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Sterne【改稿&更新中】  作者: 嵯峨野 樹悠
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0003

「あてもないのに、見つかんのかな」


「確かに。でも、見つけないと。俺達には必要なんですよ?」

少ない情報を頼りに俺達は、ある人を探していた。


事務所の助けを求めれば、すぐ見つかるってことも分かってた。

でも、それじゃ駄目なんだ。


「焦らず探しましょう。急ぎすぎても、きっといい答えは出ないです」


「そうだな」


「でも、なんでこんなことになっちゃったんでしょうね。上手くいってるって思ってたのは俺らだけだったんですかね」


「それはないと思うんだけど、誰かに相談してたのかな??」


「するとしたら?」


「考えれば考えるほど分かんないな(苦笑)」

闇雲に人を探しても見つかる訳がない。

だからと言って、時間がそうあるわけでもない。

結局、二人はなんの収穫もないまま帰らなければならなかった。


「見つからなかったな。また、来ようぜ」


「はい」


この二人が、探し人と会うのはもう少し先の話。


★★


「そういえば、まだ会わせてなかったな~。」

唐突に呟いた健翔


「誰ですか?」


「俺のい・・・」


「彼女さんっすか?」


「違う違う(笑)最後まで聞けよ。」

最後までちゃんと聞かないあわてんぼうなやつ(笑)


「すいません」


「俺の妹なの。」


「妹さんいたんですか?」


「親の仕事の関係でね。ずっと海外にいたんだけど。一人で戻ってきたんだ」


「へぇ~会ってみたいっす」


そう言うと、

「啓威君。啓威君ったら。」


「ん?あ、わりぃ。何?」


「もう、さっきの話、聞いてました?」


「うん」


「(苦笑)聞いてない方に1票」


「同じく(笑)」


「意味ねー(笑)」


「で?何?」

二人の会話を無視して、俺は聞いた。

ちゃんと聞いてたけど、めんどくさくなって言うのやめた。


「健翔さんに、彼女がいたらしいです!!」


「ぉぃ。違うだろ(笑)」


「妹さんがいるんだろ?」


「やっぱり、ちゃんと聞いてた(笑)」


「時々、将暉が天然なのかそうでないのか分からない(笑)」

都合ついたら連れて来るよって、お開きとなった。


★★


『お願いがあるの』


「何?」


『しばらく、お休みが欲しい』


「分かった。」


『えっ?』


「休みが欲しいんだろ?いいよ。」


『でも、みんなに迷惑が』


「かかんないよ(苦笑)大丈夫。いつ言ってくるか気にはなってたけど。やっと言ったな。」


『理由。聞かないの?』


「まぁな。聞いたら教えてくれるの?(笑)」


『・・・』


「いじわるで言ってるんじゃないよ。言いたくなったらでいいよ。」


『ごめんなさい。』


「ひとつだけ約束して?俺だけには、どこで何をしているか報告すること。」


『みんなには?』


「言って欲しくなければ、二人だけの秘密にする。もちろん、あいつらにも言わない。」


『裏切ることになるのかな』


「そんなことないよ。大丈夫だから。聞かれても俺は喋らない。でも、あいつらが動き出したら、連絡はしてやるよ。」


『ありがと。見つかっても逃げないけど(苦笑)』


「ほらほら、そんな顔してたら二人にバレるよ?」


『大丈夫だよ』

仲間が現れると、スイッチが入ったようにいつもの顔になった。


「ある意味、女優だな(笑)」


そして、その日の仕事が終わり

『みんなお疲れ様でした~またね!』

そう言って、数日後姿を消した。


★★


伊織は、健翔や和穂に色んな所に連れてってもらった。

そのおかげで、一人でも色々動けるようになった。


健翔はまだ心配のようだけど、香帆ちゃんに信頼するのも必要ってたしなめられて、一人で動くのも許してくれた。

色々約束させられたけど、アルバイトも始めた。



とある喫茶店の前をふと通りかかったら、募集の張り紙がしてあったから飛び込んだ。

『あの・・・表の張り紙見たんですけど、まだ募集してますか?』


「いらっしゃい。張り紙?あぁ、アルバイトのね。このとおり、閑散としてるから忘れてた(笑)募集してるよ」



色々話した後

「伊織ちゃんでいいのかな?明日から、来てもらえる?」


『はいっ』


「もう一人アルバイト、来るから紹介するよ。」

入った瞬間マスターの姿を見てびくっとなったけど、話してみるとすごく良い人で、この人なら大丈夫って思った。

アルバイトの人がいるらしいけど、毎日ではないからその人と交代で来てくれるならっていう話になった。


「どうして、あーいう子ばかり来るのかな(笑)」

そう思いながら、なんだかほっとけなくて、彼女を採用した。



しばらくすると

「ちわっす」


「いらっしゃい。いつもの?」


「うん。そういえば、表の張り紙外したんっすね。」


「ん?あぁ。アルバイトの?」


「ずっと貼ってあったのに、はがされてたから。」


「さっきね。張り紙見て飛び込みで、アルバイトしたいって来たから」


「で、決めたんっすか?」


「来たら紹介するよ」


「え?俺、ここの従業員じゃないし」


「そういいながら、気になるくせに(苦笑)どうせ毎日来るんだから、顔合わす事になるしね」


「(苦笑)確かに。」

俺は、毎日ここに来る。

彼が入れてくれるコーヒーは格別なんだ。

時々、マスターの弥眞斗君に相談に乗ってもらったりする。

俺より年下なのに、何か色々相談しちゃうんだよね。

答えが出るわけでもないけど、話することによって何かが見えてくるようになるというか(笑)

メンバーにも秘密な場所だった。

一つぐらいこういう所があってもいいだろう?



伊織は、アルバイトが決まって早速3人にLINEしたんだ。

そしたら、みんなおめでとって喜んでくれて、アルバイトなんだけど(苦笑)

でも、お店の場所も名前も言わなかった。

何か独り立ちしたくって。


色んな人に支えられてるってことは、本当は分かってるんだ。

だけど、誰も知らないところで頑張ってみたかった。

たくさん作品がある中、見つけてお読みいただきありがとうございます。


自己満足なストーリーになっておりますが、楽しんでもらえればうれしいです。

ストックはかなり豊富にあり、並行して書き続けております。


【ブックマーク】や【いいね】などの評価をいただけると、更新の励みになります。

是非ともよろしくお願いします<(_ _)>


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