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死神の物語  作者: 笠井
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第十四話 死神の仕事(追加バージョン)

 遠野さんに仕事を増やされた。


「というわけで、私、神崎 悠志は、『鬼人』と恐れられるルカと10番ゲート地域にいまーす。」


「誰に言ってんだ。誰に。」


「いや、こう言ってみたかったんだ。」


「なんだそりゃ。」


 俺の発言に呆れ果てるルカは不機嫌にツッコミをした。


「まあ、とりあえず仕事を確認しよう。え〜『謎の死霊の目撃情報あり、確認してきやがれ・・・by一夜』・・・・何このなげやり感?」


「お前の趣味にイラついたんだろ。」


 ルカはそう言って、辺りの岩を使って双剣を研いでいた。


「意味あんの?それ?」

 俺がそう聞くと、


「気分だ。」


 意味不明なことを不機嫌そうに言った。また、ルカは続けて、


「て〜かよ〜。こちとらな〜休みだったんだよ。それをお前が猫なんかと遊んでたせいでよ〜。こっちにも被害が来たんだよ!!どうしてくれんだよ!!やっとあのゲーム、クリアできそうだったんだよ!!」


 ぶちギレた。


「知るかボケ!!お前何休みにのんびりゲームやってんだよ!!コッチの休みはエイレンシアの買い物に付き合わされたんだよ!!俺にその平穏よこせや!!」


 俺は逆ギレした。


「何でテメーがキレんだよ!てーかソレ、デートじゃねーか!嫌味か?嫌味なのか?!」


「テメーの方がモテんだろーが!!お前の甘い一言で女の子落とせばいいだろ!!」


 くだらないケンカはまだ続く。










 1時間後・・・


「ま、コレでお互いの不満は全て吐き出したことだし、そろそろ仕事しますか。」


 と、俺が言えば、


「ああ、コッチは不満は現在進行系で増えたけどな。」


 と、ルカはぼやく。


「ハイ、そういうストレスはカウンセリングの人に頼みましょう。」


「カウンセリングってそういうモンだっけ?!」


 実際のカウンセリングはそういうものではないが、ほとんどの死者は愚痴を言いに来てるので、死神のやるカウンセリングはストレスを吐き出しをするようなものだ。


「今一瞬行こうと思ったが、お前がカウンセラーやってたから止めた。」


 遠野さんの押し付けによりカウンセリングの仕事をさせられたこともある。


「ああ、てゆーかお前もな。」


 ルカも例外なく遠野さんに押し付けられてる。


「て、話が脱線した。とりあえずエイレンシアの報告書見よーぜ。」


 とりあえず俺達は仕事に集中した。エイレンシアの報告書には、


『黒夢達の目撃情報と私の調査での結果、その死霊はどのクラスにも該当しなかった。というより、該当出来なかった。よってこの死霊が強いのか弱いのか不明。』


 と、書かれていた。


「よし、見たら帰ろう。」


 と、俺が言えば、


「見たら、刻む。」


 と、殺る気満々のルカ。


「おい、仕事は確認だけだぞ。早く終わらせて、ノルンと遊ぶんだ。」


 俺の欲望を言ってみた。


「敵・即・斬が普通だ。てーかまた俺の仕事を増やすつもりかロリコン。」


 と、ルカは言ってきた。


「おい、何でロリコンなんだよ?」


 今までのことを振り返れば、当たり前の評判だが、俺は可愛いものが好きなだけであってロリコンではない。


「テメーの猫好きは異常だ。だから、幼女が好きの方がしっくりくるからということにした。」


 そう言ってくるルカを殺したくなるのは罪ではないだろうか?俺がそう思っていると、ルカが、


「おい、報告書に続きがあるぞ。」


 と、言ってきた。


「どれどれ・・・えーと『ゆ〜君へ、死なないでね。エイレンシアより。』・・・・・・そう思うなら制限を緩めてくれ。」


「よかったな。色男。」

 ルカはニヤついた顔で言った。


「ああ、そして見つけたぞ、ターゲットを。」


 俺は100M先のフードを被った死霊を見つけた。


「確かに、どのクラスか判らないな。魔力を隠してやがる。」


 ルカは納得したように言った。


「アレじゃ、『ハイ、帰りましょう!』は無理だな・・・エイレンシアに制限の解除を頼むか。」


 俺達はエイレンシアに制限の解除の要請をした。


「よし、OKが出たし、久しぶりに本気で・・・」


 いきますか。と言い終わる前にルカが謎のフード達に向かって突っ込んだ。


「って!早っ!?」


 俺も後を追った。しかしルカはもう大剣を・・・


「でらっ!!」


 ズドン!


 振り下ろしてた。


「おいルカ!早過ぎだ!もし、一般人AとBだったらどうすんだよ!」


「魔力隠してる一般人なんているわけねーだろ!それに・・・」


 ルカの話の途中でフード達は何事もないかのように立っていた。


「一般人が俺の斬撃をかわせるわけないだろ。」


 ルカはニヤついて言った。フードAは、


「☆ー%〇*&⊥・・・・」


 理解不能な言語を使っていた。


「まあ、そうなんだけどさー。」


 振り下ろして避けれなければどうするつもりなんだと言いたかったが、


「☆☆☆☆☆☆」


 その前にフード達は隠していた魔力を解放した。それも、リッチと同等の魔力だった。


「んじゃ、コッチも・・・」


 俺は1枚の黒いカードを取り出した。そのカードには白い文字でⅠと書かれていた。


「ん?いきなりカードを使うのか?」


 ルカは珍しそうに言った。


「まあな。手加減して勝てる相手でもなさそうだし、早く終わらせたいんでね。」


 俺はそのカードを包み込むように持ち、


「ファーストカード・・・・展開。」


 握りつぶ・・・


 ぶしゃーーーー


「いてーーー!!!!」


 つぶせなかった。というか血が出た。


「なにやってんだ?」


 その状況を見たルカは馬鹿を見るような冷たい視線を出し、フード達は


「⊥±×÷≠≦≧∞・・・・・」


「・∞≧∴♂☆★○£」


 理解はできないが、多分馬鹿にしているのだろう。


「テメーらそんな目で見んな!!どういうことだエイレンシア!!制限ハズしたんじゃないのか!? 理解はできないが、多分馬鹿にしているのだろう。


「テメーらそんな目で見んな!!どういうことだエイレンシア!!制限ハズしたんじゃないのか!?」」


 俺はエイレンシアに連絡した。


『あ、ははははは(汗)ご、ゴメン!ゆ〜君そのまま頑張って☆』


(また、ミスったのかよちくしょー!!)


 何回エイレンシアを恨めばいいのだろうか。


「・・・・フォースエッジ・・・・解放。」


 もうこうなったら、


「やけくそだーー !!」


 ダブルセイバーに炎を纏わせフードに向かって投げつけた。










 ルカ視点


「ハハ、笑えるなコレは!」


 俺はアイツの不運を笑っていた。アイツのカードを展開するのに失敗した時、正直笑いを堪えるのに必死だった。


「さて、笑うのはこれくらいにして・・・」


 俺は大剣を捨て、鎌を出し、構えた。


「せっかく制限が解除されたんだ。1分持てよ。宇宙人。」


 俺はフードの片割れにそう告げた。


「・・・・・・」


 フードはそれに応えたかのように巨大な爪を出した。だが、


 ザン!!


「!!!!☆★○!!」

 それだけだった。


「3秒ももたなかったか。」


 その声と同時にフードは消え去った。










 悠志視点


「アグニス!!」


 ズドン!!


 炎を纏った刃は敵に当たった。だが・・・


「これで6本目、だけど・・・」


 フードには全く効いていなかった。


「くそ!アグニスじゃダメか・・・なら!」


 次の手を使うまでだ。


「セカンドエッジ・・・展開。」


 俺は大剣を創り、構えた。その瞬間、


「☆☆☆☆☆☆」


 ブン!


 フードの爪が俺を襲った。


「うわ!」


 俺はそれを避け、


「おらぁ!!」


 ブン!


 大剣を振るった。だが、フードの爪に


 ガン!


 防がれた。


「まだまだ!!」


 俺は何度も切り掛かる。


 ガン!ガン!ガン!ガン!ガン!ガン!ガン!ガン!ガン!ガン!


 フードも負けずに応戦している。間違いなく今まで戦った死霊の中でもかなりの奴だ。だけど、


「そんなんで俺に勝てると思うな!!」


 連撃の速度を上げる。セカンドエッジに詰められた想いは『怒涛』。特性は筋力の増強。だから俺はこの大剣を高速で振り回すことができる。


「☆&¥!」


 フードは連撃についていけず、


 ザン!


 斬られた。


「$¥=・・・」


 なのにフードはまだ立っている。


「セカンドエッジ解放。」


 俺はさらに筋力を上げる。大剣を左手で持って後ろに引き、


乱撃らんげき・・・」


 今まで以上に大剣を握り、


五閃ごせん!!」


 ザン!ザン!ザン!ザン!ザン!


 今まで以上の速さで切り刻む。


「☆☆☆☆☆☆☆!!」

 フードは叫び声を上げて吹き飛んだ。


「はあ、はあ、はあ。さすがにきついな。」


 『乱撃五閃』は刃の解放をして、大剣を高速に振る(しかも片手)技だ。魔力の消費も少なく、威力も高いのだが・・・


 ビギリ


「グっ!!」


 大剣を高速で振るので肉体的な負担が大きい。


「イテテ・・・フード野郎はどこ行った?」


 俺はフードの奇襲に備えた。するとすぐに、


「★★★★★★!!」


 フードが巨大な爪をさらに大きくして俺に襲い掛かった。


(避ける間もないし、武器を変える間もないか・・・なら!)


 迎え撃つしかないと判断し、


「乱撃・・・」


 『乱撃五閃』の構えをとる。フードの爪が俺に振り下ろされる瞬間、


「五閃!!」


 ザン!ザン!ザン!ザン!ザン!


 俺は爪ごと切り刻んだ。だけどコレだけでは、フードはまた襲い掛かってくる。だから、


「二式・・・」


 あらかじめ右手に用意した大剣で、


「乱撃・・・」


 防御するヒマなんて与えず、


十閃じゅっせん!!」


 ザン!ザン!ザン!ザン!ザン!


 切り刻む。


 またフードは吹き飛んだ。俺はそいつを、


「サードエッジ・・・解放。」


 そう呟き、槍を創り、追い撃ちをかける。


「其は『閃光』の刃。」


 俺は槍を握りそう呟き、フードに向かって走りだす。この槍の特性は『流れ読み』の効果が上がることと、


「ブリュー!!」


 自らを光の矢になり、


「ナク!!」


 敵を貫く閃光になる。


「=$☆★。」


 フードは自分の全魔力を使ってバリアを張るが、


「あああああああ!!」

 パリン。


 全く意味が無い。そしてフードは、


 ドスン!!


 貫かれ、風穴があき、霧のように消えていった。

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