表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

57/94

第五十七話 準決勝戦

 どんどんと俺たちは勝ち進め、Aブロック代表者となった。


 「ということは次はBブロックの代表者かー」


 もうここで負けても3位は取り合えず確定なので問題はないのだが、勝負をやるなら中途半端に投げ出さない。

 これがおじさんのモットーである。


 『それでは~、これからAブロック代表VSBブロック代表の試合を始めまーすぅので~……両者共、準備いい?♪』

 『呼ばれたな』

 「うん」


 俺たちはまたコロシアムという名の舞台へ上がって行く。


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


 『皆様お待たせしましたー!これより準決勝戦を始めまーすぅ♪』


 ――ワァァァアア!!

 準決勝戦というだけ雰囲気がさっきより盛り上がるコロシアムの観客たち。


 『まずAブロック代表。上位モンスターたちを次々と屈服させるという謎の力を持つスライムを使役し、今回のダークホースと言っても過言でない恐ろしい子、ヒムラ・ケンジー!!』


 俺たちがコロシアムに立ち上がると更に歓声がはね上がり建物全体にと響きわたる。

 俺は反対側に立つ対戦相手を見る。すると見覚えのある姿をした人物が出てきた。

 ん?あの水色の髪に魔女帽子……まさか。


 『そしてBブロック代表。強力な水魔法とアイテムで従獣魔をしっかりサポート!道端で謎のアイテムを売り捌く自称『謎の天才美少女』マーリン・アル・スミスー!』

 「謎のアイテムじゃなくて魔法道具(マジックアイテム)ッ!!それに自称じゃない本当のことだし!」


 ピエロの言ったことが不服なのかぶっすりとした様子でマーリンはほっぺを脹らます。


 『やっぱり……』


 3年前、砂の町『カフェエラ』で買い物した時出会った少女であった。


 「悪いッスけどそこの少年!」

 「えっ、僕?」

 「快進撃もそこまでにしてもらうよ。私は優勝して賞金と賞品を両方手にし、そして!ここで私の開発した魔法道具(マジックアイテム)を使って世に広め、がっぽがっぽ稼いでやるんだから!」


 そう言いながらびしっとケンジのことを指し、己のしたたかなもくろみを暴露するマーリン。

 あの子、3年経ったというのに金にがめつそうな所は全然変わっていないなぁー。


 「ということでいっちゃえ、ジジちゃん!」

 「キキッ!」


 マーリンの帽子の中から飛び出してきたのは蝙蝠のような翼を背に生やしたちっちゃな黒猫だった。しかもまだ子猫ぽっく目はくりくりとアンバーの瞳を開かせる。絶対これ俺の世界にいたらテレビで流されるほどの可愛さだった。

 うおぉぉ……!正直言って超やりにくいぞ……。


 『では、試合開始ーーッ!!』

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
本日はこの小説をお読み頂きありがとうございました (*´ω`*) 『評価』『感想』『レビュー』等、頂けると定期的に執筆をする際、大変モチベーションが上がり、作者は踊り狂って喜びます。お時間があればお願いいたします(笑)。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ