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掌編小説集9 (401話~450話)

スフィンクス

作者: 蹴沢缶九郎

昔、ある所に身体はライオン、顔は人間というスフィンクスという名の怪物がいた。

スフィンクスは通りかかった人間に、「朝は四本足、昼は二本足、夜は三本足。これは何だ?」と謎を出し、答えられぬ者を襲っては食べた。周囲の人々はスフィンクスの存在を恐れ、決して近寄ろうとはしなかった。


ある時、そんなスフィンクスの噂を知ってか知らずか、一人の旅の若者がスフィンクスの側を通りかかった。若者に、突然スフィンクスは問い掛けた。


「旅の若者よ、我の問いに答えるがよい。朝は四本足、昼は二本足、夜は三本足。これは何だ?」


若者は悩む素振りも見せず、平然と答えた。


「何だ、そんな事か。答えは簡単、人間さ。人間は生まれた時は四本足で、大人になって二本足、年老いて杖をついて三本足になる。どうだい?」


「…残念ながら不正解だ」


と、スフィンクスはそれまで座り込んでいた台座からムクリと起き上がり、年齢を重ねる過程で三本となる自身の足を若者に見せた。

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― 新着の感想 ―
[一言] 「そうなのか!」と心の中で感心しました。 読みやすくてgoodでした!一本足のスフィンクス、かっこいいですね。
2017/12/30 17:50 退会済み
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