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「こんにちわ」
「いらっしゃい。今日は遅いね?」
「なんか、煮詰まっちゃってさ(苦笑)色々考えてたら、こんな時間になっちゃって。」
『こんにちわ。啓威さん。どうぞ』
そう言って、水を出した。
「ありがと」
啓威君は、まだ自分が何やってるか伊織ちゃんには伝えてないようで、彼女の前では、何事もなかったように接している。
何か大切にしてる感じ(笑)
そして、伊織は啓威にランチを出した。
「いただきます」
すると、伊織にもランチが出てきた。
『やっくん?』
「まだだったでしょ?一緒に食べたらいいよ。」
『ありがと。啓威さん。一緒にいい?』
「いいよ。ってか、いつも一緒に食べてるじゃん(苦笑)いちいち聞かなくてもいいよ。」
『うん』
「ってか。やっくん?」
『ん?あ、うん。』
「急に呼び方変わったからびっくりした。」
『今初めて、呼んだ(笑)』
「(笑)」
伊織は、さっき弥眞斗と喋ったことを啓威にも話した。
「へぇ~。なんか、来るたびに伊織ちゃんが見れていいね(笑)」
『そうかな???啓威さんも違う呼び方したい』
「いいけど、なんて呼んでくれるの?」
『ん~考えてなかった。』
「(笑)俺は、呼び捨てでも全然いいよ」
『でも・・・』
「ん?」
『すごい年下だし、まだ知り合ってそんなに間がないし。呼び捨ては』
「伊織ちゃんが良ければ、俺は呼ばれても全然嫌じゃないよ。まぁ、最終的にはそうなればいいね(笑)呼びやすい名前で呼んでくれたらいいよ」
『じゃぁ。啓威ちゃん』
「おっけ。」
「(笑)」
啓威君も、色々と気分転換になったようだ。
来た時とは、打って変わって気分良く帰っていった。
「(あれなんかいい感じじゃん?)」
休憩から戻って来た啓威の音を聞くと、さっきとは打って変わって変わっていい感じになってた。
「啓威。さっきよりもいいじゃん。なんかいいことあった?」
「ん?」
「さっきよりも、いい感じ。これならいいと思う」
「まじ?さっきは煮詰まってたから、何やっても駄目だったもんな(笑)」
「いい気分転換だったんだな。」
「そうかな。いつもんとこに行っただけなんだけど」
俺達は、昼の休憩の時だけは、個別に動くことにしてるんだ。
煮詰まったりした時に、一度冷静になるため。
冷静になれないことも多々あるけど、一人になって考えるのも必要じゃん?誰が言い出したっていうわけではないけど、いつの間にかそうなった。
だから、どこにいるかなんてお互い誰も知らなかった。
「すごい歌いやすかった」
「いいね~うまくいけばアルバムも作れそう」
俺は、社長に言われてたことを2人に伝えた。
「まじ?じゃぁ、このまま。いやこれ以上に頑張ろうぜっ」
「うんうん」
「あとはな~啓威が喧嘩しなきゃな(苦笑)」
「うっ・・・頑張る」
そう言って、また曲作りを始めた。
たくさん作品がある中、見つけてお読みいただきありがとうございます。
自己満足なストーリーになっておりますが、楽しんでもらえればうれしいです。
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