表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Sterne【改稿&更新中】  作者: 嵯峨野 樹悠
72/1205

090

「昨日は、すいませんでした。」


「いいよ。匠彌の夢に向かって一歩進んだんだし。で、どうだった?」


「想像以上にハードでした(苦笑)」


「最初から上手く行く人なんていないよ。」


「でも、いい体験させてもらって、勉強になりました。」


「良かったじゃん。また声かけてもらえるといいね。」


「はい」



「これは駄目っていうのがあれば、最初に言ってください。それは外しますんで」


「任せるよ。その服装に合うと思えばイメージどうりにやってくれればいい。そして、それを着こなすのが俺らの仕事(笑)」


「強いて言うなら、髪は勝手に切っちゃ駄目なのかも。今後の仕事のこともあるしね」


「分かりました」

今日着る衣装にあわせて彼らを作っていく、楽しかった。

でも、想像以上に大変で瞬時に判断していかなきゃいけなかった。


「出来ました。大樹さん」


「いいじゃん。ちゃんと俺のイメージ通りだね。サンキュ」

まずは、大樹が撮影に行った。


「じゃぁ、次よろしくね。」


「はい」

良騎は、年が近いこともあって色々声をかけてくれた。

緊張してたのに気が付けば、大分打ち解けていて。


「出来ました」


「さっすが。匠彌君やるね~。今までのスタイリストさんとはなんか違う」


「いやいや。冗談はやめてくださいよ(笑)」


「ほんとほんと。今までの人はさ~」

少し小声で教えてくれた。


「まじっすか?」


「今日はいないけどね。俺らは、そういう人達苦手だからさ。匠彌君みたいな人が来てくれるの待ってたんだ」


「ありがとうございます」


「じゃぁ、行ってくるね。良かったら、後で緋依絽ちゃんと一緒に見に来るといいよ」


「はい」

二人が出ていってしばらく放心していた。



「お疲れ様」

気が付けば、緋依絽ちゃんが来ていた。


「お疲れ様です」


「どうだった?」


「大変だったけど、めちゃくちゃ楽しくてやりがいがありました」


「良かった。彼らもすごい嬉しそうだった。今まであんな表情見せたことないからね。あいつら(笑)」


「そうなんっすか?」


「撮影してるとこ見に行く?」


「いいの?どんな感じなのか見てみたいっ」

そう言って、二人で撮影してるルームへ行った。


「うわぁっ。」

思わず叫びそうになった。

さっきまでの二人の雰囲気が全然違った。

楽しそうな感じだったのに、この場所はぴーんと張り詰めた感じだった。


「あいつら、お馬鹿なことする割には、ちゃんと仕事もするのよ。凄いよね。本人目の前では言わないけど(苦笑)尊敬する。」


「言ってあげればいいのに(苦笑)」


「調子に乗るから駄目(笑)」


「(笑)」


「今日は会えないけど、社長に今日のこと伝えるし。どんな風だったか写真も見てもらうからね」


「はい」


「(笑)緊張しないで。」

撮影が無事に終わり、軽い打ち上げとなった。

俺は、帰ろうと思ったけど誘ってくれたんだ。

今日初めて会ったのに、もう仲間だからってめちゃくちゃ嬉しかった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ