第六話 モンスター仲間
お知らせ
前から作者が書いている「異世界で人外さんと働く、和菓子処『月見草』」と平行して交互に連載していきたいと思っています。
投稿が遅れてしまったりしたら、すみません。
お時間があれば「異世界で人外さんと働く、和菓子処『月見草』」もお楽しみ下さい。
家作りから5日目。半分ぐらい家が出来てきた。
なんでここまで早く建てられたかと言うと、俺一人の力ではなく近隣住民のモンスターたちが手伝ってくれたのである。どうして、あんなに怯えられてたのに手伝ってもらえたかって?
どうやらあの一件の後、俺の巨大な気配にすっかり怯えてしまったのか他に住んでいるモンスターたちもすっかり大人しくなり、ここいらの森に棲むモンスターたちにちょっかいをかけてこなくったらしい。
確かに見る限りここに住んでいるモンスターはというとRPGとかでも序盤に出てきそうな小型モンスターたちばかりなのである。
いやー、最初はなんかベットの横とかに木の実やら茸がどっさりと大量に置いてあってね。俺は国語の授業とかで読んだゴ●ぎつねを思い出したよ…。
よく若い頃は「なんでぇ、ごろしぢぃまったんだよぉ~!!」って号泣なんかもしてました、恥ずかしながら。
それからもモンスターたちの貢ぎ物とかは続いて、貰ってばかりじゃ俺の流儀に反すると思い、貰った木の実や果物とかでミックスジュースやアクセサリーとか作って、あげたらこれがモンスターたちの中で大受けした。そして、俺の株は急上昇した。
家作りとかも最初は俺のを見ているだけだったのが、今は資材運びとかを手伝ってくれる。
今回は特にお世話になってるモンスターたちを紹介しよう。
まずは働き者の小悪魔(Lv8)の親分。他にも働き者の小悪魔が一杯いるので俺が勝手に名前をつけた。
親分は働き者の小悪魔たちのリーダー的な存在らしく皆のまとめ方もうまい。俺に言葉じゃ伝わらないので親分は絵を地面に描いて寝床のアドレスとかもくれたり、俺が調合して作った鋸を使って貰い、木材の切り分けを他のモンスターたちと一緒に手伝って貰っている。
他の働き者の小悪魔に比べても親分は頭も良く、親分はよく自分で作った釣竿で採った魚も分けてくれる優しくて気のいい奴だ。
次は意地悪な蝙蝠(Lv6)のキーちゃんだ。キーちゃんは飛行能力があるので高い所に資材を運ぶ係りをして貰っている。正直、かなり助かる。こんな姿だし、資材とかを高い所に運ぶのなんて時間がかかる。しかし、一つ問題があった。
キーちゃんは甘えん坊なのか寂しかったり俺に構ってもらえないと「キーッキーッ!」と泣き叫んでアピールし、暫く俺の頭の上に留まるのである。そこも可愛いのたが、さすがに1日中頭の上に乗られるのはちょっと流石に疲れる…。
そして、最後に紹介するのがこの森の仕切っているエリアボス、一角兎(Lv18)のバニーちゃんだ。 体は大きく強そうだが、こう見えてこの子は立派なメスである。
しかも、8匹の子持ちの母。その子供たちが可愛いのなんのって…! お母さんにも負けないモフモフとした毛並みの持ち主たちでもある。
そんな彼女は資材運びもしてくれるが食べ物探しが得意らしく、木の実や果物だけじゃなく大きい獲物も狩ってきて分けてくれる。肉のプレゼントはありがたかった。
お母さんの方も狩りの時、俺に子供たちを預け、面倒もしっかりと見てるので安心して狩りができるようになったらしく、バニーちゃんとはgiveandtakeな関係である。
俺はこんな可愛いくていいモンスターたちに囲まれて幸せ者だぁー!