葉わかるんですか?」
スズカ「エレミットにいた頃ハティと話してたから犬語はある程度理解できるから、なんとか話してみるの。」
※この先、モヨギとスズカの会話は全て犬語で話します。
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モヨギ「立ち去りなさい、あなた達も我が子を殺すために来てのでしょう。」
スズカ「そんな事するつもりはないの、私はあなた達親子を助けるために来たの。」
モヨギ「あなた私の言葉が話せるのね…、少しだけ信じてあげる、でもどうして犬語を喋ることが出きるんですか?」
スズカ「それは昔からの知り合いにフェンリルの友達ハティがいるからなの。」
モヨギ「フェンリルの友達?なるほどそれなら、でもフェンリルなら人の言葉を話せるのでは?」
スズカ「普段は普通に喋れるんだけど犬の姿の時、興奮したりすると犬語を話してしまうの、最初は理解するのに苦労したの。」
モヨギ「ふふっ、友達のために言葉を理解しようとするなんてあなた優しいんですね。」
スズカ「そう言えば自己紹介がまだだったの私はスズカなの。」
モヨギ「私の名前はモヨギよ。」
スズカ「そう言えばお腹が空くと怒りやすくなると言うし良かったらこのボアカドサンドをどうぞなの、このボアカドサンドはハティのお気に入りだったからきっとモヨギも気に入るの。」
モヨギ「美味しそうねいただきます…美味しいこんな美味しいの初めて。」
スズカ「喜んで貰えて良かったの、他にもボアカドのコロッケパンとかも、あるからそれも良かったら食べるの。」
モヨギ「これも…グスッ…美味しい、それに、こんな優しくされたのも、初めて…ずっと狼神を鎮める生贄として育てられて、長い間…ほとんど…一人で…。」
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シュンカ「会話は~なに言っているか~分からないけど~なんか~和やかな~雰囲気なの~それと~パンが~美味しそうで~私も~食べたいわ~。」
シュウカ「シュンカ姉さん、お昼は食べたよね、それよりもなんかモヨギの体うっすら光ってる気がするんだけど。」
ティム「それにモヨギのお腹の狼神も変化していってる気がするわね。」
メディ「あのスズカが渡しているパンに使われてるいるボアカドもしかしたら診療所で育てられている樹から採ったものかも。」
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スズカ「一人で長い間頑張ったの、でもこれからは寂しい思いをしなくてすむの。」
モヨギ「どう言うことですか?スズカ達もこの場所にいてくれるということですか?」
スズカ「そうじゃないのモヨギが私達と一緒に来るの、こんな寂しい場所に居続けることはないの。」
モヨギ「それは出来ないわ、私はこの狼神と共にこの地にいなければいけないわ、それに私もそのうち理性を失い私自身か狼神になる可能性もあるから…。」
スズカ「その危険性はさっきより減っているの、モヨギは気づいてないかもしれないけれど、今私達は人の言葉で話しているの。」
モヨギ「確かに言われてみればスズカと話していて落ち着いて来たから喋るようになったのかな。」
メディ「多分それだけではないと思うわよ。」
スズカ「メディそれだけではないとはどう言うことなの?」
メディ「モヨギが食べているボアカドサンドに使われているボアカド診療所に生えている木の実よね。」
スズカ「そうなの診療所のボアカドなの、そう言えばハティもあの思い出のボアカドの樹がお気に入りでたまに様子を見てくるの、そう言えばここに最初に来た時に、樹に向かって何かしてた気もするの。」
メディ「やっぱりそれが理由の一つだったわね、ハティはおそらくボアカドの樹にフェンリルの加護を授けたんだと思うわ。」
モヨギ「フェンリルの加護がついたボアカドで作ったパンなんてそんな貴重なものを貰っていたんですね、」
ティム「フェンリルの加護付きのボアカドサンドを食べたのなら納得できるわね、モヨギもうあなたのお腹の子はもう大人しくしてるのではないかしら?」
モヨギ「言われてみればずっとお腹の子が蠢めくのを感じていたけど今はなんともないわ。」
ティム「モヨギのお腹の子を私の力で見たんだけど、の体毛が暗緑色から覗色に変わっているわ、推測なんだけどボアカドのフェンリルの加護の影響で、狼神が昇華して神狼になったんだと思うわ、後で念のためセイラにも診てもらう必要はあるかもだけど、村に行くのにはなんの支障もないと思うわ。」
スズカ「良かったのこれで一緒に行くことが出来るの。」
メディ「スズカはモヨギのお腹の子が神狼になってるのを分かっていたのかしら?」
スズカ「さすがにそこまでは分からなかったの、でも何となくだけど大丈夫な気がしたの。」
モヨギ「これでやっとこの暮らしから解放されるのね、ありがとうメディさん、ティムさん、そしてスズカ様。」
スズカ「ちょっと待つのなんで私だけ様付けなの?」
モヨギ「どうしてってスズカ様はスズカ様ですよね、美味しパンを頂いた上、長年の呪縛から解き放っていただいたスズカ様に忠誠を誓うのは当然かと。」
ソウラン「モヨギの胎内に狼神がずっといたから、その影響をモヨギ自身も受けているみたいね、その狼耳やさっきまで犬語しか喋れなかったのがその証拠ね、今のモヨギは狼憑き…犬獣人と言うのに近い存在になってるみたいね。」
メディ「なるほど、スズカ完全に懐かれたわね、まあ餌付けされた上に、長年苦しんでいた原因を取り除いたんだから当然かな。」
ティム「寂しい思いをさせない、一緒にいると言った以上、スズカは責任を取らないとね♪」
スズカ「分かったの…改めてモヨギよろしくなの。」
モヨギ「はい、スズカ様。」
モヨギ「ここが今の神仙村、色々と変わってしまってはいるけど、やはり懐かしい気がするわ、ようやく帰ってこれたのね。」
スズカ「モヨギ帰ってこれて良かったの、これからはこの村でずっと暮らせるの。」
モヨギ「いえ私はずっとスズカ様に付いていきますよ、私はスズカ様に忠誠を誓っていますから。」




