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何が異世界だっ!。

作者: ア煌

私、中洲大樹、32歳、政府直轄の異世界帰還者支援団体に勤めている指導員です。


異世界帰還者支援団体とは、何らかの理由で異世界に行ってしまい、無事に帰還した人々の現実社会への復帰を支援する団体です。


転移者や転生者の帰還は色んな意味で面倒です!、異世界での活躍話をこちらの世界に持ち込んで自分をリスペクトしろって言う方々がほとんどです、特に勇者や大魔法使いなんかは!!。


帰還者には少しの間ですが某施設にて数週間ほど待機してもらいます、その後社会復帰が出来るかどうかの判定次第で後々の生活と行動が決められます。


軽度の場合は保護観察付で一般社会に復帰が出来ますが、重度の場合は精神障害系の病院へ送られます。


精神障害系の病院の敷地内で見られる侍やメイドや軍人や勇者などの一部の人は実は帰還者なんです。


残念な事として、転生者の場合はこちらの世界に身体を残して転生している場合が多く、死亡並びに危篤状態での転生の場合、異世界から帰還しても無事にすまされないのが現実です。


転生者が異世界で活躍して帰還に関する何かを手に入れ帰還出来たとしても肉体が無ければ無謀としか言えません、そして、何とか帰還出来たとしても胎児に乗り移る事の方が多いでしょうが、胎児の方の精神が強ければ帰還者の精神と記憶はかき消されてしまうようです、時々、「僕、前は違う人だったんだぁ。」と言う子供には帰還者が乗り移っている場合があります。


尚、異世界で採取した品を持ち込んで来る場合もあるのですが、こちらの世界からすればどれも粗悪品ばかりで・・・とりあえずまともな品と言えば金貨か金塊くらいでしょう!?、しかし、金貨や金塊を大量に持ち込んでも取引価格の下落を防ぐ為に国が金庫に保管して無かった事にするのがほとんどです、そして、一部の金貨や金塊は異世界帰還者支援団体の活動資金として活用させていただいております。


当然の事ですが武器類は銃刀法違反になりますので没収です、ダンジョン制覇で得た魔剣だの、聖なる力で得た聖剣だの、こちらの世界ではただの重いだけの鉄の塊でしかありません。


異世界側の人間や亜人などの同伴帰還では、こちらの世界にきても普通の人扱いになる場合が多く、魔法が使えない事によりこちらの世界に来た時点で死亡する案件もいくつかありました!。


ゾンビやアンデットなんかは来た途端に腐肉の塊になり処分が大変でしたし!!。


デュラハンは首チョンパな亜人ですからこちらの世界に来た途端出血死しましたし!!!。


吸血鬼系の亜人も普通の人と化してしまいましたし!!!!。


ボーン系の亜人は来た途端に骨々が離れ離れになり崩れ落ちました!!!!!。


ちなみに、スライムなんかは、来た途端にただの「粘りのある水」でした!。


従魔同伴での帰還も困ります、こちらの世界では魔法は使えないし、特殊な身体能力も発揮出来ませんので異世界の従魔は単なる奇形動物扱いになり政府の管理する動物保護センターで一生を終えるだけです。


しかも、その動物保護センターは「こちらの世界に影響が出ないように」、「政府が管理しやすいように」との観点から国会議事堂の地下の物凄く深い所にあります。


異世界で得たスキルや魔法はこちらの世界では使えませんので、魔法で心身を維持している人もこちらの世界に戻った時点で心身が衰退して最悪の場合は死に至る可能性もありますので気を付けてください。


もし!、何かのきっかけで異世界に行ってしまったとしても、「絶対」に帰還しないようにお願いします、とにかくこちらとしては、ただ!、ただ!!、とにかく!!!「面倒臭いやつが来たなぁ~(怒)。」としか認識しておりませんので。


最後に一言、こちらの世界では「セーブ」だの、「死者蘇生」だのなんてものは出来ませんので、1つしかない命は大切にしてください。


終わらせていただきます。


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