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第六十二話 勝者は……。

色々と感想とアドバイスをくれた読者様、ありがとうございました(*´∇`*)

ある方からのアドバイスによりとりあえず全話を見易いよう編集してみましたので何かあれば気軽にご感想お願いいたします。


そして、本日から【落ちこぼれ勇者が可哀想すぎたので、チートすぎるスライムに転生した俺は勇者の従獣魔になってやることにした】から今の名前に改名させていただくことになりました。

突然のお知らせですみません。この名前で親しんでくれた読者様もいてくれたことでしょうに…。

理由は少々、作者自身が読みにくいなと感じたからであります

(;゜∇゜)

名前は変わりましたが作品じたいの内容は一切変えるつもりはないのでこれからもよろしくお願いいたします!

 『ウィルが叩き伏せてやる!』

 「お、おい!ウィル待つんだ!!」


 焦ったウィルはギルの指示を待たず、俺に飛び込んでくる。


 『――今だ!!』


 俺は頑張って死守した臭い消し玉を思いっきり地面と叩きつけた。俺が玉を叩きつけるとそこから白い煙がもくもくと現れコロシアムの一定範囲の場所を包み込み、ポチとウィルを隠す。


 『こんな煙でウィルから逃げられるとでも……!』


 ウィルは犬のように地面の臭いを探り、相手の居所を探る。ウィルの嗅覚は通常の犬の何千倍もの嗅覚を持っていた。

 だからウィルは自分の鼻には絶対の自信を持っていた。あんなスライム臭いモンスターなどすぐに見つけてみせると。だか、今回はそうはいかなかった。


 『臭いが消えたッ……!?』


 あんなに臭かったにおいが……!?そんな馬鹿な……!!

 ウィルは必死に地面の臭いを嗅ぐがまったく臭いが感知出来なかった。

 白い煙のせいで視界も悪く、前が見えずウィルは苦戦していた。すると煙の中から突然声が聞こえた。


 『テレビで猫はもの凄く目が悪いって話やってたけど、本当だったんだな』

 「!!」

 『しまっ……!』


 煙で鼻が使い物にならなくなったウィルは背後に回っていた俺に気づかなかった。

 気づいた時はもう既に時は遅く、俺は弾かれた銃弾のように飛びはね、ウィルに体当りを喰らわしていた。


 『ギャアン!』


 若干勢いがついた俺の体当りを横腹の辺りにまともに喰らったウィルは短い悲鳴をあげる。一気にウィルの体は煙の効果の範囲以外の場所に出て、今度はウィルがコロシアムの壁に叩きつける。だが、俺と一つだけ違う点が一つある。それは……。


 『何これッ……!う、うごけない……!!』


 ウィルが叩きつけられた場所はマーリンがコロシアムの壁に投げ飛ばしたとりもちの上だった。もちろん、これも偶然ではなく俺が狙ってそこのポイントに叩きつけた。

 ウィルは必死にそこから抜け出そうともがくが、お餅のようにべったりと体にくっついたとりもちは簡単には取れてはくれなかった。

 俺はその間にとどめにかかる。俺はウィルの頭にのるとドロリと体を溶かしウィルの頭を包みこんだら、次は息を止めにかかる。


 『ガボッゴボッ――……!!』


 まるでウィルは水の中で溺れるような感覚に陥る。

 もちろん、殺す気などはない。いくら俺がこいつに嫌われてるからってそんな物騒なことしたくないし、この祭りのルールにも殺生は禁止されてるしなぁ。

 これはウィルに少しだけ大人しくしていてもらうためだった。

 前足で使い、ウィルは必死に俺を剥がそうと試みるが残念ながら俺の肌はツルツルもちもちボディー。全然と剥がせなかった。


 『ゴボゴボォ……!!』

 「ウィルッ!」


 ギルはウィルの名を叫ぶ。きっと心優しい青年のことだ。本当は手を貸してやりたいと思っているはずだが、もう青年にはウィルを助けるための魔法は使えない。何故ならこの試合で主が手を貸していいのは3回まで。

 最初の一発で1回目、雷を落としたので2回目、そしてケンジの物を潰そうとしたので最後の3回目。つまり、これ以上やったら即ルール違反となり失格となる。

 だからこれでもう終わりだ。


 「…………」


 全てを悟ったギルは静かにうつむき審判に告げた。


 「参りました……俺の負けです」


 ギルはそう悔しそうに呟いた。審判のピエロもまさかの結果に驚愕の眼をギルに向けた。


 『なんとぉー!?ギル選手から口から…ま、まさかの降参の言葉が出ましたぁーー!!よってこの勝負……♪ギル選手の負けとみなしぃ、今年の栄えなる聖霊王祭のチャンピオンの座に輝いたのは、ケンジ&ポチペア~!』

 「そんなギル様、お可哀想にッ……!」

 「いやぁー!ギル様ーー!!」


 ギルのファンだと思える女性たちの黄色い声援の声が一気に悲しみの悲鳴の声へと変わる。


 『そんな……!ウィルはまだやれるッ……!!』

 「もういいんだ、ウィル。ありがとう」


 けほけほと激しく咳き込みながらも必死に大地に立ち上がろうとするウィル。流石は獅子(ライオン)、陸の王だ。その姿は凛々しく様になる。

 だがこれ以上の戦闘はギルが許さなかった。


 「ゆっくりと休んでくれ」

 『ギル……』


 ギルは優しくウィルのたてがみを撫でた後、スキル【武器化】を使用しウィルの体は白い光に包まれた。光が消えるとウィルはまた十字架のネックレスに変身していた。ギルはそれを地面から拾い上げ、己の首へとかける。


 「優勝おめでとう、ケンジ君。聖騎士にも負けぬ見事な戦いぶりだった」

 「そ、そんな……!これはポチのおかげで……」


ギルに褒められて嬉し恥ずかしいのか照れたようにケンジはぽりぽりとうっすら赤い頬を指でかく。


 「いや、確かにあのスライムの力も凄いがあの時の君が見事な機転をきかせたから君の従獣魔は勝てたんだ。君の作戦勝ちだ。本当に素晴らしかった。ケンジ君、おめでとう」

 「あ、ありがとうございます……!」


 ギルとケンジは試合後の握手を交わす。コロシアム一体は俺達の戦いを称える声で溢れ、一面に紙吹雪の雨が降っていた。


 『では、これから表彰式をやるのでケンジ選手、ギル選手、マーリン選手は準備といてね♪』


 その後の表彰式も大いに盛り上がった。誰しも優勝するはずがないと馬鹿していた子供とスライムのコンビが聖騎士団の隊長クラスの人間を倒し、チャンピオンの座に君臨したことを。

 そして、もちろん3位の表彰台にはマーリンの姿はなかった。

 ――まぁ、3位の報酬はきっちり貰っていったらしいけどね……。



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本日はこの小説をお読み頂きありがとうございました (*´ω`*) 『評価』『感想』『レビュー』等、頂けると定期的に執筆をする際、大変モチベーションが上がり、作者は踊り狂って喜びます。お時間があればお願いいたします(笑)。
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