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めでたしめでたし

 さあ、さあ、赤い眼の若者の話はこれでおしまい。

 良い子のみんな、楽しんでくれたかな?


 ……え? 若者はそれからどうなったのかって?

 そうだねえ。どうしているのかねえ。


 もしかしたら今もまだ、誰かに聴いてほしくて歌をうたっているかもしれない。

 あるいはなにもかもイヤになって、崖から飛び降りてしまったかもしれない。


 どちらにしても愚かだねえ。愚かだねえ。


 ねえ、ボウヤ。きみが若者ならどうしたかな?


 ……え? そんなことより飴玉はいつくれるのかって?

 なにを言ってるんだい、もうたくさんあげたじゃないか。

 どんな味だったかな。甘かったかな。すっぱかったかな。

 それともほろ苦かったかな?


 ……飴玉なんてもらってない? 明日も劇をやるのかって?

 そうだねえ。今日みたいに綺麗な夕焼けなら、またやるかもしれないねえ。

 われわれ夕暮れ一座はサ、晴れの日の夕方にしか劇をやらないもんで。


 ……なんで夕焼けの日にしか劇をやらないのかって?


 うん、それはね。


 誰の眼もみぃんな、真っ赤に燃えて見えるからだよ。








〈おしまい〉



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